Daiwa Investor Relations

企業を探す

企業コード / 会社名
業 種

この条件で検索する

マックス株式会社(6454)

開催日:2026年9月5日(土)

場 所:グラントウキョウノースタワー 18階 『大和コンファレンスホール』(東京都千代田区)

説明者:専務取締役  角 芳尋 氏

 

1.会社紹介

  • 当社は、それほど一般に広く知られた企業ではないのですが、一般消費者に馴染みのある製品も出しています。それはホッチキスです。
  • ホッチキスは当社の実質的な祖業であり、現在も国内トップシェアを誇りますが、現在の売上高全体に占める割合は非常に低くなっています。
  • 現在、当社が最も注力しており、成長をけん引しているのは鉄筋結束機事業です。同事業の拡大により、売上高、営業利益額、営業利益率といった収益力・収益性が大きく高まりました。
  • 当社は「人」が尊重され、「人」が成長することにより、会社も成長するという考え方を基本としています。「社員エンゲージメント」という言葉が一般化する以前から、こうした考え方を持ち続けてきました。
  • 人を基本として、本業での利益を重視した堅実な成長を目指し、そこから得られた成果をステークホルダーに公正に分配するという考え方を持つ会社です。
  • また、当社は「世界中の暮らしや仕事をもっと楽に、楽しくする」というコーポレートビジョンを掲げており、鉄筋結束機事業は、まさにこのビジョンを体現する事業だと考えています。

 

2.会社概要

  • 当社は1942年に創立し、連結社員数はおよそ2,500名です。
  • 直近の売上高は996億円、営業利益は175億円であり、いずれも過去最高の業績を更新しました。資本収益性を示すROEは6%で、3期連続で10%以上を達成しています。
  • 株主還元については上場以来50年以上にわたり累進配当を継続しており、2026年3月期は株式分割後の基準で37円の配当を実施しました。
  • ここ数年で海外売上高が大きく伸長し、海外売上高比率は52%まで高まっています。
  • 地域別売上高は日本国内475億円、アジア他102億円、北米222億円、欧州196億円。北米・欧州の伸長を支えているのが鉄筋結束機事業です。
  • 当社の特長は大きく4点あります。

1)ユニークなビジネスモデル:ニッチな市場で競争優位性を築き、トップシェアを獲得することを得意としています。主力事業の鉄筋結束機に代表されるように、機械本体だけでなく、使用する消耗品(結束用ワイヤ等)も自社で生産・販売することで、安定した収益を見込めるビジネスモデルです。

2)多様な事業構成:単一の産業に依存しない事業構成とすることで、長期にわたり安定した収益があげられています。複数の事業が補完し合い、社内リソースを有効活用することで、安定した事業運営と成長を実現しています。

3)安定した収益基盤と明確な配当政策:2026年3月期は株式分割後基準で8.5円増配の37円配当を実施、当期(2027年3月期)は40円の配当を予定しており、上場以来、減配をしたことはありません。

4)徹底した三現主義(現場・現物・現実):現場の事実を追求することで、さまざまな製品を創出し、顧客に、その価値を実際に認めてもらうことで、製品の販売・普及活動を推進してきました。

  • 当社はニッチな市場にユニークな製品を展開し、多くのトップシェア・世界初・国内初の製品を送り出してきました。祖業のホッチキスや浴室暖房・換気・乾燥機は国内トップシェアを獲得しています。鉄筋結束機やエアネイラ(釘打機)等も世界初・国内初として自社開発・生産し、市場に送り出してきた製品です。
  • 当社はオフィス機器部門、インダストリアル機器部門(主力の鉄筋結束機を含む)、HCR機器部門の3つのセグメントで構成されています。鉄筋結束機事業の伸長により、インダストリアル機器部門の売上高構成比が高まっており、当期は初めて全社売上高が1,000億円を超える見通しです。
  • 当社は「人を基本とした堅実な成長と、その成果の公正な分配」という考え方のもと、成果配分制度を設けています。営業利益を基準とした算定式に基づき、一定割合を賞与原資として社員・役員に還元する仕組みで、社内に深く根付いた制度です。また、仕入先・販売先・株主等のステークホルダーへ事業成果を適切に還元することにも継続して取り組んできました。
  • 人材面では「働きやすさ」「働きがい」のある会社を目指しており、重要な課題に取り組むなど、働くべきときは働く、休むときはしっかり休むという、メリハリの効いた働き方を社員に求めています。そうした努力が実を結び、事業収益力は着実に向上しています。

 

3.今期業績予想と直近決算

  • 前期(2026年3月期)の実績は4期連続で売上高・各利益とも過去最高を更新し、中期経営計画を大きく前倒しして達成しました。
  • この業績をけん引したのが鉄筋結束機事業です。鉄筋結束機を中心とした収益力の向上と資本政策の実践により、ROEは前期から7ポイント上昇し12.6%となりました。
  • 現中期経営計画の最終年度となる当期(2027年3月期)の業績見通しについては第1四半期決算発表時点での堅調な業績推移と今後の見通しを踏まえ、通期計画を上方修正し、5期連続で売上高・各利益とも過去最高を更新できる見通しです。
  • 当期に入っても、海外市場を中心に鉄筋結束機の販売は順調に推移しており、これが上方修正の裏付けとなっています。
  • 昨今の中東情勢による影響については一定のリスク・課題は認識しているものの、関連部門を中心に対応しており、現時点で業績への大きな影響は生じていません。今後も緊張感を持って適時適切に対応していく方針です。
  • 株主還元については現中期経営計画において純資産配当率(DOE)0%・配当性向50%を目安として設定していましたが、事業成果の前倒し進捗を踏まえ、当期からDOEの目安を6.0%に引き上げました。
  • 当期の配当は現時点で前期比実質3円増配の40円としていますが、事業進捗を踏まえ最終的には強化した配当政策に基づき実施します。上場以来、累進配当を継続しており、減配実績はありません。
  • 自己株式取得についても、当期は400万株・71億円を上限として実行中であり、これにより当期の配当総額と自己株式取得総額を合わせた総還元性向は90%程度となる見通しです。
  • 資本政策は継続的な課題と認識しており、今後も適時適切かつ積極的な施策を実行していく方針です。
  • 株価・PBRは堅調に推移しており、鉄筋結束機事業の拡販を中心とした事業収益力の向上、資本政策・株主還元の強化が市場から一定の評価を得ていると認識しています。

 

4.成長ビジョンについて(鉄筋結束機事業・中期経営計画)

  • 当社の主力収益事業は祖業のホッチキスから、木造建築用のエアネイラ、コピー機内蔵用の電動ホッチキスへと、事業ポートフォリオを適正化しながら変遷してきました。そして現在、圧倒的な競争優位性を持つ鉄筋結束機が成長の原動力となっています。
  • 鉄筋結束とは鉄筋コンクリートの構造物(高速道路、橋梁、ビル、マンション等)を造成する際、骨組みとなる鉄筋の位置を固定するため、鉄筋同士をワイヤで縛る作業のことで、この作業を終えてからコンクリートを流し込みます。
  • 従来、この結束作業は「ハッカー」と呼ばれるペンチのような工具を用いて手作業で行われてきましたが、熟練の技術が必要とされていました。
  • 当社の鉄筋結束機「ツインタイア」は、誰でも均一かつスピーディーに結束作業を実施することを可能にし、現場の人手不足という社会課題の解決にも寄与する製品です。活躍の場は住宅の基礎工事からデータセンター、橋梁工事、風力発電関連工事に至るまで、社会インフラ全般に及びます。
  • 当社は1993年に世界初の充電式鉄筋結束機を発売し、その後も改良を重ね、2017年に「ツインタイア」を発売しました。これにより、それまで手作業が中心だった鉄筋結束の現場を大きく変えたと自負しています。
  • 鉄筋結束機を中心とするコンクリート構造物向け工具の売上高は2017年3月期以降、持続的に伸長しており、5倍近い事業規模に成長しています。2026年3月期の実績は427億円、当期(2027年3月期)は470億円を計画としていますが、計画を上回るペースで推移しており、500億円程度の水準も十分に狙えると考えています。
  • 今後の成長戦略として、地域別には欧米が主力市場ですが、まだ普及率が高いとは言えず、成長余地のあるエリアと位置付けています。欧州では未導入地域における販売チャネルの開拓、米国ではディーラー育成を積極的に進めます。加えて、中東・オセアニア・ASEAN等の新規エリアについても、市場探索、地域特性に応じた機械化提案、販売ルートの開拓を進めていきます。
  • 生産戦略としては鉄筋結束関連の機械はすべて群馬県の自社工場で生産しています。消耗品である結束用ワイヤの国内向けは群馬県の自社工場、欧米向けはタイの自社工場で生産・供給しており、自社生産体制を構築しています。今後も需要に応じて生産体制を増強していく方針です。
  • 製品戦略としては機能強化、フルモデルチェンジ、製品ラインアップの拡充を継続的に進めています。前期の新製品として、より太い鉄筋に対応する特大径モデル、鉄筋の切断に用いる周辺機器「メッシュ筋カッタ」を発売しました。
  • 研究開発の将来展望として、昨年米国で開催された世界最大規模のコンクリート関連展示会で、現場でロボットが自ら最適なルートを生成し自動的に結束を行う「自律移動結束ロボット」を研究開発中の参考出品として展示しました。
  • 製品化には課題が多く残りますが、多くの反響を得ました。今後も鉄筋結束技術をコア技術として、人手不足や現場作業の効率化といった社会課題の解決と新規技術の獲得を進めていきます。
  • 中期経営計画については、2030年度に目指す姿を定め、そこに至る過程として3カ年の中期経営計画を策定・実践しています。
  • 2期目にあたる前期(2026年3月期)時点で全ての指標を1期前倒しで達成し、その実績と今後の見通しを踏まえて最終年度となる当期(2027年3月期)計画を上方修正しました。
  • この上方修正後の計画は2030年度に目指す姿の指標をほぼ達成する水準であり、実質的に4期前倒しで事業が進捗している状況です。
  • 中期経営計画のテーマは「未来を創る」、サブテーマは「事業収益力と資本収益性の向上により、企業価値の高いマックスを創る」です。
  • 事業戦略としては、鉄筋結束機を中心として海外事業のさらなる成長を成長エンジンとするとともに、国内事業は収益性を高めて基盤とし、将来に向けて鉄筋結束機に続く新規事業の創出を狙います。これらを経営基盤強化戦略・成長投資戦略のもとで必要な投資を行いながら実行しています。
  • 2期目終了時点の進捗としては、海外事業(鉄筋結束機の拡販)は計画を上回る水準で進捗している一方、国内事業の強化と新規事業の事業化は道半ばであり、課題も見えてきているため、引き続き取り組んでいきます。
  • 中期経営計画期間のキャッシュフロー配分としては期間中の営業キャッシュフロー540億円と手元資金をもとに、経営基盤強化に120億円、研究開発投資に140億円、M&Aを含む事業拡大投資に120億円を成長投資として計画。また、配当政策に基づく配当として140億円、加えて株主還元・資本効率向上のための機動的な自己株式取得を計画しています。
  • 2期経過時点の進捗としては、配当は99億円(当期分を含めると165億円)、自己株式取得も当期実行中のものを含め150億円程度の水準となる見通しであり、事業成果の拡大に伴い当初計画を上回る株主還元となる見込みです。
  • 当社は現在、収益力向上を伴った事業規模拡大のフェーズにあると認識しており、今後も獲得キャッシュ・手元資金をもとに、持続的成長のための投資と、株主還元・資本効率の強化を共に積極的に実行していく方針です。
  • 研究開発投資の具体例として、工場やオフィス内の制御盤・配電盤等の電線を識別するための機器「チューブマーカー レタツインLM-3000PRO」を今春発売しました。国内発売を皮切りに海外展開も開始しており、鉄筋結束機と同様、機械の販売に消耗品の販売が付随するビジネスモデルを持つ製品として、オフィス機器部門の柱とすべく育成していきます。
  • 事業拡大投資としては鉄筋結束機事業のさらなる成長に向け、バリューチェーンの上流にあたる生産拠点と下流にあたる販売拠点の株式取得(M&A)を今春実行しました。
  • 当期からマックスグループとして事業活動を開始しており、順調にスタートしました。今後、両社との統合を進めるとともに、事業戦略に合致するさらなる成長投資を検討・実行していきます。

 

5.本日のまとめ

  • 当社は現在、鉄筋結束機事業を成長の原動力として、国内外で事業を拡大しています。
  • 中期経営計画は当初計画を大幅に前倒しで達成しており、2030年度に目指す姿にほぼ到達する水準まで進捗しています。
  • 株主還元について、DOE目標の引き上げや自己株式取得の実行等により、総還元性向を高めており、上場以来、減配を行ったことはありません。
  • サステナビリティーの観点からは成果配分制度を通じた社員への還元や、「働きやすさ」と「働きがい」の両立、鉄筋結束機を通じた現場の身体的負担軽減など、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。
  • 本日の説明会を機に、投資家の皆さまの投資ポートフォリオに当社株を加えていただくことをご検討いただきたいと思います。

 

6.質疑応答

Q1. 御社の社風を教えてください。

A1. 当社はメーカーであり、国内外を問わず基本的に直接販売はしておらず、何らかの販売チャネル・販売ルートを通じて製品をお届けしています。ただし、営業担当者だけでなく、開発・設計に携わる人間も含めて、エンドユーザー(最終顧客)のもとへ自ら出向くことが日常的な活動として根付いています。私は1985年に入社しましたが、これは当時から変わらない社風であり、エンドユーザーの現場まで足を運ぶことで、現場のニーズやウォンツを発見してきました。

 

Q2. 製品開発には多くの試行錯誤があったのか。

A2. そうですね。全てが成功するわけではありません。例えば鉄筋結束機は1993年に第1号機を市場に投入しましたが、10〜15年ほどは中位程度の評価にとどまっていました。その中で、現場や顧客の声を聞きながら製品改良を重ねていったところ、2000年代後半から徐々に評価が高まり、2017年に「ツインタイア」を投入して以降、市場での評価が大きく高まり、販売台数を一気に伸ばすことができました。

 

Q3. 鉄筋結束機は国内だけでなく海外先進国でも潜在市場が大きいとあったが、見通しを教えてほしい。

A3. 当期は期首計画で470億円としているが、順調に推移しており、500億円規模まで到達できる可能性があります。主力市場である欧米ですら十分に普及が進んでいるとはいえず、成長余地は大きいと考えています。次期中期経営計画においても伸ばしていけると見ています。また、まだ規模は小さいですが、中東・オセアニア・ASEAN等での新規市場開拓も進めており、今後3カ年、こうした活動を継続・加速させることで、次の中期経営計画期間以降、より大きなボリュームにしていきたいと考えています。具体的な数値の見通しは現在策定中の次期中期経営計画の中で社内検討のうえ、可能な範囲で対外的に開示していきます。

 

Q4. 先進国では建設現場の人手不足・高齢化、新興国では建設需要の拡大が、それぞれ追い風となり、両方で成長が見込める魅力的な製品分野だと感じるが、いかがか。

A4. その通りです。欧米では住宅建設市場自体はそれほど良い状況ではありませんが、当社の鉄筋結束機事業が主な対象としているのは非住宅関連の建設市場で、そちらは堅調に推移しています。これは欧米のいずれの国においても同様であり、今後もニーズは高まっていくと考えています。

 

Q5. 競合による模倣品が心配だが、特許等で保護されているのか。中国製の競合製品はあるか。

A5. 当社の競争優位性がおおむね保たれている背景には強固な特許網があります。主力の「ツインタイア」は強力なパテント網で保護しており、一般的な特許の存続期間(約20年)を踏まえると、当面の間は競争優位性を維持できると考えています。もちろん次の一手についても常に検討していますが、現時点では特許によって良好な競争優位を保てています。

 

Q6. 模倣品のリスクについてはどうか。

A6. 正直なところ、一定のリスクはあります。日本・米国では、それほど多く出てきていませんが、欧州では一部模倣品が確認されています。これはビジネスモデル上、大きな課題であると認識しており、税関当局への未然防止・啓発活動、模倣品を使用している顧客への警告、場合によっては模倣品を販売している事業者への訴訟対応など、費用・人員をかけて取り組んでいます。今後も、この点は重要なポイントとして注力していく方針です。

 

Q7. 競合が容易に追い付けない技術的な優位性はあるか。

A7. 1993年から数十年にわたる開発によって蓄積されたノウハウと、特許による保護の両方が競争優位の源泉となっています。技術的には、大まかにいえば、現在市場に出回っている他社の類似機械は当社の「ツインタイア」以前の旧モデル水準に近いイメージで、これは特許で保護されていない世代の技術ですので、やむをえません。現在の主力モデルである「ツインタイア」との技術的な差は大きいと認識しています。

 

Q8. 研究開発中の自律移動結束ロボットについて、実装時期の見通しを教えてほしい。この自律移動技術は自社単独で開発したものか。

A8. 昨年冬(約1年半前)に米国での展示会に参考出品したものです。多くの顧客・関係者から実装時期について尋ねられましたが、正直なところ、まだ確定しておりません。耐久性等、乗り越えるべき課題は多いのですが、次期中期経営計画期間内には披露したいと考えています(おおむね今後3年程度を見据えています)。開発は基本的に自社でノウハウを蓄積しながら進めており、設計も含めて全て自社で行っています。

 

Q9. 「第3の成長エンジン」となり得るものは何か。

A9. 今のうちに次の成長エンジンを見つけ育成することが必要であり、現行の中期経営計画の中でも取り組んでいます。一例として、チューブマーカーの新製品「レタツインLM-3000PRO」があります。これは機械や設備をコントロールする「制御盤」「配電盤」内の電線が、どこに接続されているかを識別するための文字や数字をチューブやテープに印字する専用印刷機で、すでに市場に投入し、拡販を開始しました。市場・分野・機械は全く異なりますが、機械本体の販売に消耗品の販売が付随するという当社共通のビジネスモデルとなる可能性があります。特にデータセンター関連の市場が拡大しており、そこを捉えることで事業拡大のポテンシャルがあると考えています。

 

Q10. HCR事業は将来的に企業価値へ、どの程度貢献すると期待しているのか。

A10. HCR事業は本日の説明ではほとんど取り上げていないですが、事業規模自体は大きくなく、収益性の面では当期も僅かに赤字が続いている状況です。もともと高齢化社会を見据えて、かなり以前にM&Aで取得した車いすの事業です。中国で製造し日本に輸入して販売するビジネスモデルであるため、円安によるコスト増に収益改善の取り組みが十分に追い付いていません。今後数年内に着実に収益性を確保できるよう取り組んでおり、黒字化を果たすこと自体が高齢化社会における社会貢献の一つになると考えています。

 

Q11. 海外事業の規模拡大に伴う為替の影響について、通貨別の感応度を教えてほしい。

A11.年間の売上為替感応度は米ドルが1円変動するごとに約2億円程度、ユーロは別勘定で約8,000万円程度です。ただし米ドルについては仕入れがほぼ同水準で発生しているため、実質的な利益面での為替感応度は相殺され小さくなります。ユーロについては相殺要因がほぼないため、8,000万円が、ほぼそのまま為替感応度になります。※2027年3月期期首計画値 売上為替感応度(年間換算)米ドル240百万円/ユーロ110百万円

 

Q12. 円安・円高の変動があるが、業績への深刻な影響は懸念しなくてよいか。

A12. 足元は、むしろポジティブな方向に作用しています。今後も為替動向は注視し、対策も検討していく方針です。

 

Q13. 今後有望と考えている海外地域(中東、ASEAN等)について教えてほしい。

A13. 鉄筋結束機の主力市場は欧米ですが、特に今後3年間で伸びが期待できるのは欧州の中でも南欧・東欧地域で、十分なポテンシャルがあると見ています。そこに向けたマーケティング施策を進めており、鉄筋結束機に関しては今後3年間で最も有望な市場と考えています。その次の段階として、ASEANや中東、オセアニア等の攻略を進めていきます。

 

Q14. 海外売上高比率の今後の見通しと、国内・海外のバランスについてどう見ているか。

A14. 本日の資料にあった通り、前期(2026年3月期)の海外売上高比率は初めて過半を超え52%まで高まりました。さらに、当期の第1四半期時点では海外売上高比率は58%まで上昇しました。海外市場の鉄筋結束機事業が順調に伸長している結果です。中期経営計画では2030年度に55%超を目標としていましたが、第1四半期時点で58%に達しており、冬場は結束作業の現場が閉じ売上高がやや鈍る面はあるとしても、当期中に55%を超える可能性は高いと考えています。この進捗を踏まえ、今年検討する次期中期経営計画の中で、海外事業の売上高に関する新たなKPI(目標値)を定めていきたいと考えています。

 

Q15. 4期前倒しで業績計画が進捗しているとのことだが、次の業績目標を設定する際、現実的には、どのような目線になるか。

A15. おかげさまで進捗は非常に良好です。次期中期経営計画は現在検討・策定中であり、来期には皆さまに開示できる見通しです。個人的な考え方としては、まず6年先の目指す姿を設定し、その上で3年先の売上高、営業利益額・率、海外売上高比率等をマーケティング施策とともに検討していきたいと考えています。基本的にはじわじわと着実に積み上げていく持続的な事業成長を目指しており、現在の事業環境・製品ラインアップの競争力を踏まえれば、それは十分に可能だと考えています。

 

Q16. 連続増配を続けているが、今後も事業成長とともに継続できるか。

A16. 当社は1970年に上場して以来、約55年にわたり累進配当を継続しています。リーマン・ショック時には業績が大きく落ち込みましたが、その際も当時の経営陣の意思として累進配当の継続を貫きました。足元は業績が良いこともあり、増配という形で株主還元を実践できました。配当政策としてはDOE6.0%、配当性向50%を目安としており、この2つを組み合わせている理由は、DOE(自己資本を基準とする指標)が株主への安定的な還元というメッセージであり、配当性向(業績連動型の指標)が業績に応じた還元を意味するからです。今後も安定的かつ業績に応じた増配というかたちで、この配当政策を実践していきたいと考えています。当社は以前から配当政策を明示して経営してきました。そのことについて、一定の自負を持っています。

 

以上

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

大和インベスター・リレーションズ��(以下、「当社」といいます。)はこの資料の正確性、完全性を保証するものではありません。

ここに記載された意見等は当社が開催する個人投資家向け会社説明会の開催時点における当該会社側の判断を示すに過ぎず、今後予告なく変更されることがあります。

当社は、ここに記載された意見等に関して、お客様の銘柄の選択・投資に対して何らの責任を負うものではありません。

この資料は投資勧誘を意図するものではありません。

当社の承諾なくこの資料の複製または転載を行わないようお願いいたします。