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株式会社CAC Holdings(4725)

開催日:2026年8月29日(土)

場 所:グラントウキョウノースタワー 18階 『大和コンファレンスホール』

(東京都千代田区)

説明者:代表取締役社長  西森 良太 氏

 

1.はじめに

  • 当社は今年で創業60年を迎えます。長くシステムの構築・運用を行っていますが、本日は配当をしっかり支払いながら、会社の稼ぎ方を変えている最中の会社だということをお伝えしたいと思います。
  • 私は、1994年に当社に入社し、エンジニアとして金融機関向けのシステムや海外のプロジェクトを含めたシステムの構築に携わってきました。その後コーポレートサイドの仕事、海外の仕事などを経験し、2018年、中核の事業会社シーエーシーの社長を経て、2021年から持株会社であるCAC Holdingsの社長を務めています。
  • 本日は、配当の話と、会社の稼ぎ方についての話をします。当社はどんな会社なのか、これからどう変わるのか、そして最後に配当の話をしたいと思います。

 

2.会社概要

  • 当社の設立は1966年で、今年で60年となります。本社は東京都日本橋箱崎町にあり、全社員はおよそ5,000人です。
  • 事業内容は、企業のシステム構築・運用、そして企業の人事の仕事などをそのまま引き受けるアウトソーシング事業などを、日本だけでなく海外でも展開しています。
  • 当社は「テクノロジーとアイデアで、社会にポジティブなインパクトを与え続ける企業グループ」というビジョンを掲げていますが、それは技術とアイデアで世の中に影響を与え続ける会社ということを意味しています。
  • 当社の現在のビジネスモデルは、SIer、システムインテグレーターと呼ばれるもので、企業からの依頼でシステムの開発・運用を行います。顧客は金融業、サービス業、製造業、情報通信業、製薬企業など多岐にわたっています。また、顧客の事業自体を引き受けるアウトソーシング事業、そして業界に特化したプロダクト、サービスそのものの開発も行っています。
  • このように幾つかの事業に分かれていますが、顧客の事業を深く理解し、精通していることが当社の強みとなっています。
  • 1つ金融機関の例を挙げます。信託銀行からの依頼で企業年金の仕組みを構築しました。その企業の社員が毎月の掛け金を積み立て、退職後に年金を受け取る仕組みです。この一連の記録、計算、払い込みがわれわれの作ったシステムを通じて実行されています。非常に地味な仕事ではありますが、1円でも間違えれば大変なことになります。当社はこのようなシステムの構築・運用の仕事をしています。
  • 昨年度のグループ全体の売り上げは505億円でした。日本国内の売り上げは372億円で、全体の売り上げの7%、およそ4分の3を占めています。これが事業の柱となっています。残りの4分の1、約133億円が海外の売り上げで、主にインド、インドネシアが中心です。海外では市場の伸びが大きく、当社の成長を引っ張る役割を担っています。この国内と海外の2本立てが当社の仕事の形となっています。

 

3.当社の強み

  • 当社の業務はシステムを作って納める仕事と、そのシステムを動かし続けることで毎月売り上げが発生する仕事があります。その比率はおよそ55対45で、毎月入金される安定した売り上げが半分近くあることが1つ目の強みとなっています。これが業績が落ち込んだ場合でも配当を維持できることにつながっています。
  • 2つ目の強みは、国内売り上げの上位30社のうち74%に当たる顧客には20年以上の長い付き合いがあります。しかもその99%が間に会社を挟まない直接の取引先となっています。われわれのSIer業界は、元請、一次請け、二次請けなどの多重請負構造となっており、当社クラスの中堅SIerは一次請けや二次請けであることが多くありますが、当社は直接取引を行う元請けとして仕事をしています。20年、30年と任せてもらえることは、当社への信用があるからです。
  • 3つ目の強みとして海外の市場があります。これは伸びしろがあるだけでなく、国内だけに頼らない事業構造にすることでビジネスの安定につながっています。
  • 今年の通期予想は、売上高515億円、利益38億円です。当社は12月決算ですので、半年が経過した時点で、売上高272億円、利益20億円と通期予想の半分を超え、業績は順調に推移しています。

 

4.今後の会社の在り方

  • 私どもが今なぜ変わらなければならないのか、それは環境の認識があるからです。
  • 当社の事業は大きな岐路に立っており、危機感を持っています。それはAIの進歩です。2022年にわれわれは2030年ごろのAIの予想図を描きましたが、それがたった3年で現実のものとなっています。AIの進み方が想像をはるかに超えているのです。
  • これまで顧客はシステムを作る際、システムインテグレーターに仕事を発注していました。しかし誰でもAIを使えるようになれば、顧客自身がシステムを作ることのできる世界がいずれ来るでしょう。私どもの出番が減るということです。この環境を正しく認識することは重要です。リスクはリスクとして認識します。
  • しかし一方で、AIは今までの仕事を奪うだけではなく、AIを使いこなす側に回ればこれほど大きなチャンスはありません。私たちは既存事業の延命策を取らず、積極的に変革することを選びました。
  • 当社は60年間、システムの構築・運用をなりわいにしてきましたが、この体制のままでは会社の大きな発展は見込めません。そこで、AIを使ってビジネスモデルを変えることを施策の1としました。既存事業は単純に失っていくということではなく、同じ顧客への仕事のやり方を変えていくということです。
  • 施策の2としての事業は、場所を広げる事業、世の中の課題を解決する事業です。M&Aで新規事業を獲得することです。
  • 既存事業は対策を取らない場合、2030年までになくなってしまうのではないかという危機感を持って変革に取り組んでいますが、もちろん必要とされる可能性もあります。その場合には、この土台に新しい2つの事業が積み重なり、どちらのシナリオに転んでも耐えられるように今から手を打っています。

 

5.施策1 AIで稼ぎ方を変える

  • 当社でこれまで行っていた事業は、顧客の企業ごとに技術者をそろえ、その技術者の人数と働いた月数に応じて代金を得る労働集約型の事業で、業界の中では人月商売と呼んでいます。ところがAIが人の何倍も早く仕事をするとなった場合、人の働く時間が減るため得られる代金も減ることになります。人の労働力に頼った稼ぎ方は続きません。
  • そこで、われわれはAIを効率よく活用したシステムの開発や人が介在しない運用方法、AIエージェントを使ったやり方に切り替えていきます。システム自体への価値ではなく、顧客のビジネスへ貢献する度合いに対する価値に対し代金を得るという形に変えていきます。今まで取り組んだことのない価値の転換です。まずは自分たちでAIをフル活用できるようなAIネイティブ企業への転身を目指しています。
  • 当社グループは、米国のAnthropicという会社が作っているClaudeというAIを、中国を除くグループ全社員分まとめて契約しました。全社員が日々の仕事でAIを当たり前のように使っています。
  • 実際にAIを使うことで、うまくいくこと、うまくいかないことなど、さまざまな苦労がありますが、その経験がわれわれのノウハウ・財産になり、そこで得たものを顧客に対する新しいサービスに作り替えていくことができます。
  • また、AIは便利な反面、危険な面も多く報じられています。悪用されたAIは手口が巧妙で、人間が防除することが不可能になり、AIによるサイバー攻撃はAIで守るという考え方が主流になってきています。

そのため当社はOpenAIという会社とも契約を結び、セキュリティーに強いAIを使うことで、守る面でもサービス強化を図っています。AIのセキュリティー機能を活用したサービス提供と体制を整えます。AIを使った強固なセキュリティーを持ったシステムを作ることができる、これがこの業界の入場切符になると考えています。

将来はAIの安全性について外部の認証機関よりお墨付きを頂くことも目指しています。

 

6.施策2 場所を広げる

  • AIはいずれ誰でもが使う当たり前の道具になります。そうなった時、AIそのものが大事ではなく、AIをどう使うか、いかに使うかが重要になります。
  • 私どもはこれまで銀行や製薬会社など個別の顧客の課題解決のためにシステムを作ってきました。しかし世の中には、医療、介護、農業、漁業などの一次産業において人手不足や現場が回らないなどの社会課題が多く存在します。そのような社会課題を解決するようなビジネスに進出したいと考えています。
  • そのため、その分野で一番シェアを持つ会社に仲間になってもらうため、そのような会社を買収し、グループの一員になっていただきます。
  • そしてそこに私たちが長い間研究してきたAIの技術を掛け合わせることで事業を強化し、またAIを活用した新たな製品・サービスを生むことにもトライしていきます。これが場所を広げる取り組みです。

 

7.施策2の具体例:M&Aと新規事業

  • 今年2月、JEMSという会社をM&Aで獲得しました。この会社は、工場や店舗から出るごみ、いわゆる産業廃棄物を処理するという社会的な仕組みを支援するシステムを作っており、このシステムは社会課題の解決に役立っています。
  • ごみは出す会社、運ぶ会社、処理する会社があります。この3社の間でいつ、どこで、誰が、何を処理したのかを1つに記録し、きちんと処分することが法律で定められています。
  • この煩雑な法律や工程などを解決する仕組みをJEMS社が作っています。そしてこのJEMS社は産業廃棄物事業の分野でトップシェアのノウハウを持つ会社なのです。
  • 私どものグループの技術が加わることで、この仕組み、そしてこの業界をもっと良くできるのではないかと考え、仲間となってもらいました。
  • もう一例は、新しい事業の話です。実は私たちは漁業権を取得し、魚の養殖業も行っています。きっかけは、長崎の養殖業者が抱えているある困り事でした。
  • 養殖業者にとっていけすの中にいる魚は大切な財産です。しかしその魚の数や成長具合など正確に把握するのは困難です。
  • その養殖業者の困り事として、金融機関から融資を受けたくても担保がないため融資が受けられないという悩みがあると聞いたのです。このいけすの中の魚が財産として認められれば、それを担保に融資が受けられるのではないかと考えました。それがこの取り組みの始まりでした。
  • そこで私どもは水中で泳いでいる魚を見分けるAIを開発しました。海の中で泳いでいる魚を映像と捉えて大きさを測り、餌の与え方まで分析できることにもチャレンジしています。これができることでいけすの中の魚の価値が数値で表すことができるようになります。
  • その数値を元に金融機関から資金を調達できるようにすること、これは漁業者の資金調達が難しいという社会課題の解決のための取り組みです。現在金融機関とともに実証実験を進めています。
  • この仕組みは融資だけのものではなく、魚の様子により餌の与え方、水質の具合などが分かるようになるスマート漁業にもつながります。無駄な餌を減らし、人の手間も省くことができます。
  • 正直言って、現時点でこのビジネスが成り立つかどうかはお約束できる段階ではありません。しかし、人手が足りないことで経験のある方の感に頼っている現場が日本中にあるという現実をAIの力で変えていけるのではないかと思い取り組んでいます。これが新しいビジネスに挑戦することで場所を広げる取り組みです。
  • 稼ぎ方を変えた分と場所を広げた分の売上高は4年前の2022年度は14億円ほどでした。しかし2023年度は60億円、2024年度は82億円、そして2025年度は90億円となっています。今年2026年度は130億円を見込んでいます。今期半年分のこの売り上げは全体の25%ほどで、通期でも25%程度と見込んでいます。まだまだ道半ばですが、確実に進捗していると思っています。

 

8.資金の使い方

  • 私たちは、中期経営方針で5年後の売り上げ目標数値を公表していません。AIの世界は半年で景色が変わります。変わることが分かっていながら将来の数値を出すことは株主の方々に誠実ではないと考えます。
  • その代わり、実行に当たってのスタンスを3つ提示します。まず進む方向性として、数値に縛られずに環境変化に応じた柔軟な経営判断を行うこと、2つ目は、お金をどこにどう振り分けるのかを先に明確にすること、3つ目は財務の土台は崩さず、無駄な借金はしないということです。
  • 今の事業に頼り続けることは最大のリスクであると考え、体力のあるうちに資金の使い方を変えていきます。

 

9.キャッシュアロケーション

  • 2026年から2030年までのキャッシュアロケーションの話をします。この5年間で入ってくるお金はおよそ300億円、出ていくお金もおよそ300億円です。
  • 入ってくるお金の内訳は、事業で稼ぐお金、約160億円、株式を減らして得るお金、約40億円、外から調達するお金、約100億円です。
  • 使い道は、M&Aの費用に約130億円、AIによる自社の変革に約20億円、新事業を目指すために約30億円、人的資本投資のために約30億円、そして株主還元のために約90億円を想定しています。株主還元90億円はあくまで事業で稼いだお金から現出し、決して借りたお金から配当を出すことはしません。
  • 業績目標を掲げない代わりに枠と規律については明確に決めておきました。

 

10.株主還元

  • 株主還元のための資金を約90億円とお話ししましたが、実際の配当についてお伝えします。
  • 私どもは、配当の物差しにDOE、株主資本配当率を使っています。これは利益ではなく、会社の自己資本、いわば会社の元手に対し何%をお配りするかという考え方です。
  • 利益はその年の業績により上下するため、利益を物差しにすると配当もぶれてしまいます。一方で自己資本は大きくはぶれないため、DOEは最も安定的な配当方針の1つとされています。また、DOEは株主還元と成長投資のバランスを比較的取りやすい指標と評価されています。これは当社の置かれている環境に非常にマッチしていると考えています。
  • 当社は2023年からDOE、5%水準を目安にしています。1株当たりの年間配当は、DOEの配当方針公表前の2022年は60円でしたが、それが昨年は100円となり、今年も100円と予想しています。8月14日の終値での計算では、利回りはおよそ2%となります。
  • また、今年8月8日に創業60年を迎えた感謝の気持ちとして、株主優待を用意しました。2026年12月末時点で当社の株式を100株以上有する株主を対象に、クオカードPay1,000円相当分を送ります。
  • 配当利回りはおよそ2%、優待がおよそ0.5%、合わせて5.7%となります。
  • この優待は創業60周年の感謝の気持ちであり、基本的な株主還元の主軸はあくまで配当であることに変わりはありません

 

11.まとめ

  • 当社は安定した配当を続けながら事業の形を変えていく会社です。
  • 配当は元手に対し5%の水準を目安に、今年は年間100円を予想しています。
  • 利回りはおよそ2%、加えて創業60周年の記念優待を用意しました。
  • 事業は60年の歴史の中で大きな変革の時期を迎えています。稼ぎ方を人手で稼ぐ形からAIを使ったサービスの形へ変え、一企業の課題解決から社会課題の解決へ広げていきます。
  • まだまだ変化の途中の会社ですので、今後も途中経過を報告していきます。
  • 60年前、当社が創業した当時、ソフトウエアという概念はありませんでした。しかし創業者たちはいつか必ずソフトウエアが必要になる時代が来ると信じ、当社を設立しました。
  • 今、私も第2の創業時期だと思っています。私もこの大変革の時代、逃げずに変革にチャレンジしていきたいと考えています。

 

12.質疑応答

Q1. 御社の社名の由来を教えてください。

A1. 創業当時の社名は株式会社コンピューターアプリケーションズでした。英語表記ではComputer Applications Corporationとなりますので、その頭文字を取ってCACと呼んでいました。1994年、グループ内3社が対等合併をし、株式会社シーエーシーという名前に変更しました。

       その後2014年、ホールディングス体制に移った際、顧客に最適なシステムを提供するという信念を持って立ち上げた当時のCACという名前に誇りを持っていましたので、その名前を残しCAC Holdingsという現在の名前となっています。

 

Q2. 創業60周年記念優待は今回限りでしょうか。それとも、継続の可能性はありますか。また、株価対策についても教えてください。

A2. 当社は海外への進出、AIへの投資、新規事業への投資などを行っていますが、株主の方々から頂く理解と支援に対する感謝の気持ちを込めて株主優待を行うことにしました。株主優待は今回限りとなります。この先、ご要望などにより見直しする可能性はありますが、株主還元の基本方針は配当です。

       株価対策についてですが、株価そのものは直接われわれが介入することはできませんが、PBRの向上は最も重要な経営のテーマの1つと考えています。PBR向上のため、収益の改善、政策保有株式の圧縮、株主の方々との会話の充実を積み重ねていきます。

       政策保有株式は2024年末は約148億円ありましたが、2025年末では88億円まで圧縮しています。今年の12月末までには純資産比率20%未満まで圧縮することを目標に活動しています。政策保有株式の圧縮によりPBRの向上に努めていきたいと考えています。

 

Q3. 人材について、ダイバーシティーや女性活用促進に対する御社の考え方と取り組み状況について教えてください。

A3. ダイバーシティー、女性活躍推進については、積極的に行っています。当社は「テクノロジーとアイデアで社会にポジティブなインパクトを与え続ける企業」というビジョンを掲げていますが、そのポジティブなインパクトには、イノベーティブな取り組み、発想・想像力が必要になります。イノベーティブな発想を行うためには、多様性が非常に重要であり、社員に対しダイバーシティーインクルージョンについて日々話をし、研修なども行っています。

       ダイバーシティーにはさまざまな切り口があります。まず国籍です。日本人だけではなく、中国人、インド人、インドネシア人、アメリカ人などが集まると多様性のある意見が出てきますので、それを活用します。

       またジェネレーションがあります。若い社員、中堅の社員、シニアの社員もいます。

       そしてジェンダーです。女性活躍推進には最も力を入れています。当社の女性比率は30%ほどです。一方で女性役員の比率は15%ぐらい、そして女性の役職者の比率は18〜19%ぐらいしかありません。30%も女性社員がいる中でまだまだ低い数値です。すなわち女性の活躍の場にはまだまだ伸びしろがあると考え、女性の活躍について非常に力を入れています。

       女性役職者で構成されるワーキングフォーラムの開催、国連の女性のエンパワーメント原則への署名、えるぼし認定の取得などにもトライしています。

 

Q4. SaaSの死というのは、CAC Holdingsには関係あるのでしょうか。

A4. 今年2月ごろ、Anthropicショックというものがありました。われわれも含むITセクターの株価が一気に下がったのです。この中で言われていたのが、SaaSの死と言われるものです。

       SaaSというのは、PCにソフトウエアをインストールして使うシステムではなく、クラウド上にあるシステムをPC上でインターネットを通じてブラウザーなどで使うようなシステムです。SaaSは1人、一月で幾らという料金体系で成り立っているビジネスです。

       それがAIエージェントが仕事をするようになると、人間が入力する必要がなくなり、AIエージェントが勝手にやれるようになります。そもそもこのビジネスモデルが成り立たなくなります。SaaSは画面上で使い勝手がいいシステムとして評価が高いのですが、AIエージェントが使うことで、優位性もなくなってしまいます。そういう意味でSaaSベンダーには非常に厳しい時代が来るのではないかと言われたのがAnthropicショックでした。

       当社はシステムインテグレーターですので、SaaSベンダーではありません。ビジネスモデルが全く違いますので、当社にとってSaaSの死の影響はほとんどありません。一方で、われわれはAIエージェントを使う側ですので、SaaSの死は、むしろわれわれにとっては新しいチャンスかもしれないと思っています。

 

Q5. AIへの投資は費用計上されていますが、利益率にはどのように影響していますか。

A5. AIへの投資として、AIツール導入などの費用は当期の費用として計上します。そのためそれは利益を押し下げる要因になります。

       しかし、2026年から2030年までの5年間で投資するAIトランスフォーメーションは、まさにAIエージェントを使ったシステムの構築・運用、AIを使ったソリューションの開発に使いますので、それがビジネス化されれば当然収益率が上がっていくと考えています。

       また、当社は多重構造の業界にあって元請けの立場で、一次請け、二次請けのパートナーを使っていますが、AIエージェントを使うことによって、そこへ外注する仕事を減らすことができるのです。そのように外注費を圧縮することで利益率が改善されると考えています。

 

Q6. 中長期的に成長ポテンシャルが高い地域、業界をどう見ていますか。

A6. 成長ポテンシャルが高い地域として、海外、特にインドとインドネシアを想定しています。インド、インドネシアの労働年齢は非常に若く、かつ人口も爆発的に増えています。当社はインドとインドネシアに子会社を持っていますので、その子会社をレバレッジにして事業を展開しています。

       東京でAIを使ったソリューションを開発し、それを海外でも展開します。インド、インドネシアでの売り上げが上がっていくことで、市場の成長率に乗っていけると考えています。

       業界については、今までは金融業界向けの仕事が好調で、今後も引き続き堅調に推移すると考えています。

       もう1つは、製造業の分野です。製造業は物が実際に動きますので、フィジカルAIとの相性は非常にいいです。われわれはフィジカルとデジタルが融合するようなソリューションを作っていますので、工場や物流の倉庫などでそのソリューションを展開することで製造業が伸びると見ています。

       また、JEMS社の話をしましたが、環境ビジネスにも力を入れていけば伸びるポテンシャルはあると考えています。

 

以上

 

 

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