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ラサ商事株式会社(3023)

開催日:2026年8月28日(金)

説明者:代表取締役社長  青井 邦夫 氏

 

  1. 当社グループの概要

・ 当社は大和IR様主催の説明会に定期的に参加していますが、オンライン形式での参加は今回が初めてです。対面と若干、勝手が違い、不慣れな部分があるかと思います。お聞き苦しい点はご了承ください。

当社は特定の原材料や工場向けの機械を取り扱う専門商社です。一般消費財を扱う会社ではありません。そのため、皆様にとってラサ商事は、あまり馴染みのない会社だと思います。当社が取り扱う鉱産物や機械は、皆様の目に直接触れる機会は少ないものの、実は皆様の生活に大変関わり合いの深い商品です。本日はこの点も説明いたします。

・ 当社の社名の由来について。当社は元々、ラサ工業という現在、プライム上場企業の子会社として誕生しました。ラサ工業のラサも当社のラサも同じですが、沖縄本島の南東約400kmに、正式名称は沖大東島という島があります。この島が通称「ラサ島」と呼ばれており、ラサ工業も当社もこの名前に由来します。

約115年前にラサ島でリン鉱石を採掘するために設立されたのがラサ工業。当社は、1939年にラサ工業の商事部門が分離独立。子会社としてスタートしました。これまで約87年の歴史の中で、紆余曲折があり、現在は独立系商社として事業を営んでいます。

2006年に東京証券取引所第二部へ上場を果たし、翌年の2007年には第一部に指定替えとなりました。2022年の市場再編に伴い、現在はスタンダード市場に上場しています。

・ 当社の事業の変遷について、当社は元々、食料品や鉱物資源を取り扱う、いわゆる商社機能からスタートしました。食料品は、牛肉や鮮魚、小麦を扱う時期もありました。変わったものでは、競走馬の種馬を輸入していたこともあります。しかし、独自性の高い分野への経営資源の集中という観点から、2009年に食料品分野から撤退しました。

一方、鉱物資源を取り扱う過程で、当社はオーストラリアとの関係が非常に深くなりました。オーストラリアで発明、開発され、多くの鉱山で採用されていたワーマンポンプという、特殊な産業用ポンプに注目。当時の日曹製鋼(現・大平洋金属)と共同で国産化・商品化したことで産機・建機関連事業をスタートしています。

さらに、その後、単品の機械販売に留まらず、周辺機器やプラント設備を手掛けるための技術力を向上させました。また、下水処理や産業廃棄物処理、製鉄所の付帯設備である水砕スラグ製造設備を手掛けるようになり、環境設備関連事業に発展しています。

このように、鉱物資源を取り扱う商社機能から、ポンプなどの機械の取り扱い、さらに環境設備のプラントエンジニアリングと事業範囲を拡大。それぞれの事業が現在も主要な三本柱となっています。

また、2010年代にM&Aを2度行い、事業領域の拡大を図っています。2012年にイズミ株式会社を買収。新たに化成品関連事業が加わりました。また、当社とイズミが保有していた不動産を集約した形で不動産賃貸関連事業を立ち上げました。さらに、2014年に旭テック株式会社を買収し、プラント・設備工事関連事業が加わりました。現在、当社グループの事業は6事業体制となっています。

なお、イズミ株式会社は、経営資源の集約化を通じ、管理部門の効率化や営業面での連携強化、コンプライアンスやリスク管理の強化を目的とし、2024年4月にラサ商事本体に吸収合併しています。

 

  1. 事業の概要・特徴

・ 資源・金属素材関連事業の特徴について。主力商品のジルコンサンドは天然鉱石の一種で、高温でも溶けにくく、硬くて重い特徴があります。この特徴を活用し、日本では半導体素材のシリコンウェハーの表面加工用の研磨剤という用途で多く使われています。その他に、製鉄所やガラス工場などの炉の中で使用される耐火レンガなどの耐火物原料をはじめ、鋳物の製造時に使う資材など、広い用途に使用されています。

最も身近な商品としては、皆様のご家庭にも必ずあるトイレや洗面台、タイル等、セラミック製品の釉薬の原料として使用されています。トイレや洗面台などの白い色の主成分の一つがこのジルコンサンドです。

ジルコンサンドは、オーストラリアと南アフリカが2大生産地。特にオーストラリアは世界の生産量の約40%前後を占めています。

その中で、最大の生産量を誇るのがオーストラリアのアイルカ社で、世界最大のジルコンサンドメーカーです。当社は、アイルカ社と日本における総販売代理店契約を締結しており、現在ジルコンサンドの国内シェアで約50%前後を占めていると考えています。

・ 産機・建機関連事業の特徴について。当社は、日本国内で製造した機械と海外から輸入した機械の両方を取り扱い、特殊な産業用ポンプを主に販売しています。

ポンプといっても、一般的な水を送るポンプからスラリーという砂利や石ころなどが混ざった液体を送るポンプがあり、多様な用途に合わせて様々なポンプがあります。

その中でも、当社は特にスラリーポンプという摩耗や腐食に強い特殊なポンプを得意としています。この分野で国内シェアNo.1を争う状況です。

中でも、1958年から販売を続け、約70年間、当社の主力商品の一つとして多くのお客様から支持されているのが、「ワーマンポンプ」です。

ワーマンポンプは、オーストラリア人のワーマン氏が開発したポンプです。この方は鉱山技師で、約90年前に鉱山向けポンプを発明し、開発しました。元々、鉱山用のポンプなので、鉱石の混じった液体を送るなど、非常に過酷な環境での使用に適しています。しかも取り扱いが非常に簡単であることから世界中に広まっているポンプです。

当社はワーマンポンプの特性に注目し、約70年前に国内に導入。鉱山以外の用途も開発しました。その結果、現在は、製鉄、非鉄金属、電力、化学、精密機器、電子分野、半導体、セラミックス、食品など、多種多様な業種・業界の国内外約3,000社余りの企業に納入実績があります。

ワーマンポンプは、当社のグループ会社の大平洋機工が国内でライセンス生産し、当社が総発売元として国内で販売しています。

その他にも様々なポンプについて、その多くが国内外のメーカーと独占販売契約を締結し国内で販売しています。

・ 当社が販売するポンプの具体的な事例について。一つは下水道施設で使われているヒドロスタルポンプで、当社の主力商品の一つです。

下水には排泄物以外にも色んな固形物が混ざり、しばしばポンプや配管を詰まらせます。しかし、ヒドロスタルポンプは非常に詰まりづらい特殊な構造を持っています。全国の市区町村や都道府県が運営されている公社等への納入実績が多数あります。

例えば、関東では東京都、横浜、千葉、さいたま市、全国的には札幌市、名古屋市、大阪、福岡、本当に色々な自治体に導入。主要な市区町村の下水施設や設備で数百台規模の当社のポンプが稼働しています。

また、自治体だけでなく、幅広く民間企業でも展開。このポンプの詰まらないという特徴は、搬送物を傷つけないということにもなります。また、高いエネルギー効率という特徴を生かし、化学分野や食品分野、製紙分野の工場で利用していただいています。

もう一つは、多目的モバイルポンプユニットです。商品名はSUPER BETSY(スーパーベッツィー)といいます。これは青色の箱の中にポンプ本体とディーゼルエンジンが搭載されており、電源が取れない環境でも安定してポンプを稼働できる商品です。

そのため、下水道の補修工事や老朽化した下水管の長寿命化を進める管更生工事等で使われます。昨今、ゲリラ豪雨や大型台風で冠水した場所を緊急排水する目的でも使われています。全国各地の自治体や空港施設、道路管理会社のインフラ関連設備や民間企業で採用されています。

これらの事例の他にも、当社製品は上下水道のどちらにも使われ、皆様の生活に非常に関係が深いインフラを足元から支えています。BCP体制を含め、当社の事業が皆様の日常の安全・安心に陰ながら深く貢献していることをご理解いただければ幸いです。

・ 環境設備関連事業の特徴について。この事業の商品は、商社の枠組みを超え、大型のプラント設備等の設計、施工、設置まで、一貫して提供しているのが特徴です。このため当社は商社ですが、エンジニアリング部門を持ち、技術者を採用しています。

現在の主力商品の一つは、製鉄業界で「ラサ・システム」という名前で世界的にも知られている水砕スラグ製造設備です。これは国内の大手鉄鋼メーカーすべてに納入実績があります。

スラグとは、製鉄所で高炉から出てくる鉄以外のいわゆる不純物や副生物です。以前は廃棄されていた高炉からの副生物を当社の技術を使って、セメント原料やアスファルトの下地に使う路盤材に再利用するためのリサイクル設備のことを、水砕スラグ製造設備といいます。当社はその設備の設計、施工、稼動後の部品の販売や改造・改良に関するお手伝いなどを行っています。

スラグのリサイクル設備は、製鉄所において必要不可欠な設備です。一方、昨今の市況や市場環境の変化から、鉄鋼メーカー各社では高炉の統廃合が進められています。当社としては、排出量が少ない電炉への対応や非鉄金属分野での活用の検討をユーザー各社と進めている状況です。

・ 化成品関連事業について。こちらはM&Aにより2012年にグループ化したイズミが担ってきた事業です。当社は2024年4月にイズミを吸収合併し、現在はラサ商事の化成品部として活動しています。

自動車分野や建材分野、工作機械分野等の幅広い分野に、多種多様な合成樹脂、化学製品を提供しています。具体的には、電線の被覆用や建材用途向けの合成樹脂や合成樹脂コンパウンド、自動車のワイヤーハーネスに使用される特殊な電磁波遮断用のシールドテープ、粘着テープやグリースなどに使用する油脂類、およびそれらに付随する商品を販売しています。

・ プラント・設備工事関連事業について。こちらは子会社の旭テックが担っている事業です。旭テックの主な活動の舞台は、東京湾の千葉県側海岸部に広がる京葉臨海コンビナートです。この地区に進出している大手の石油化学プラントや化学工場との取引が多く、石油化学・石油精製プラントの配管工事の設計、施工からメンテナンス工事まで配管に関する一貫した対応を行っています。

また、大型ビルに使われている地域冷暖房の熱供給設備等の大規模な配管工事も手掛けています。その他にも近隣の大手テーマパーク内の配管工事や、近隣のプラントで使用しているポンプやコンプレッサーなどの回転機器の整備も請け負っています。

・ 不動産賃貸関連事業について。こちらは当社が所有している不動産の管理や有効活用を目的としています。当社の本社があるRASA日本橋ビルと、以前イズミの本社があったイズミビルといった賃貸ビル2棟の効率的な管理運営が事業の主体です。どちらのビルも現状満室の状態です。

 

  1. 当社グループの強み

・ 当社が考える強みは、「ニッチトップシェア」「商社の枠組みを超えた提案力・技術力」「健全な財務体質」の3つです。

・ 「ニッチ市場におけるトップシェア」について。ラサ商事の主要3事業はニッチ市場においてトップシェアを有しています。

資源・金属素材関連では、ジルコンサンドが国内シェア約50%前後と考えています。産機・建機関連分野では、スラリーポンプの分野で国内シェアNo.1を競っています。中でもワーマンポンプはあらゆる業界で絶大な支持をいただいています。環境設備関連では、ラサ・システムが業界内で広く知れ渡っています。水砕スラグ製造設備の設計、施工、管理を一貫して提供できるのは、世界でも当社を含めて数社しかありません。

限られたニッチな分野でトップシェアを持っているため、当社が必要とされる仕事が定期的に発生する。これが安定的な収益に繋がっていると考えています。

トップシェアを保持している要因には様々な要素があります。例えばジルコンサンドに関しては、当社が取り扱う商品は世界一のジルコンサンドメーカーであるアイルカ社の高品質な製品であること。また、アイルカ社が採掘しているオーストラリアは、地政学的に非常に安定した供給源です。他社はアフリカ等、いわゆる政治的にも環境的にも安定しておらず、事業要素として非常に不安定な部分を抱えていると考えます。

それに加え、当社は国内在庫を保有し安定供給体制を確立しています。競合他社で一部同じような体制を取られているところもありますが、都度輸入している競合メーカーもあります。この点が安定供給体制を非常に大事にするお客様にとって重要だと考えています。

ジルコンサンドの用途としてシリコンウェハーの研磨剤があります。半導体の製造は、小さな工程も含めると数百にも分かれると言われ、この製造工程に我々のジルコンサンドが使われています。シリコンウェハーは、金属の大きな塊を薄くスライスし、磨いていく作業で、ジルコンサンドは、半導体製造のかなり上流工程で使われています。

ところが、ジルコンサンドは定期的に供給不安が起きたり、需給のバランスが崩れることがあります。実際にあった例として、約10年前、ジルコンサンドの供給が世界的に不安定になった時期がありました。当時、当社の取引先の半導体の研磨剤を作っているメーカーだけでなく、半導体業界や当時の経済産業省から「原料を絶対に切らしてはいけない」という強いプレッシャーを受けた記憶があります。そういった意味で、当社のジルコンサンドを安定的に供給することは非常に重要だと考えています。

また、ワーマンポンプは、スラリーポンプの一つで耐摩耗性や耐腐食性に強い商品です。さらなる特徴として、長寿命でもあります。このポンプはちょっと変わった構造をしています。普通のポンプは、容器が直接液体に触れる構造です。一方、当社のワーマンポンプは二重構造でケーシングの内側にゴムや特殊金属のライナーが入っていて、内側の部品を交換するだけでずっと使える商品です。これにより、長寿命で非常に使いやすいという特徴が生まれます。

長寿命を示す例として、2011年の東日本大震災があります。海岸沿いに工場があるお客様も多く、お客様も被災し、ワーマンポンプも水没してしまいました。そのポンプが当社のグループ会社の大平洋機工に修理のために戻ってきました。ポンプには銘板があり、製造時期がわかります。戻ってきたポンプの中には1960年代や70年代に作られていたポンプが多くあり、その当時で40〜50年ずっと稼働していたことになります。現在も稼働していると思うので、50〜60年、ずっとお客様のところで使っていただいている長寿命商品です。

・ 強みの2つ目は、「商社の枠組みを超えた提案力・技術力」です。

提案力について。当社は商品販売において、基本的には代理店を介さずに、常にお客様と直接接点を持つことを基本としています。可能な限りお客様の新たなニーズや課題を把握するように心がけています。そういった会話のキャッチボールの中から、情報をいただき、メーカーと協力しながら新たな商品や新たな使用方法などを提案し、お客様の問題解決や業務改善のお役に立っていると考えています。こういった問題解決や改善に関する提案力により、お客様との長年にわたる良好な関係を維持できています。

また、お客様の工場で稼働しているポンプの点検は、当社の方から定期的に提案し、点検結果などをレポートしています。それにより、不具合が発生する前にメンテナンスを行う予防保全となり、当社取扱製品の信頼度を高める努力に繋がっています。

一方、技術力について。当社の取扱商品は、産機・建機関連商品も環境設備関連も、非常に特殊なものが多く、導入時のお手伝いだけでなく、その後の保守やメンテナンスも当社が責任を持って対応することが必要不可欠だと考えています。

特に当社では、国産機械に加え、ドイツから輸入しているポンプも取り扱っています。輸入した機械に関しては、お客様にとって当社がメーカーの立場となります。何かトラブルが発生した時に、毎回、ドイツから技術者を呼んで対応する時間的な余裕もないので、当社の技術者が迅速に問題を解決できる体制を構築しています。

このようなトラブル対応や改善の歴史、それから社内教育による独自技術の継承により、当社は技術商社として、幅広い人材やノウハウ、ネットワークを独自に築き上げてきたと考えています。

また、当社のエンジニアだけでなく、営業担当者も日ごろの点検作業やトラブルに立ち会い、その経験を踏まえて問題の原因を推測したり、改善の提案ができます。メーカーの技術者を招聘する前に迅速に対応できるケースもあり、そういったことがお客様からの信頼関係の強化に繋がっていると考えています。

・ 3つ目の強みは「健全な財務体質」です。有利子負債は圧縮傾向にあり、一方、純資産は着実に積み上がっている状況です。2026年3月期は現預金が有利子負債を上回り、実質無借金経営となっています。

このように自己資本比率が改善。2022年3月期には61.0%でしたが、2026年3月期は71.1%となっています。今後も着実にキャッシュを積み増し、M&Aや将来の成長に向けた投資を適時的確に実行できる状態を維持しつつ、併せて株主様への還元も積極的に行いたいと考えています。

 

  1. 当社グループの中期経営計画

・ 当社は、2025年度から2027年度までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画「Step Forward Rasa 2027〜成長のステージへ〜」という計画を策定し、昨年5月14日に公表しています。

当社は、現在、約10年間のスパンで、企業理念の追求や長期ビジョンの実現に向けた3つの中期経営計画を設定。昨年度の2025年度よりSTEP-2がスタートしています。現在進行中の中期経営計画は、前中期経営計画で強化を図った経営基盤の下、新たな成長のステージへ一歩を踏み出す3ヵ年とし、成長へのステージを目指しています。

・ 現在進行中の中期経営計画の概要について。当社の長期ビジョンに基づき、「新規・成長分野への取り組み」「既存領域の深耕」「事業活動を通じたサステナビリティ経営の推進」の3つを重点施策としています。

・ 重点施策の1つ目は「新規並びに成長分野の取り組み」です。新規分野は、新しい取引先や新たな商品開拓に取り組んでいます。具体的には、今後成長が期待される分野に力を入れていくということです。当社は日本国内への輸入販売が主体ですが、特に建設機械の一部で、海外への輸出取引も行っています。今後は、特に東南アジアやインド市場向けに建設機械の販売体制を強化していきたいと考えています。

また、原材料の関係では、レアアースなどの新商品開拓の市場調査や販路開拓に取り組みたいと思います。こちらは輸入主体の取引ですが、既存の取引先と取扱商品の拡充を行いたいと思います。

さらに、当社これまで、M&Aについてどちらかというと受け身の体制でした。いわゆるM&Aのアドバイザーや金融機関からご紹介いただくのを待っていた側面がありますが、今後はより主体的に取り組むために、昨年度、営業部門と管理部門合同でM&A推進委員会を立ち上げました。当社グループにとって成長が期待される分野の事業やグループシナジーを発揮できると考えられる分野を中心に、主体的にM&A案件の発掘に取り組もうと進めている状況です。

・ 重点施策の2つ目は「既存領域の深耕」です。既存事業の効率化や深掘りを通じ、さらに成長を目指していくものです。

・ 重点施策の3つ目は「サステナビリティ経営の推進」です。当社グループは従来より社会インフラに関わる事業に取り組むことで、社会や環境課題への一定の役割を果たしていると自負しています。例えば製鉄所での副生物のリサイクル設備の技術や、当社の機械が直接関わるプロセスにおいて、直接的にも間接的にもCO2の削減を後押ししていることを指しています。

さらに、非常時において重要な社会インフラの持続可能性を支える機械を提供することで、地域社会の発展を支えたいと考えています。

そして、「脱炭素社会と環境保全の取り組み」「組織と人材の活性化」「グループガバナンスの確立」を進め、持続可能な社会の実現に向け、さらに尽力したいと思います。

・ 経営目標と財務方針について。現在進行中の中期経営計画の最終年度となる2027年度には、過去最高益となる目標を掲げていますが、実は昨年度の実績で、売上高以外でその目標を超える利益を達成できました。

この背景は、特に環境設備関連の貢献が非常に大きかったと考えています。環境設備関連は、1つの案件の売上規模が非常に大きく、セグメントとしては利益率も高い傾向にあります。2026年3月期は、大型ポンプ本体の販売や大型ポンプの整備、水砕設備の改良工事があり、3分野すべてにおいて、多くの案件を獲得できました。

その中には、当初計画にはなかった突発的な案件も複数ありました。当社の強みである現場対応力を生かし、確実にお客様のご要望にお応えできたことが、過去最高益の更新に大きく貢献できた理由だと考えています。

一方、現在進行期の2027年3月期の連結業績予想は、売上高を除き、営業利益、経常利益、純利益ともに、前期を下回る予想を開示しています。

これは業績予想を作成した当時の当社を取り巻く環境が、大型案件が一巡し、反動が想定されたこと。また、米国の通商政策による経済環境の変化により、当社の大型顧客の国内設備投資の延期や棚上げが情報として入ってきたこと。さらに、当時の中東情勢による資源や化成品、機械の部品や資材の調達原価の高騰が予見されたことから、期初計画としては減益の見通しを設定したことが経緯です。

当社としては、引き続き重点施策を推し進めることで、今年度並びに最終年度の計画についても達成を目指したいと思います。また、当社の投資方針として「財務の健全性を配慮しつつ、企業価値の向上に資するようなM&A案件は機動的に対処するとともに、将来を見据えた能力の増強や業務効率化に資する投資も検討したい」と思います。

 

  1. 株主還元、配当、株価など

・ 前期の2026年3月期は、前々期の2025年3月期の年間72円配当から8円増配し、年間80円としました。現在の進行期である2027年3月期も、同様に年間80円を想定しています。また、配当性向40%前後という方針を掲げていましたが、現在進行中の中期経営計画では、総還元性向を50%以上とする方針を追加。中期経営計画初年度の2026年3月期は年間80円の配当に加え、20万株の自己株式取得を実施。総還元性向は52.4%という結果でした。

現在の進行期に関して、2026年8月12日から2027年3月31日までを取得期間とする自己株式の取得を先日、開示しました。今回は昨年実施した20万株を上回る30万株、取得総額6億円を上限としています。

・ これまでの配当実績について。当社は2006年2月の上場以来、安定配当を基本として継続。2011年3月期から16年間連続で減配なしを達成。段階的に配当性向を向上させ、配当金も増加傾向にあります。

当社はこれからも株主の皆様への利益還元の拡大に努め、業績の成長を通じて増配や配当性向の引き上げを実現できるよう取り組みたいと思います。

・ 当社の株価の状況について。当社の株価は昨日の終値で2,085円でした。昨日の終値ベースで、予想配当利回りが3.84%、PBRが0.93倍、PERは約9.37倍となっています。

 

  1. 質疑応答

Q1. PBR 1倍超えを達成するために最も重要だと考えている施策は何でしょうか。

A1. 当社のPBRは昨日で0.93倍でした。当社は、PBR 1倍割れしていることを非常に重要な課題であると認識しています。

PBR 1倍超に向けて重要なことは何か。当社は株主の皆様や投資家の皆様から、安定性の部分では非常にご評価いただいていると認識しています。一方、成長性では強く確信を持っていただけていないことが問題だと考えています。そういう意味では、収益力の向上と成長期待の醸成が非常に重要です。

そのために、成長分野の投資や収益性の高い事業の拡大、低収益性事業の改善に取り組んでいます。また、今回のようなIR活動を強化し、我々の事業内容や安定性、成長性をよりよく理解いただけるよう努力することが重要だと思います。
安定配当と自己株の取得を組み合わせ、株主還元も併せて積極的に行うことで、皆様及び市場からの評価の向上を目指したいと考えています。

 

Q2. 総還元性向50%以上方針の中で自己株取得を行う余地はありますか。

A2. 当社は現在の中期経営計画の中で、これまでの配当性向40%前後に加え、総還元性向50%以上という方針を新たに追加しました。手元資金の状況や株価の水準、成長投資、人的資本の投資、効率化やDXへの投資に対し、総合的な判断を加えながら、適切なタイミングで自己株の取得を積極的かつ機動的に行いたいと考えています。先般も当社の自己株式取得を発表しました。今回は、昨年度実施した20万株を上回る30万株、総取得額6億円を上限としています。

 

Q3. 累進配当の導入について検討されていますか。

A3. 累進配当について、当社は2011年3月期から16年間連続で減配せず、維持または増配という形で非常に安定した配当を実施してきた自負があります。安定配当は当社の経営陣としても非常に重要な施策、基本方針であると考えています。

一方、将来的な業績の急変動や環境の急激な変化に柔軟な対応ができる体制を考えると、公式に累進配当を宣言することには、慎重な姿勢を取っているのが正直なところです。引き続き、安定配当を維持し、現状の方針を継続したいとも思っておりますので、実績を見ていただきたいと思います。

 

 

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