三井不動産株式会社(8801)
開催日:2026年3月8日(日)
場 所:オービックホール (大阪府大阪市中央区)
説明者:執行役員経理部長 村田 忠浩 氏
1. 三井不動産グループの概要
・ 私は1993年(平成5年)に入社し、これまで32年間、商業施設事業や住宅事業などを手がけてきました。東京・渋谷の商業施設の「MIYASHITA PARK(みやしたパーク)」などは、私が中心となり事業機会を獲得させていただいた物件です。
その後、2018年から経理部に在籍し、2021年からは財務・IRも管轄する経理部長を、2024年からは執行役員経理部長を務めています。来月4月より、現在の経理部の名称を「経理・財務・IR部」に変更する予定です。
・ 当社の社長は植田 俊(うえだ たかし)です。非常に熱い社長で、頼れる兄貴のような存在です。昨年12月に日経CNBCの「トップに聞く」という番組に生出演した動画を当社のwebサイトに掲載しています。お時間があればぜひご覧ください。
植田は、ファイナンス子会社の三井不動産ファイナンスで、バブル後の不良債権回収など厳しい仕事を経験し、その後、1999年頃にはリート創設にも携わりました。
さらに六本木の東京ミッドタウンの開発にも携わり、当社の収益の柱であるビルディング本部での経験があります。今、当社が力を入れているライフサイエンス分野のラボ&オフィスという新しいアセットクラスも、植田が企画したものです。
植田社長のもと、当社はグループ一丸となって企業価値の向上に努めています。
【三井不動産グループとは?】
・ 当社は国内トップクラスの総合不動産デベロッパーとして、多様なアセットクラスの不動産事業を展開しています。
オフィスでは、東京・日本橋を中心に、大規模な街づくりを進めています。六本木・日比谷・八重洲にある「東京ミッドタウン」シリーズや、全国で展開しているシェアオフィスのWORKSTYLING(ワークスタイリング)事業も手掛けています。
商業施設は、全国展開している「ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」のほか、渋谷の「MIYASHITA PARK」などを展開しています。大阪では、この近くの「淀屋橋odona(オドナ)」も当社の施設です。
また、「MFLP」というブランドで展開している物流施設やスポーツ・エンターテインメントにも力を入れています。2021年に三井不動産グループ入りした「東京ドーム」のほか、アリーナ事業も2024年から新たに展開しています。
・ 住宅では、「パークタワー」「パークシティ」「パークホームズ」などのブランドでマンションを展開しているほか、東京都港区最大のハイエンドマンション「三田ガーデンヒルズ」も当社が手がけています。また、2019年から、「パークウェルステイト」というブランド名でシニアサービスレジデンス事業をスタート。現在6つのシニアレジデンスが開業しています。
ホテル・リゾート事業では、全国で50施設以上を展開。「三井ガーデンホテル」ブランドに加え、「HOTEL THE MITSUI KYOTO」や「ハレクラニ沖縄」など、ラグジュアリーホテルやリゾートホテルも運営しています。
海外事業も積極的に展開。ニューヨーク・マンハッタンのハドソンヤード地区にある2棟のオフィスビルは、競争が激しいマーケットの中で圧倒的な競争優位性を確立しています。また、アジアでは商業施設や分譲住宅を中心に展開。商業施設は、国内と同様、「三井アウトレットパーク」や「ららぽーと」のブランドで展開しています。
・ 駐車場の「三井のリパーク」や個人のお客様の住み替えをお手伝いする「三井のリハウス」なども当社グループの事業です。
・ 三井不動産を具体的な数字でご紹介しますと、約10兆円のグループ総資産を持ち、営業収益(売上)は約2兆6,000億円を計上しています。親会社株主に帰属する純利益は2024年度で2,487億円、今年度(2025年度)は2,700億円を想定しています。
【価値創造の歩み】
・ 創業以来、三井不動産グループは、街づくりを通して様々な社会課題に向き合い、新たな価値を創造してきました。
高度成長期には、埋立事業で土地を生み出し、日本の工業化を支えました。日本初の超高層ビルである「霞が関ビルディング」は、高度経済成長期の都市過密化という課題に対応するために誕生。地震大国の日本で超高層ビルに挑戦した、昭和43年当時としては革新的なプロジェクトでした。また、高さを活かして敷地に緑や広場を整備するなど、環境づくりという都市再開発の理想も追求しました。
郊外型ショッピングセンターの先駆けである「ららぽーと」は、成熟した消費社会の中で、ショッピングだけでなく、1日中楽しめる空間づくりを目指しました。賑わい・食事・遊び・集いの場として、訪れる人々に豊かで充実した時間を提供しています。
その後は、国内初のJリートを、2001年に上場させ、不動産市場に革新をもたらしました。
・ 2000年以降は、数々の「ミクストユース」の街づくりを推進してきました。「ミクストユース」とは、複数の用途を組み合わせた街づくりを指します。例えば六本木にある「東京ミッドタウン」では、オフィス・商業施設・ホテル・住宅などが一体となり、働く・住む・遊ぶ・学ぶといった多様なニーズを満たす街づくりを実現しています。
そして、当社のビジネスの舞台は、グローバルに広がり、業容は拡大・成長しています。
現在、本拠地である東京・日本橋や八重洲を中心に多数の再開発プロジェクトを推進しているほか、関西でも、マンションやホテル、物流施設など新規プロジェクトに取り組んでいます。三井不動産グループはこれからも、街づくりを通じて、新たな価値を創造してまいります。
・ 当社は街づくりを通じ、街の価値向上にも取り組んでいます。
三幸エステートが公表している東京都内のオフィスの募集賃料のデータによると、当社が注力して街づくりに取り組んでいる日本橋や八重洲エリアのオフィス賃料は、2010年代前半には月坪当たり2万円台でしたが、足元では4万5,000円を超える水準まで上昇しています。
街づくりを進めることでエリア全体の価値が高まり、結果としてオフィス賃料の上昇に繋がっています。こういった好循環に、当社の街づくりも寄与していると考えています。今後も街の価値をさらに高めていけるよう取り組んでまいります。
・ 当社は毎年2.6兆円以上の収益(売上)を上げています。その内訳は賃貸が約3割、分譲が約3割、マネジメントと施設営業合計で約3割と、様々な事業で、バランスよく収益を上げている点が特徴です。景気や市況の波があっても、当社は多様なアセット・エリア・稼ぎ方といった総合力により、安定的・継続的な成長を実現しています。これが当社の強みの一つです。
セグメントごとにさらに内訳をご紹介しますと、賃貸セグメントは、主にオフィスと商業施設が大きな収益源です。分譲セグメントでは、国内のマンションなどの住宅分譲に加え、Jリートなどの投資家向けにオフィスや商業施設などを売却しています。マネジメントセグメントでは、プロパティマネジメントという建物管理に加え、「三井のリハウス」ブランドで仲介事業も展開しています。施設営業セグメントは、ホテル・リゾートの収益のほか、東京ドームやアリーナ事業の運営収益も含まれています。
・ 2012年度から今年度の予想を含む過去14年間の当社グループの業績推移をみると、営業収益(売上)は右肩上がりで成長し、利益もコロナ禍の一時的な影響を除けば、右肩上がりで着実に成長しています。
・ 当社と同業他社の2024年度の業績を比較すると、営業収益も純利益も業界トップの水準を維持しています。今後も安定した収益基盤を活かし、更なる成長を目指して取り組んでまいります。
2. グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」
・ 2024年4月に公表したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」では、2030年度前後の当社グループのありたい姿を「産業デベロッパーとして社会の付加価値の創出に貢献すること」と位置づけ、成長のための事業戦略とそれを支える財務戦略を定めています。
【「& INNOVATION 2030」事業戦略】
・ 事業戦略は、大きく「三本の道」で構成しています。第1の道は「コア事業の更なる成長」。第2の道は不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」。第3の道は不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」です。
・ 第1の道「コア事業の更なる成長」においては、当社のメインアセットであるオフィス・商業施設・物流施設・ホテル・住宅などで、以下の3つの視点で取り組みを進めています。
1つ目が「市場からのデカップリング」。差別化を通じ、外部環境に左右されることなく高い収益性を実現することを当社ではデカップリングと呼んでいます。これにより、安定した事業基盤を築いていきます。
2つ目が「開発利益の強化」。賃貸利益を伸ばすだけでなく、資産売却を通じて資産回転を加速し、売却益を確保するとともに、その資金を次の新たな事業機会に再投資していきます。
3つ目が「海外事業の深化と進化」。ニューヨークのマンハッタンでは、ハドソンヤード地区の2棟の大型オフィスビルを含む3棟の旗艦物件が、安定した賃貸収益を稼ぎ出しています。これに加えて、経済・人口ともに成長著しいアメリカのサンベルトエリアなどへの投資を拡大し、海外事業の更なる成長を目指してまいります。
・ 第2の道「新たなアセットクラスへの展開」としましては、2024年5月に千葉県船橋市に1万人を収容するLaLa arena TOKYO BAY(ララアリーナ トーキョーベイ)が竣工しています。この施設はスポーツやコンサートなど、多目的に利用できるアリーナです。当社はこういったアリーナ事業を今後も全国で展開してまいります。
また、都心近接型・賃貸型の研究所兼オフィスである賃貸ラボ&オフィス事業の推進や社会の急速なデジタル化に伴って成長が期待されるデータセンター事業の推進など、当社グループの強みを活かし、更なる事業ウィングの拡大に繋がる新たなアセットクラスへの投資を進めています。これらの取り組みにより、事業の幅を更に広げ、収益源としての強化を図ってまいります。
・ 第3の道は、将来の更なる成長を実現するための、不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会の獲得」です。当社グループには、様々な事業展開を通じて構築した不動産事業での顧客ネットワークや、スタートアップ企業、アカデミアとのリレーションがあります。特にライフサイエンスや宇宙ビジネスの分野では、場を提供すると共に、コミュニティの構築も行ってきました。
こうした顧客ネットワークと「場」と「コミュニティ」の提供で培った先端分野との関わりを通じ、当社グループの強みを活かした注力分野を見極め、スタートアップへの出資やM&Aに取り組むことで、新事業領域の探索、事業機会の獲得を目指しています。これらの取り組みを通じ新たな収益の柱を育て、持続的な成長を実現したいと考えています。
・ 東京では日本橋のほか、築地や神宮外苑で日本を代表する再開発が進行しています。さらに大阪でも、分譲マンションとホテルの大規模複合施設や、大阪市内最大となる大規模物流施設など、新たなプロジェクトが控えています。
既存物件の内部成長を進めるだけでなく、新規プロジェクトの竣工による収益貢献も取り込みながら、利益成長をさらに加速させてまいります。これからの当社の街づくりにご期待ください。
3. 財務戦略
・ 当社グループは、街づくりによる価値創造を通じ、社会価値の創出と共に、経済的価値を高め、投資家の皆様からの信頼を得ることが重要だと考えています。そのためには、「成長なくして還元なし」、そして、その「成長は効率的であるべき」という考え方、すなわち「成長・効率・還元」を三位一体として捉え、これを安定的かつ継続的に維持・向上することが重要だと考えています。これらの取り組みを通じ、企業価値を最大化し、持続的な成長を実現してまいります。
・ この考えのもと、定量目標を掲げています。特に、株主還元の原資である1株当たりの純利益、いわゆるEPSの成長率と、皆様からお預かりしている資金をどれだけ効率的に活用しているかを示すROEを重要視しています。目標値としては、2030年度前後にEPS成長率8%以上、ROE10%以上を実現するとともに、2030年度に至るマイルストーンとして、来年度(2026年度)にはEPS成長率8%以上、ROE8.5%以上を目指しています。
バランスシートについても、財務の健全性を維持しながら、資産売却や効率的な資金運用を進め、企業の成長を支える基盤としてしっかりと管理してまいります。
・ 各指標は来年度(2026年度)の目標に向け、順調に進捗しています。
成長性指標であるEPS成長率は、2026年度目標として年8%以上を掲げていますが、2025年度までの2年間で年平均11.5%の成長を見込んでいます。
効率性指標であるROEも、2024年度の実績は8.0%を達成しており、2025年度は8%台中盤を見込んでいます。来年度(2026年度)の目標は8.5%以上ですが、足元の好調な進捗を踏まえ、1年前倒しとなる今年度中の達成を目指して現在取り組んでいます。
また、事業利益や当期純利益などのPL指標も安定した成長を続けています。
自己資本と有利子負債の関係を示す、いわゆるD/Eレシオも1.4倍と、当社が想定している水準に収まり、財務の健全性も維持しています。引き続き、成長・効率・還元を三位一体で捉えた経営戦略を推進します。
・ 株主還元について当社は、持続的な成長を基盤とした安定的な配当と継続的な株主還元が最も重要な方針と考えています。この考えのもと、昨年度公表した「& INNOVATION 2030」では、株主還元をさらに強化する方針を掲げています。
具体的には、2024年度から2026年までの3年間で、総還元性向を従来の45%程度から「50%以上」へ強化しました。また、配当性向は、従来の水準から5%引き上げ、「35%程度」に設定するとともに、累進配当を導入しました。
1株当たりの配当額と純利益の過去20年の推移をみると、リーマンショックや大震災、コロナ禍などの影響で純利益が一時的に減少した際も減配していません。
また当社は、株主価値の向上を目指し、自己株式の取得を安定的かつ継続的に行ってきました。昨年度公表した株主還元方針に基づき、総還元性向50%以上から配当性向の35%程度を差し引いた残りの「15%以上」を自己株式の取得の割合と設定し、株主還元をさらに強化しています。市場環境に応じ、柔軟に対応できる体制を整え、機動的な自己株式取得を実施してまいります。
4. 株主優待制度
・ 昨年度、当社は株主優待制度を導入しました。毎年3月31日の基準日時点で、保有期間の要件を満たした株主様を対象に、所有株式数に応じて三井ショッピングパークポイントを進呈しています。このポイントは、ららぽーとや三井アウトレットパークのほか、三井ショッピングパーク公式通販サイトである「&mall(アンドモール)」などでご利用いただける便利なポイントです。当社の商業施設やサービスに親しんでいただき、ぜひ長期にわたり当社のファンになっていただきたいという思いから、ポイント付与の形を取りました。
通常進呈ポイントは1万2,000ポイントを上限として、100株ごとに1,000ポイントです。また、長期保有の要件を満たした株主様には、通常進呈ポイントに加え、追加ポイントを進呈します。
すでに株主になっていただいている皆様には、株主様限定イベントなども実施しています。今年度は新しくオープンしたららぽーとや三井アウトレットパークの先行内覧会を開催しました。
今後も株主の皆様にご満足いただける優待制度の運用に努めてまいりますので、どうぞご期待ください。
5. 質疑応答
Q1. 政策保有株式の売却で創出されたキャッシュを今後の海外成長投資と更なる自己株買いにどのようなバランスで配分する方針ですか。還元性向の更なる引き上げの可能性についても伺いたいです。
A1. 政策保有株式については、2026年度までに50%の縮減を掲げています。この2年ですでに40%を縮減しており、順調に進捗しています。
ただし、この政策保有株式の売却資金を特定の用途・投資に紐付けているわけではありません。キャッシュ創出全体の状況に応じ、バランスを取りながら配分しています。
具体的には、2024年度からの2026年度までの3年間で、資産回収によって約2兆円、更に利益によるキャッシュ創出、いわゆる基礎営業キャッシュフローによって約1兆円、合計約3兆円のキャッシュの創出を見込んでおります。これに対し、キャッシュアウトについては、約2兆円を成長投資に、約0.6兆円を戦略的投資に、残りの約0.4兆円を株主還元に振り向ける計画としています。
株主還元は、2026年度まで総還元性向を毎期50%以上とする方針です。その内訳は、配当性向で35%程度、差し引いた残り15%以上を自己株式の取得に充てる考えです。
また、2027年度以降の還元方針については、2026年度までの状況を踏まえ、将来のキャッシュインやキャッシュアウトの状況を見極めながら、2030年度前後の目標であるROE 10%以上の達成に向けて検討していきます。
Q2. 株式分割される予定はありますか。
A2. 株式分割は、約2年前の2024年4月1日付で、1株を3分割する株主分割を実施しています。現時点では追加の分割を行う予定はありません。
2年前に分割を行った背景としては、投資単位を下げることで、特に個人投資家の皆様の裾野を広げる効果を期待したものです。現在、当社の株価は2,000円前後なので、100株単位で購入すると20万円程度で購入できる水準です。
足元では、企業価値そのものを着実に高め、株価の向上を目指したいと考えています。具体的には、安定的・継続的な利益成長やROEの向上、そして総還元性向50%以上の実行を通じ、中長期的に株主価値を高めることに注力してまいります。
その上で、将来の更なる株式分割は、今後の株価水準や投資家層の状況、市場環境などを総合的に勘案し、必要に応じて適切なタイミングで検討したいと考えています。
Q3. 最近、個人投資家向け説明会を積極的に開催されているようですが、その背景や狙いを教えてください。
A3. 近年、新NISAの普及などを背景に、個人で投資される方が増加し、短期の値動きより企業の将来性を見据えて投資される方も多くなっています。
当社としては、短期的な株価ではなく、当社のビジョンや事業内容に共感し、長い時間軸で応援してくださる個人株主の皆様を大切にしたいと考えています。当社は不動産デベロッパーとして、長い時間軸で街づくりを行っています。その中で中長期的な目線で応援してくださる株主様は、大切な存在であり、そのご支持が当社の安定成長を支えてくださると考えています。
また、当社は、ららぽーとや三井アウトレットパーク、東京では東京ドームなど、個人の皆様にとって身近な施設を手がけています。一方で、まだ十分に当社の事業だと認識されていない場合もあると考えています。そこで、説明会を通じて、当社の事業の特徴や成長性を知っていただきたいと考えています。
当社の取り組みを応援してくださる株主様が、1人でも増えることを願っています。
Q4. 大手不動産会社の中で、御社の特色・強みはひと言で何と表現したら良いでしょうか。例えば、「人の三井」ということも聞きますが。
A4. 確かに「人の三井」と言われるように、社員それぞれが思いを持ってビジネスや街づくりを進めていることも当社の強みです。
もう少し株主様に直結する観点で申しあげると、当社の強みは多様な事業展開・総合力です。オフィスや商業施設、物流施設、住宅などの多様なアセットクラスを手掛け、展開エリアや稼ぎ方も多岐にわたります。これらのバランスが取れた収益構造が強みです。この総合力によって安定的で継続的な成長が実現できていると考えています。
例えば、コロナ禍では、ホテル・リゾート事業ではお客様が宿泊できず、利益は一時的に大きく落ち込みましたが、その間、オフィスの賃貸事業が全体を支えていました。今はコロナ禍も終息し、外国からの観光客も増え、ホテル・リゾート事業は大きく利益を伸ばしています。このように稼ぎ方の引き出しが多いことが、我々の総合力であり、特色・強みだと考えています。
加えて、今後の成長の源となる事業のラインナップ、いわゆるポートフォリオが非常に多いことも強みだと考えています。
Q5. 近くに三井ショッピングパークがないのですが、株主優待ポイントを使う方法はありますか。あれば購入を考えたいです。
A5. 株主優待のポイントに関しては、ららぽーとやアウトレットパークの他にも、三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall(アンドモール)」でもご利用いただけます。また、MGHポイントに交換いただくことで、三井ガーデンホテルなど当社グループのホテルでもご利用いただけます。関西では、大阪や京都でも三井ガーデンホテルを展開しております。
Q6. 海外事業では、紛争など先行き不透明な部分があると思います。今後、北米地域以外、例えばヨーロッパ地域などの展開をお考えでしょうか。海外事業の展開方針を教えていただきたいです。
A6. 当社グループの総資産は約10兆円で、そのうち海外資産が約3兆円、すなわち全体の約3割が海外事業です。
その3兆円のうち、2兆円が北米事業です。残り1兆円のうち、約3,000億円程度がイギリス、残り7,000億円がAPAC(エイパック・アジア太平洋地域)における事業で、具体的にはオーストラリアや台湾、シンガポール、タイなどで展開しています。中東地域での事業は展開しておらず、ヨーロッパ地域に関しても、現時点ではイギリス、特にロンドンに限定して事業を行っています。
もちろん海外事業におけるリスクがゼロというわけではありませんが、海外資産3兆円のうち2兆円は北米事業であり、安定的な成長と拡大が期待できます。今後も海外の3割程度の事業比率を維持しながら、国内・海外ともに成長していきたいと考えています。
Q7. 順調に成長していることはわかりました。今後、リスクとして想定していることは何ですか。また、金利上昇とコスト上昇局面において、財務リスクをどのようにコントロールしていますか。人手不足と資材高は今後想定以上に上昇する可能性がありますが、販売額への転嫁には限界があると思われます。どのように対応されるのでしょうか。
A7. まず、国内の金利上昇局面における財務リスクへの対応についてです。2024年度公表のグループ長期経営方針策定時には当然金利上昇を想定しており、資本と有利子負債のバランスであるD/Eレシオ(デッドエクイティレシオ)を、1.2〜1.5倍の範囲でコントロールする方針を公表しています。現時点のD/Eレシオは1.4倍程度で推移しており、格付会社からの評価も踏まえると、この水準でコントロールすることで財務の安定性を確保できる見込みです。また、今後も金利は上昇する見込みですが、我々は金融機関から借り入れを行う際、主に長期の固定金利で借り入れているため、上昇分の金利が一気に業績に反映されるわけではなく、急激な金利上昇のリスクはありません。
次に、建築コストの販売価格への転嫁についてです。ご指摘の通り、人件費・建築資材を含めた建築コストは、この数年、急激に上昇しています。足元ではその上昇カーブは緩やかになっているものの、依然として上昇は続いています。提供する商品の価値が認められなければ、賃料などの価格に転嫁することは難しいため、商品企画力を今まで以上に引き上げていくことが重要と考えており、取り組んでいます。ゼネコンや設計会社と連携し、設計上の工夫を行うなど、同じコストの中でも商品企画力を維持・向上させる取り組みも進めています。更に、分離発注や集中購買といった当社独自のコストコントロールも行いながら、利益の維持・向上を図っています。
以上
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