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矢作建設工業株式会社(1870)

開催日:2025年12月16日(火)

場 所:シティプラザ大阪 2F 『旬の間』(大阪府大阪市)

説明者:代表取締役社長 燒 充広 氏

 

1.会社概要

・ 1949年5月設立、今年で創立76周年を迎えた総合建設会社(ゼネコン)です。東証プライム、名証プレミアに上場し、東海地方に本社を構えるゼネコンでは唯一東証プライム市場に上場しています。

・ 筆頭株主は名古屋鉄道株式会社で、当社株式を約19%保有しており、同社からは線路の維持管理、鉄道高架橋、駅舎などの鉄道関連工事を経常的に受注しています。特に線路の保守作業では、名古屋鉄道の路線のほぼ全てを当社が担当しています。

・ 当社は、創業者の山田勝男が1949年、現在の愛知県豊田市にて設立しました。社名は、愛知県の一級河川である矢作川に由来しています。豊田市や岡崎市など、豊臣秀吉や徳川家康とも縁のある歴史的地域を象徴する存在として、地元で長く親しまれている河川です。山田勝男は矢作川の近くで生まれ育ち、故郷から三河湾を経て、太平洋へと注ぐ矢作川のように全国に飛躍する企業にしたいという思いを持って命名しました。また、山田勝男は太平洋戦争に従軍し、東南アジアで米軍の大型重機による野戦飛行場の急速施工を目の当たりにし、建設の機械化や工業化の必要性を痛感したことから、単なる「建設」ではなく「建設工業」という社名にしています。

・ 当社の特徴を三つのキーワードで紹介します。一つ目は設計施工です。一般的に建築工事は設計事務所が設計し、その図面を基に建設会社が施工することが多いのですが、当社は東海圏において、専業の設計事務所を含めても最大規模の設計部門を有しています。企画・設計段階からお客様とともに問題解決に取り組むことで、ニーズに的確かつ柔軟に応える設計施工一貫体制を確立しています。

・ 二つ目は不動産事業です。建築、土木工事だけでなく、倉庫や工場用地をはじめとした産業用地の開発、宅地開発、マンション分譲等の不動産事業を展開しています。特に注力しているのは産業用地の開発で、進出企業はもちろん、行政をはじめとする地域社会のニーズに即した開発を得意としています。

・ 三つ目は東海圏です。当社は創業以来76年にわたり東海圏を基盤に事業を展開し、お客様や地域社会との信頼関係を築いてきました。産業用地の開発では、長年培ってきた地域の不動産情報ネットワークや、行政、地権者、近隣住民など、地域社会との信頼関係を背景に、事業の円滑な推進とともにリスクの低減を図っています。

・ 矢作建設グループは、専門性の高いグループ各社が連携することで、建物のライフサイクルのあらゆる場面において、お客様のニーズに的確に応えるソリューションを提供しています。

・ 当社の沿革を紹介します。1949年の創業当初から建設の工業化を目指し、アスファルトプラントの開設や大型ブルドーザーの導入など、積極的に投資をしました。1960年には、当時の資本金の約2倍を投資し、国内最大級のアメリカ製のモータースクレーパーを2台輸入し、トヨタ自動車元町工場の造成工事などに投入しました。モータースクレーパーとは、大量の土砂の掘削、運搬、整地を連続的に行うことができる大型重機です。

・ 1967年には名古屋鉄道の子会社であった名鉄建設株式会社と合併し、以来、名古屋鉄道が筆頭株主となっています。同時期から事業の多角化に着手し、デベロッパーである矢作地所株式会社、ビル・マンション管理を行う矢作ビル&ライフ株式会社(旧:国際開発ビルディング株式会社)、緑化事業のヤハギ緑化株式会社など、建設周辺分野の事業会社を相次いで設立し、事業基盤を拡大してきました。

・ 1990年代に入ると、バブル崩壊による建設投資の落ち込みに対応するために、当社独自の耐震補強工法であるピタコラム工法による耐震補強事業に経営資源を集中しました。ピタコラム工法は1995年の阪神・淡路大震災以降の法整備、耐震改修促進法の追い風も受け、現在までに全国の小中学校や事務所、住宅など4,400棟以上に採用されています。

・ 2010年代に耐震補強の需要が一巡したことから、再び一般建築、土木事業の再成長を目指し、研究開発施設の地震工学技術研究所をエンジニアリングセンターへ改編し、さらに鉄道工事関連技術の研究開発や実技実験等を行う鉄道技術研修センターを設立しました。また、不動産事業の強化に取り組み、建築、土木、不動産のバランスの取れた事業ポートフォリオの構築によって収益構造の安定化を図っています。2023年3月には京都市の北和建設株式会社を子会社化し、事業エリアの拡大も着実に進めています。

・ 創立から現在に至るまでの業績の推移を説明します。創業から1970年までの約20年間は、大型重機の導入など建設の機械化・工業化を推進し、名鉄建設との合併などにより、売上高は100億円規模にまで成長しました。

・ その後のバブル崩壊までの約20年間は、二度のオイルショックなどがあったものの、分譲マンションや緑化などの新規事業への進出、経営の多角化を推進し、売上高は1,000億円に迫る規模まで拡大しました。1991年のバブル崩壊によって建設事業は急速に冷え込み、売上の伸びは停滞し利益率も落ち込みましたが、ピタコラム工法に経営資源を集中することで、2008年には営業利益60億円と当時の過去最高水準まで回復しています。その直後にリーマンショックと耐震補強事業のピークアウトが重なり、2012年まで業績は落ち込みますが、2013年からの景気拡大(アベノミスク)を背景に、耐震補強中心の事業から建築、土木、不動産のバランスの取れた事業ポートフォリオへの転換を図り、業績を回復しています。

・ 現在は、不動産開発から土木、建築工事の受注につなげることで、事業規模のさらなる拡大を図っています。中期経営計画の最終年度である2025年度は、売上高1,680億円、営業利益100億円を予想しています。また長期的な目標として、2030年度には売上高2,000億円への成長を目指しています。

 

2.事業内容

・ 当社の建築事業は、物流施設、分譲マンション、商業施設、事務所、名古屋鉄道の駅舎など、さまざまな施工実績を有しています。主な発注者は野村不動産、三井不動産、三菱地所などの大手マンションデベロッパーをはじめ、物流デベロッパーである日本GLP、家具メーカーのイケア・ジャパン、名古屋鉄道などです。三井不動産、野村不動産、大和ハウス工業などからは、近年はマンションだけでなく大型物流施設も数多く受注しており、両分野で高い評価を頂いています。

・ 土木事業は、高速道路や上下水道、河川整備などの官庁工事の他、名古屋鉄道の鉄道関連工事、開発許認可取得を含めた宅地や産業用地の造成工事など、民間工事も幅広く手がけています。

・ 当社独自の地山補強土工法のパンウォールは、土の斜面を補強する工法で、道路や護岸の整備、災害復旧などに数多く採用されています。斜面をほぼ垂直で補強できるため、土地の改変を最小限に抑えることができ、森林の保全や掘削土量の削減、工事に伴うCO2排出量削減にも寄与するといった環境性能も持っています。

・ 不動産事業では、倉庫や工場向けの産業用地の開発、販売の他、自社ブランドの分譲マンションであるバンベールシリーズの販売、不動産賃貸、仲介などを行っています。大阪府八尾市では、土地区画整理事業を手がけました。このプロジェクトでは、土地区画整理のみならず、物流デベロッパー大手の日本GLPや、鉄鋼商社大手の阪和興業の子会社、廣内スチールといった企業の誘致、その後の建築工事まで一貫して担当しました。企画から立案、造成工事、そして建築工事の設計・施工に至るまで、一つのプロジェクトを一気通貫で推進できる点は、当社ならではの大きな強みです。

・ 当社が強みとしている産業用地開発の代表的な取り組みが、大府東海開発プロジェクトです。建築、土木、不動産の各事業が連携し、そのシナジーを最大限に発揮した当社の史上最大規模となる開発案件です。名古屋市南部に隣接する大府市と東海市の二つの自治体にまたがる約7万坪(23万u)、東京ドーム約5個分に相当する工業団地の開発プロジェクトです。

・ 2016年の事業着手から約170名の地権者との合意形成、開発許認可の取得、2市にまたがる市街化編入手続きなどを経て、2021年に造成工事を開始、2023年9月に完了しました。完成した宅地は1号宅地と2号宅地に区分し、1号宅地は2023年10月、2号宅地(一部)も2025年1月に野村不動産へ売却しました。現在は同社による大型物流倉庫の建設が進められ、1号宅地は2025年10月に工事が完了、2号宅地では引き続き工事が進行しています。

・ このプロジェクトは、地権者が求めるエリア一帯での開発と二つの自治体の都市計画マスタープランに沿った整備という双方のニーズに対し、開発許認可の取得、関係行政機関との協議調整など、当社がこれまで培ってきた開発ノウハウを提供することで事業化を実現したものです。土木、建築、不動産の総合力を発揮し、雇用の創出、税収増加など地域経済の活性化に貢献しています。

・ 現在、契約が完了している1号宅地および2号宅地の一部を合わせ、宅地販売と物流倉庫の建設により、2024年3月期から2027年3月期までの4期にわたって、不動産事業売上高、完成工事高を合わせて約1,000億円の売上計上を見込んでいます。現在、同様の産業用地開発プロジェクトが東海圏を中心に複数件進行しており、今後も当社の成長ドライバーとして貢献することが期待されています。

・ 2025年3月期の売上高は1,406億円で、3期連続で過去最高を更新しています。営業利益は86億円と過去2番目の高水準、営業利益率は2%で、プライム上場建設業平均を1.3ポイントほど上回る水準です。予想配当利回りは3.9%(2025年11月末時点)で、プライム上場企業平均を1.6ポイント上回っています。建築工事受注高(解体・補修を除く)に占める自社での設計施工比率は95.6%に達しています。

 

320263月期 中間期決算

・ 当中間期決算のハイライトです。物流施設を中心に大型建築工事の施工が最盛期を迎えていることにより、売上高は896億円、前期比309億円の大幅増収となり、中間期として3期連続で過去最高を更新しました。この増収効果に加え、売上総利益率の改善が進んだ結果、営業利益は79億円と前期比67億円増、中間純利益も57億円と前期比47億円増となり、各利益ともに大幅に増益し、中間期として過去最高を更新しました。

・ 売上高が前期比309億円増となった要因は、建設事業が大きく伸びたことです。特に建築事業において大型物流施設の施工が最盛期を迎えたことで、前期比265億円の増、土木事業を合わせた建設事業全体では294億円の大幅増収となり、不動産事業でも産業用地の売却などによって前期比14億円の増収となりました。

・ 営業利益は、建設事業の増収効果に加えて利益率の改善も寄与し、前期比62億円の増益となりました。不動産事業も自社開発の産業用地売却などによって6億円の増益ですが、人事制度の改定に伴う人材投資の増加などにより、販管費は2億円増加しています。

・ 受注高は、中間期として過去最高だった前期には及ばなかったものの、建築、土木工事ともに堅調に推移した結果、次期繰越高も1,492億円と、引き続き高い水準を維持しています。

 

420263月期 通期業績予想

・ 売上高は1,680億円、営業利益100億円、経常利益99億円、当期純利益は66億円と増収増益の見込みです。

・ 売上高273億円増の内訳は、建設事業で複数の大型建築工事の施工が進捗することにより、前期実績比312億円の増となる見込みです。一方、不動産事業は分譲マンションの新規供給物件の減少から、前期の実績を40億円ほど下回る予定です。

・ 営業利益は、建設事業の利益が前期比41億円増となりますが、不動産事業は前期を20億円ほど下回り、販管費も7億円ほど増加する見込みです。

 

5.中期経営計画

・ 建設業界内での当社の立ち位置について説明します。総合建設会社(ゼネコン)は、売上高が1兆円以上のスーパーゼネコン、2,000億円以上の準大手ゼネコン、2,000億円未満の中堅ゼネコンに区分されています。当社の昨年度の売上高は1,406億円と業界24位で、中堅ゼネコンに区分されています。一方で、営業利益は86億円と準大手ゼネコンと同水準にあり、これを名実ともに準大手ゼネコンのレベルに成長させることが当面の経営目標です。

・ 中期経営計画の策定に当たり、策定時の10年後、2030年度の目指す姿を考え、「課題解決&価値創造型企業」と設定しました。これは、顧客や地域が抱える課題を解決するだけにとどまらず、より良い社会を実現するために建設エンジニアリングによる新たな価値を創造・提供することで、顧客・地域・社会の持続的発展に貢献する企業を指しています。そして、東海圏にとどまらず首都圏や関西圏へエリアの拡大を図り、その中の特定の顧客や分野では、スーパーゼネコンとも肩を並べる存在感や実力を備えた企業を目指しました。

・ 売上規模では、2030年度に計画策定時の2倍となる2,000億円を設定しました。その上で、2030年度の目指す姿の実現に向けた10年間を5年間ずつに分け、中期経営計画期間となる前半の5年間を、後半5年間で加速度的に成長させるための「基盤構築期間」と位置付けています。

・ 事業方針は、2030年度の目指す姿である「課題解決&価値創造型企業への変革」をスローガンに、加速度的成長に向けた「つくる(造る・創る)力の増強」と「持続的成長への基盤構築」の二つを大方針として、既存事業の深化・進化および新規分野・領域の探索・開拓をテーマに、事業規模拡大に向けた生産体制の強化、事業エリアの拡大など、9項目の事業方針を建築、土木、不動産の各部門で推進しています。また、コーポレート部門を含めた全社において成長を支える経営基盤の構築をテーマに、企画提案力の向上、魅力的で働きがいのある職場環境の整備、SDGsへの取り組み推進などに注力しています。

・ 現中期経営計画の数値目標は、最終年度である2026年3月期において、売上高1,300億円、営業利益100億円の達成を掲げています。現在の進捗状況は、売上高については不動産開発に関連する建築工事の受注拡大や大型工事への積極的な取り組みが奏功し、目標を大幅に上回る見込みです。営業利益についても、計画策定時には想定しなかったコロナ禍や、ウクライナ・中東等の地政学リスクの長期化などによる建設コストの急騰があったものの、増収効果によりカバーし目標の100億円を達成できる見込みです。

・ 現中期経営計画期間のセグメント別の収益の推移です。建築事業は、不動産開発に伴う工事の増加や企業設備投資の拡大、2023年3月に実施した北和建設株式会社のM&A等が奏功し、順調に業績を拡大しています。土木事業は官庁工事が堅調に推移し、民間工事も不動産開発や土地区画整理事業に伴う造成工事、名古屋鉄道の鉄道関連工事、当社独自の地山補強土工法のパンウォール工法の売上も拡大し、着実に成長しています。不動産事業は、大府東海開発をはじめ複数の産業用地開発プロジェクトが進捗し、業績に寄与しています。ただ、プロジェクトごとに規模や収益性にばらつきがあるため、平準化が今後の課題の一つになっています。

・ 2026年3月期の売上総利益は、建築事業が86億円、土木事業が64億円、不動産事業が65億円と三つのセグメントがバランスよく利益を生み出す構成となる見込みです。毎年必ずこのような形にはなりませんが、バランスのよい事業ポートフォリオによる収益基盤の安定化、健全性の確保を目指しています。

・ リニア経済圏での事業拡大に向けた取り組みの事例として、2023年3月に子会社化した北和建設を紹介します。京都市に本社を置く建設会社で、学生向けの賃貸マンションやホテルなどの建築工事を得意としています。子会社化により、同社の技術者はもちろんのこと、関西エリアでの協力会社の拡充による生産能力の増強、同社の得意先などの営業ネットワークの拡充、当社グループの関西地域での事業拡大といったシナジーを期待しており、着実に成果が表れ始めています。

・ 企業価値向上施策の一環として、2025年2月に株式の売出しを実施しました。株式売出しとは、金融機関や事業会社などの大株主が保有する株式について、証券会社を介して一般投資家へ広く売却するものです。売出しの実施前、当社の株式は出来高回転率が約15%と、流動性の低さが課題でした。今回の売出しは当社株式の市場流動性を向上させることに加え、幅広い投資家層に対する当社の認知度の向上、当社の長期的な戦略をご支援いただける株主層の拡充および拡大を目的に実施しました。

・ 売出しの規模は発行済株式数の約20%(880万株)で、売出し人は将来的な株式の売却ニーズを有している金融機関等に対して打診した結果、13社に参加していただきました。そして2025年5月7日に発表した決算内容、配当方針の変更等による影響もあり、出来高回転率、浮動(流通)株式比率、日次売買代金ともに大きく増加し、流動性、認知度、投資家層の拡大といった当初の目的は十分に達成できたと評価しています。

 

6.株主還元

・ 2025年5月に配当方針の変更を公表しました。当社は企業価値の向上とともに、株主の皆さまへの適切な利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置付け、継続的かつ安定的な株主還元を実施してきました。この姿勢をより一層明確にするために、2026年3月期から自己資本配当率(DOE)5%以上に加え、毎年配当を引き上げる、もしくは維持する塁進配当を基本とする方針に変更しました。

・ 2026年3月期の中間配当は、1株当たり45円です。期末配当についても同様の1株当たり45円を予定しています。これにより、年間配当は90円で、前期から10円の増配となります。DOEは6%で5期連続の増配、13期連続の減配なしとなる見込みです。

・ 直近5年間の株価・出来高ともに着実な上昇傾向を示しており、2025年12月1日には上場以来最高値となる2,350円を更新しました。これは当社がこれまで取り組んできた経営改善や株主還元政策の成果が市場から評価され始めている結果であると受け止めています。今後も中長期的な企業価値の最大化に向け、引き続き取り組んで参ります。

・ FISCO社のアナリストによる当社の第1四半期時点での分析レポートを同封しました。近日中には中間決算を踏まえた最新の分析レポートをFISCO社および当社のホームページで公開予定ですので、併せてご覧いただけると幸いです。

 

7.質疑応答

Q1.人員不足や資材高騰により、工程の遅れや受注キャパシティの限界到達など、会社発展の妨げになることが発生していませんか。

A1.建設業界全体で人材確保と資機材コストの高騰が課題となっています。人材面では、新卒採用を5年間で約2倍に増やすなどの積極採用を行っています。将来を見据えた持続的成長のために、多様な人材確保にも取り組み、女性技術者や外国籍人材の採用も進めています。女性技術者は直近5年間で毎年10名程度を継続的に採用し、新卒採用に占める割合も10%を超えるレベルになりました。2018年から外国人材の本格的に採用を開始し、今年度も10名を採用するなど多様なバックグラウンドを持つ人材の受け入れに努めています。
人員確保だけに頼るのではなく、デジタル技術の活用や事業体制の仕組みの見直し、マネジメント改革といった現場の負担軽減と生産性向上に繋がる施策を積極的に進めています。
資材高の影響については、5年前と比較して資材価格は約35%増、労務費も約20%増という急激な上昇局面にあります。当社においても、過去に受注した一部の物件で採算が悪化したケースもありましたが、現時点では大手デベロッパーをはじめとした発注者の理解も進み、価格や工期の適正化が進んでいるため、受注時の採算は改善傾向にあります。確かに受注し切れない案件もございますが、現在の施工キャパシティの中で最善を尽くしており、今後も全体の規模としては増やしていけると考えています。

 

Q2.名古屋鉄道が名古屋駅周辺の再開発計画を見直すということですが、御社にはどのような影響があるのでしょうか。

A2.名古屋鉄道による名古屋駅再開発は、2025年5月に投資額8,880億円、来年度から解体工事に着手して2027年度に新築工事の着手といった計画が発表されていましたが、12月12日(金)に施工業者の人材確保難を理由に着工時期を未定とする開発スケジュールの変更が公表されました。
一部では当社が断ったという話もありますが、決してそんなことはございません。現時点で当社の受注が決定した案件はなく、直ちに業績への影響が生じる状況ではございません。
一方で、地元名古屋を代表するシンボリックな大規模開発ではありますので、今後どのように当社として関わっていくのか、今後の計画や事業進捗の動向については引き続き注視していきたいと考えています。現時点では特に大きな影響はないということで、ご安心いただければと思います。

 

Q3.名古屋鉄道からの受注量は売上のうち何%ですか。また、名古屋鉄道からの役員派遣は何名の方がいらっしゃいますか。

A3.名古屋鉄道からの受注は、大きく分けて土木と建築がございます。土木の中でも高架橋の工事や一般的な鉄道構造物の工事、それから軌道の保守というものがあります。軌道の保守については全体の2%程度ですが、鉄道土木工事と名鉄グループ各社の建築工事も含めると売上高に係る割合は1割前後です。したがって、年によって違いますが、概ね100億〜150億円程度です。

 

Q4.好調な業績を背景に、自己株式取得、累進配当制度の導入、株主優待等、株主還元のご検討をお願いします。また、最近需要のあるデータセンターや半導体工場の建設請負などへの取組状況をお聞かせください。

A4.自社株買いについては現時点で予定はしておりませんが、今後の市場環境の変化、資本効率の向上などを総合的に考えて引き続き検討課題としてまいります。株主優待については、個人株主以外にも機関投資家も数多くおみえですので、株主平等の観点から配当に絞って行っています。DOEや累進配当を導入しておりますので、この株価の水準に満足することなく、今後も利益成長しながら株主還元の充実に努めていきたいと考えておりますので、ご理解いただければありがたいです。
データセンターですが、現在は物流施設の占める割合が高くなっていますが、ポスト物流施設として、データセンターは今後注力していかなければならない分野だと認識しています。今、産業用地の開発をしている中でも、データセンターの引き合いもいくつか頂いておりますし、名古屋鉄道関連の情報システム子会社のデータセンターの施工実績もつくっておりますので、引き続き一生懸命取り組んでいきたいと思っている分野です。
しかしながら、現時点ではまだ物流施設のニーズが高く、データセンターは物流倉庫に比べて、電力供給や地盤条件といった条件が厳しいため、そういった点も鑑みながら今後の不動産開発、受注につなげられるように取り組んでいます。

以上

 

 

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