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品川リフラ株式会社(5351)

開催日:2025年12月21日(日)

説明者:代表取締役社長  藤原 弘之氏/執行役員  下山 隆行 氏

 

1.会社概要

【藤原社長あいさつ】

・ 本日は、当社の個人投資家様向け説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。当社は、明治8年(1875年)の創業から今年で150周年を迎えました。日本で初めて民間で耐火レンガ事業を手掛けた企業で、長きに渡り産業の発展を支えてきました。現在は、祖業の「耐火物」に加え、「断熱材」「エンジニアリング」、ファインセラミックスを中心とした「先端機材」の4つの事業で複合経営を推進し、持続可能な社会への対応や積極的な海外展開を進めるグローバル企業として成長しています。

現在、長期目標の「ビジョン2030」とその第1ステップの「第6次中期経営計画」に基づき、海外事業の加速や高付加価値製品の開発・拡販などを進めています。

本年度の業績は、昨年度を大きく上回る売上高1,760億円、EBITDA230億円の見通しで、中期計画の達成に向けて着実な成果を上げています。

本日は当社のCFO(最高財務責任者)の下山から、当社グループの概要や成長戦略、資本政策に至るまで詳しく説明いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 

(以下、下山氏による説明)

・ 資料に登場しているキャラクターは、当社コーポレートキャラクターの「リフラくん®」です。2年前に活動を開始して以来、社内外問わず多くの方々からご好評をいただいています。今後も耐火物業界の認知度向上を目指し、コーポレートキャラクターを活用した広報活動を進める予定です。

・ 当社は東証プライム市場に上場。祖業である耐火物に加え、断熱材・ファインセラミックスの製造・販売、工業窯炉の設計・施工など幅広い事業を展開しています。

2024年度の連結売上高は過去最高の1,441億円、従業員数は3,700名、海外関係会社は33社に増加しました。2025年5月にはブラジルのReframax社がグループ入りし、売上高や従業員数などの事業規模はさらに拡大しています。

 

【沿革】

・ 当社は、1875年(明治8年)に耐火レンガの製造を開始して以来、厳しい時代の変遷を乗り越え、本年10月に創業150周年を迎えました。長年に渡り当社を支えてくださった皆様のお力添えに、改めて心より感謝申し上げます。

・ 当社の歴史について。当社は、1875年に日本で初めて民間で耐火レンガの製造を開始した企業で、1903年の会社設立時は品川白煉瓦という社名でした。さらに、東京駅の象徴である化粧煉瓦(赤レンガ)を全量納入。渋沢栄一とも関わりを持ち、日本の産業の発展に深く寄与してきました。

2009年にはJFE炉材との経営統合により、品川リフラクトリーズとして再スタート。2025年10月に創業150周年を迎えるにあたり、「品川リフラ株式会社」に社名変更しました。この節目を機に新たな企業理念を再構築し、未来に向けた挑戦を続けています。

・ 150年の歴史を持つ当社の創業の経緯について。欧米列強に追いつくことを目指して日本が突き進んでいた明治時代、当社の耐火物事業は、文明開化の象徴だった街角のガス灯を支えるガス発生炉用耐火レンガを、「海外産の耐火レンガではなく国産で賄いたい」という創業者・西村勝三の思いから始まりました。

・ 創業時の当社と渋沢栄一の関わりについて。渋沢栄一は、当社創業者の西村勝三が東京瓦斯局で業務していたことをきっかけに、当社の出資者となり、取締役を務めました。当社の原始定款には、発起人として渋沢栄一が署名捺印しています。

・ 時代は進み、1960年代の日本の高度経済成長期には、あらゆる産業界で鉄鋼が不可欠となりました。当社は、高品質な耐火物の提供を通じ鉄鋼の大量生産を支え、日本の産業発展に大きく貢献してきました。

耐火物は、鉄鋼業をはじめ、高温プロセスを有するさまざまな基幹産業を支える製品で、耐火物なくして産業社会は成り立たないと言っても過言ではありません。耐火物に加え、現在、当社グループが展開する断熱材、ファインセラミックスなども、幅広い基幹産業に欠かせない貴重な製品です。

・ この150周年という大きな節目を未来へ向けた新たなスタート地点と捉え、社名を品川リフラに変更しました。従来の耐火物を意味する「リフラクトリーズ」から「リフラ」という造語に変更した新社名は、祖業である耐火物に留まらず、断熱材、エンジニアリング、ファインセラミックスを中心とする先端機材を含めた4つの事業に経営資源を効果的に配分し、複合経営を進める当社グループの意思を示しています。

・ 当社は、社名の変更に合わせて、企業理念を再構築。新たな企業理念は、当社グループのコアとなる事業ドメインを明確にし、今後の事業展開の指針となるものです。

PURPOSE(パーパス)はグループとしての志を表し、VISION(ビジョン)はPURPOSEを追求する中で、私たち企業グループが目指す姿。VALUE(バリュー)はPURPOSEとVISIONを実現するために私たちが大切にしたい心がけです。

この企業理念をもとに、グループ一丸となって革新と挑戦を続け、皆様のご期待にお応えできるよう、持続的な成長と企業価値の最大化を目指します。

・ 当社の業績推移について。当社は、品川リフラクトリーズとして再スタートした2009年10月を起点とし、3年ごとに中期経営計画を策定しています。

第1次中計から第3次中計では、成長のための基盤を構築し、2018年度の第4次中計からは飛躍に向けた事業拡大に注力しています。2020年度は新型コロナの影響で一時的な減速がありましたが、2021年度から始まる第5次中計からは大きく業績を回復・伸長。現在はM&Aをはじめとする成長戦略の実行により、新たな第6次中計の目標達成に向けて加速しています。

 

・ 品川リフラグループの売上規模、収益性、海外事業の成長率などについて。当社グループの売上規模は国内第2位、世界第5位です。また収益性は、成長指標として重視しているEBITDAマージンが2020年度比で3.2ポイント増加し、今年度は13.1%となる見通しです。さらに、海外売上高は2020年度比で約4.7倍に成長する見通しです。

今後も耐火物・断熱材のトップメーカーとして、さらなる事業強化を図ります。

 

2.当社グループの特徴

・ 当社グループは、PURPOSEである「セラミックスで『最適』を実現する」のもと、事業ドメインを「耐火物」「断熱材」「先端機材」「エンジニアリング」の4つのセクターに分けて事業活動を行っています。これら4つのセクターが緊密に連携して、さらなるシナジーを生み出し、お客様へ最適なソリューションを提供しています。

・ 当社グループがターゲットにしている市場は、鉄鋼業だけでなく多岐に渡ります。素材産業やエネルギー産業など基幹産業には製造工程に高温プロセスを含むものが多く、当社グループのセラミックス製品はその工程に欠かせません。

当社は幅広い基幹産業を支えるため、お客様の操業条件やニーズに寄り添った製品やサービスを提供してきました。そのようにして蓄積した150年間のノウハウにより、高度な技術を有したセラミックスメーカーへと成長を遂げました。

 

【各セクターの事業内容】

・ 当社の祖業である「耐火物セクター」の事業内容について。耐火物セクターで製造・販売している耐火物とは、一言で言うと、高温に耐えられるアイテムです。鉄鋼、非鉄金属、セメント、ガラスなど、社会生活を支える多くの素材は、高温プロセスを経由して生産されます。この高温プロセスにおける窯炉などに耐火物は使用されています。

例えば、製鉄所の転炉と呼ばれる設備では、高温で溶けた鉄の成分調整を炉内で行う際に、炉内温度が1600度以上に上昇します。耐火物はこの高温に耐えられるアイテムとして、炉の内張りに使用されています。このように、鉄鋼などの高温プロセスを有する基幹産業にとって、耐火物はなくてはならない製品です。

・ 「断熱材セクター」では、耐火断熱レンガやセラミックファイバーなどを製造・販売しています。これらは一定の耐熱性に加え、優れた断熱性能を兼ね備えた製品で、各種窯炉の内面・背面部や化学プラントの配管の外周部などに使用されます。

また、断熱材セクターでは、耐火性能を求められる防火建材や集成材を使用した木製建築材料の事業にも注力しています。能登ヒバなどの国産木材を使用した吸音パネル「WoodSonic(ウッドソニック)」は2023年にウッドデザイン賞を受賞しました。

・ 「先端機材セクター」では、耐火物よりもさらに緻密な組織で形成されるファインセラミックス製品を取り扱っています。高い耐熱性や耐摩耗性などを兼ね備え、主に半導体製造装置分野などで多く使用されています。

2026年2月には、岡山県瀬戸内市に建設中のファインセラミックスの新工場が稼働予定。また、当セクターでは半導体製造装置の組立事業も行っており、この分野での事業拡大を進めています。

・ 「エンジニアリングセクター」では、お客様がより適切に耐火物や断熱材を使用できるよう、炉の設計から施工、メンテナンス作業まで一貫したサービスを提供しています。

また、機械装置の設計や製造も担当。最近ではその技術力と不定形耐火物の一種である吹付材の特性、さらにエンジニアリングサービスのノウハウを掛け合わせた次世代の新吹付技術SIG(Shinagawa Improved Gunning)を開発しました。高い耐用性や施工性を有するこの製品は、お客様から好評で、今後も幅広い展開を目指しています。

 

・ 事業を通じた気候変動への取り組みについて。グループ内での省エネルギー化はもちろんですが、バリューチェーン全体を通じた気候変動対策にも取り組んでいます。

バリューチェーン上流では、製品のリサイクル事業が挙げられます。当社グループでは、使用後製品をリサイクルし原料としたものなどをグリーン原料と呼んでいます。この原料を一定量活用した製品をGREEN REFRACTORY(グリーンリフラクトリー)としてお客様への浸透を図っています。

さらに下流では、耐火物技術、断熱材技術、エンジニアリング技術の融合によるソリューション提供により、高温プロセスを有するお客様の熱ロス低減を推進しています。
このような取り組みにより、2050年にはバリューチェーン全体においてカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げています。

 

3.当社グループの成長戦略

・ 当社グループは、2030年度までの長期目標を「ビジョン2030」とし、売上高2,400億円、EBITDAマージン16%を目指しています。

ビジョン2030の目標達成に向けた第1ステップとして、2024年度から2026年度までの第6次中期経営計画では、売上高1,800億円、EBITDAマージン14%、海外売上高比率45%を目指しています。また、第6次中計の重点方針として、「セクター戦略の深化」「生産基盤の整備」「グローバル展開の加速」の3つを掲げています。

・ 当社を取り巻く経営環境について。いわゆるVUCAと呼ばれる、「変動性」「不確実性」「複雑性」「曖昧性」を特質とした時代の変化が、耐火物をはじめとするセラミックス市場でも始まっています。

メーカー同士や投資ファンドによる耐火物業界のグローバルな再編に加え、最大のお客様である鉄鋼業界では大型電気炉への移行や新製鉄法の研究・開発が進展。当社を取り巻く環境は大きな変革期を迎えています。こうした新しい潮流の中、想定外の変化が起こる可能性も高く、その影響を正確に予測することは困難です。したがって当社は、変化に柔軟に対応するための「創発的戦略」を重視し、持続的な成長を目指します。

・ 当社グループがVUCAの時代に成長を続けるための経営戦略について。当社グループの成長戦略は、3つの柱で構成されています。

1つ目は「M&AとJV(ジョイントベンチャー)による成長戦略の継続」。2つ目は「セクター戦略の深化によるオーガニックな成長」。3つ目は「前述した両輪の成長を支える資本戦略」です。これらを組み合わせて、事業の強化・拡大を図ります。

 

【経営戦略@:M&A、JVによる成長戦略】

・ 第6次中計期間中の昨年10月、当社はオランダのGouda(ゴーダ)社を買収しました。同社は、高機能・高付加価値な耐火物製品の生産と施工サービスで強みを持つグループ企業です。この買収により当社グループは、欧州における初の耐火物生産拠点を確保し、Gouda社の強みである欧州、中東、アフリカ市場への展開を加速しています。

・ 同じく第6次中計期間中の本年5月に、ブラジルのReframax(リフラマックス)社を買収しました。同社は、耐火物工事や断熱工事を中心に、南米7ヵ国21拠点で事業を展開。約5,300名の従業員を擁し、鉄鋼、非鉄金属、化学など幅広い分野におけるエンジニアリング事業に関して強固なプレゼンスを示しています。

・ 2社の買収により、当社グループがこれまで未参入であった地域及びお客様業界への進出を果たし、海外事業展開をより加速させることが可能となりました。

さらにグループシナジーとして、新たな市場の製品ラインナップや顧客基盤の補完性向上による事業拡大と、研究開発や人材交流による付加価値の創出が期待できます。

・ M&AとJVによる成長戦略の成果について。第5次中計以降、積極的なM&Aにより海外売上高は大きく伸展。2020年度の海外売上高は161億円でしたが、2025年度には752億円を見込み、海外売上高比率は43%に達する見通しです。こうしたグローバル展開の加速が寄与し、2026年度には第6次中計目標値である売上高1,800億円と海外売上高比率45%の達成が射程に入ってきました。

・ 当社グループは、M&AとJVを通じて世界各地で事業基盤を強化してきました。海外展開で生じる様々なリスクを軽減または回避するため、欧州、南米、北米、アジアなど1つの地域に偏ることなく、バランスの取れた事業展開を図っています。

当社グループは、世界中のお客様に対し、セラミックス技術を生かした高温操業に関するトータルソリューションを提供し続けます。

 

【経営戦略A:セクター戦略の深化によるオーガニックな成長】

・ 当社グループでは、4つのセクターごとにオーガニックな成長を推進しています。

耐火物セクターでは、鉄鋼業の中でも高炉以外の電炉向け、また非鉄・工業炉分野への拡販。断熱材セクターでは、建築関連防火材やリチウムイオンバッテリー関連分野への拡販。先端機材セクターでは、半導体製造装置関連の事業拡大と次世代エネルギー・航空分野などへの参入。エンジニアリングセクターでは、各セクターとの連携強化によるシナジーの創出。それぞれのセクターでこれらの施策を進めています。

 

【経営戦略B:両輪の成長を支える資本戦略】

・ 2022年度以降、積極的にM&Aを実行した結果、有利子負債残高が増加しています。これは、グローバル展開を加速するために投資してきた結果であり、当社の成長には必要なプロセスと認識しています。一方、今後、第7次中期経営計画期間でも、事業投資や設備投資などの成長投資をタイムリーに実行する必要があります。そのため、機動的な資金調達が可能となるように、財務の健全性を維持することが重要です。

こうした背景から、2025年度は資産売却を実施。その収入は有利子負債の削減と成長投資に充当していく計画です。これにより、2026年度末の有利子負債残高を430億円に圧縮し、D/EBITDAは1.9倍に改善される見込みです。これらの資本戦略により、財務基盤の強化と成長投資の両立を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。

 

・ 第6次中期経営計画の進捗状況について。2025年度の売上高は1,760億円、EBITDAは230億円となる見通しです。この結果、第6次中期経営計画の最終年度となる2026年度の目標の売上高1,800億円、EBITDA250億円の達成がすでに射程に入っています。

引き続き、M&A及びJVによる成長と、セクター戦略の実行を通じた既存事業のオーガニックな成長を両輪に、持続的な成長を目指します。

 

4.足元の業績と通期見通し

・ 2025年度中間期の売上高は、前年同期比20%増の818億円と大幅な増収となりました。

オランダのGouda社とブラジルのReframax社の業績が大きく寄与したものです。

損益面では、海外2社の業績への寄与に加え、耐火物セクターでのコストダウンの積み上げ等により、EBITDAは前年同期比24%増の101億円と大幅な増益を実現しました。

営業利益は、M&Aに伴う一過性費用の発生やのれん償却額の増加などがあり、2.5%減の61億円ですが、経常利益は為替差益の影響で3.7%増の69億円となりました。

親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期に計上した固定資産売却益が当上期には生じていないため、11.6%減の43億円となっています。

 

【事業セグメント別の概況】

・ 「耐火物セクター」は、国内外で販売数量が減少しましたが、Gouda社の業績寄与等により、売上高は前年同期比75億円増の529億円。EBITDAは27億円増の74億円です。

「断熱材セクター」は、国内外で受注拡大に取り組みましたが、需要環境の厳しさから、売上高は前年同期比6億円減の86億円。EBITDAは4億円減の15億円となりました。

・ 「先端機材セクター」は、当初見込んでいた半導体製造装置関連の需要拡大が未だ本格化せず、厳しい事業環境が続いています。その結果、売上高は前年同期比2億円減の19億円、EBITDAも2億円減少し、セクターとして若干のマイナスとなりました。

「エンジニアリングセクター」は、Reframax社の業績寄与により、売上高は67億円増の184億円。EBITDAは同社の買収に伴う一過性費用を計上した結果、1億円減の6億円となりました。

 

・ 地域別の売上高について。南米は103億円で+86.6%、欧州は53億円で+375%と大幅増となりました。欧州と南米は、Gouda社とReframax社のM&Aによる効果が大きく影響しています。この結果、海外売上高は38.6%まで上昇しました。

・ 2025年度通期の業績見通しについては、売上高は1,760億円、EBITDAは230億円、営業利益は145億円、経常利益は149億円を見込んでいます。親会社株主に帰属する当期純利益は310億円と、先日公表した東京都渋谷区などの固定資産売却益の計上により大幅な増益を見込みます。EBITDAマージンは13.1%で前年の12.5%から改善する見通しです。

 

5.資本政策

・ 当社は本中期経営計画で、配当方針として配当性向40%を目標に掲げました。一方、当社グループは、持続的な成長を成し遂げるため、M&Aなどの成長投資にキャッシュフローを優先的に振り向ける方針としています。

また、仮に配当性向を40%に固定した場合、M&Aの実施に伴う一過性費用が発生したり、のれんの償却の増加により会計上の利益が圧縮され、配当金の総額が減少する可能性もあります。こうした点を踏まえ、株主の皆様への還元は、その総額の維持向上を目指し、キャッシュフローの状況を踏まえながら、機動的な株主還元を行う方針です。

当期の業績予想には資産売却による収入を見込んでいますが、これは、今後の成長投資に向けた資金のアベイラビリティ(可用性)を確保すべく、有利子負債の削減とさらなる成長投資に優先的に用いることとします。多額の資産売却益により当期純利益が大幅に拡大しますが、年間配当予想は90円で据え置きとすることから、結果的に配当性向は40%を下回り、13.3%となる見込みです。なお、仮に固定資産売却益を除いた場合の配当性向は58.7%です。この点は、将来の成長と財務健全性を両立させるための判断であり、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

・ 株価と時価総額の推移について。2025年12月15日時点で、株価は2,137円、時価総額は1,008億円です。これは、TOPIXの上昇率を上回る結果となっています。2023年10月の株式分割後、出来高は増加し、流動性が向上しました。

当社はJPX日経中小型株指数の構成銘柄であり、株価は中長期的に堅調に推移しています。今後も企業価値の向上と株主還元の充実を両立させる方針です。

 

6.広報・地域交流

・ 当社は、地域スポーツ協賛やイベント出展を通じて、地域社会とのつながりを強化しています。近年の実績としては、赤穂市民総合体育館のネーミングライツ取得やJリーグクラブへの協賛のほか、備前焼まつりのネーミングライツ権の取得などを行いました。こうした活動を通じて、今後も株主をはじめとするステークホルダーの皆様に対して、当社グループの認知度向上を図ります。

 

7.質疑応答

(質疑応答の回答者は代表取締役社長 藤原 弘之氏)

Q1. 150周年記念配当や特別な株主還元策は検討されていますか。

A1. 同様のご質問、ご要請、数々頂戴しています。当社の還元に関する基本的な考え方は、短期的な還元ではなく、事業の成長と収益性の改善を通じて企業価値を高め、その成果を持続的かつ安定的に株主の皆様に還元することです。今後も中期経営計画に基づき、海外展開を加速し、あるいは高付加価値製品の開発や拡販を通して安定的なキャッシュフローを確保する。さらにそれを成長投資に振り向け、持続的な成長と企業価値の向上を図りたいと思っています。

したがって、当社は今年10月に創業150周年という記念すべき節目を迎えましたが、このような基本方針に基づき、記念配当や一時的な特別還元策は予定していません。

また、資産売却を公表しましたが、これによる収入は、積極的なM&Aに伴い増加した有利子負債の返済と、さらなる投資資金のアベイラビリティの確保にに充当する方針です。

今後も財務体質の健全化を進め、さらなる事業投資と株主の皆様への還元充実を両立する所存です。株主の皆様、投資家の皆様にはぜひご理解を賜りたいと思います。

 

Q2. 売上高の増加に対し営業利益が伸び悩んでいることのお考えをお聞かせください。

A2. ご指摘の通り、M&Aによる事業拡大が急速に進み、また、国内外の拡販活動のオーガニックな成長も寄与し、売上高は着実に拡大しています。

一方、営業利益は、工場の新規建設や成長投資に伴うのれんの償却および減価償却費などの増加、M&A関連の一過性費用の計上もあり、伸び悩み傾向にあります。

とはいえ、こういった状況は、成長に向けた先行投資を展開している企業としては想定内の動きです。我々は、営業利益を大事な経営指標とする一方で、キャッシュの創出能力を示すEBITDAマージンと成長率を、特に重視しています。

EBITDAは、M&Aの進展等に伴い、売上高の伸長とうまくバランスを取り着実に増加しています。成長に向けた先行投資をしている会社としては、非常に健全な状況を保持していると自負しています。

こうしたM&Aに伴うのれんの償却や設備投資に伴う減価償却費は一定期間で終了するため、その後は営業利益の急速な回復が見込まれます。

今後も我々としては、EBITDAを最も重要な経営指標として位置づけ、キャッシュの創出能力を高めながら、事業成長と企業価値の向上を目指したいと思います。

当然のことながら、ご質問でご指摘いただいた営業利益も重要です。M&Aで獲得した事業と既存事業のシナジー効果を高め、EBITDA、更には営業利益の拡大につなげていきたいと思います。

 

Q3. 米国のトランプ政権による関税政策が御社の事業に与える影響を教えてください。

A3. なかなか難しい問題ですが、ポイントは3点あると考えています。

まず1つは、アメリカ現地の事業拠点を着実に育てること。当社グループのアメリカの子会社として、SSCA(Shinagawa Specialty Ceramics Americas)は先端機材セクターに属し、高機能セラミックスを造っています。さらに、SAM(Shinagawa Advanced Materials Americas)は耐火物セクターに属し、高機能製品であるモールドパウダーを造っている会社です。いずれも高い技術力を有し、それぞれが高付加価値製品を供給しています。まずは、これらの米国拠点の事業強化と拡大を図ることが関税政策の重要な対応となります。

一方で、2つ目のポイントとなるのは、関税政策が直接的な影響を及ぼす日本及び他地域からの米国への輸出です。当社グループから米国に一定程度の輸出をしていますが、これは、一般的な汎用品ではなくニッチで特殊な製品に限られています。その一例が連続鋳造用の機能性耐火物です。これはお客様の生産設備に合わせ、徹底的にカスタマイズした製品であり、お客様の生産プロセスに不可欠な製品です。そのため、需要の価格弾力性が非常に低く、関税の影響は極めて限定的であると考えています。この点は、ほとんど心配していません。

最も懸念されるのは3つ目で、関税政策のために我々のお客様である国内の鉄鋼やアルミ業界、さらには自動車等の生産に影響が及び、結果的に国内の耐火物の消費量が減っていくことです。

こういったリスクに対応するため、我々の方針としては、グローバル視点での投資分散を心がけています。海外投資を行う上では、地政学的リスクや関税政策および為替等の経済的リスクが必ずついて回ります。投資の地域をできるだけ上手に分散し、様々なリスクに対応していくことになるかと思います。

以上

 

 

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