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小津産業株式会社(7487)
開催日:2025年2月23日(日)
場 所:大和コンファレンスホール(東京都千代田区)
説明者:代表取締役社長 社長執行役員  柴普@治 氏

1.会社概要
・ 当社の創業は、江戸時代初期にさかのぼります。1653年(承応2年)、江戸幕府ができてちょうど50年後に創業した「小津屋」を起源とし、今年で創業372年を迎えます。現在、日本取引所グループの上場企業は約4,000社ありますが、当社は5番目に創業が古く、卸売業に限ると最も古い企業です。創業地は東京都の日本橋大伝馬町です。当時の目抜き通りである旧日光・奥州街道を描いた浮世絵「東都大伝馬街繁栄之図」で、道の両側に紺色の暖簾を下げた商家が立ち並ぶ中、右奥の辺りに小津屋があったと言われています。実は現在も当社は同じ場所で営業しており、日本橋界隈には老舗企業が多くありますが、創業地を全く離れていない会社は大変珍しいと聞いています。
・ 和紙を全国から仕入れ、大名家や寺社仏閣などに襖や障子紙、手紙、ハンカチ代わりの懐紙を販売していたのが当社の始まりです。その後、取扱商品を生活に関わるものに広げ、時代の移り変わりとともに印刷用紙やトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの洋紙や紙製品へと変え、現在では不織布製品を中心に取り扱う会社となっています。
・ 当社が取り扱う不織布は多岐にわたりますが、その中でも特徴的なのが「ベンリーゼ」という不織布です。ベンリーゼは世界唯一の製法で作りだされた、人と地球にやさしい、コットン由来の環境配慮型の再生繊維です。ベンリーゼはコットンの種のまわりにあるコットンリンター(うぶ毛)を原料として作っている繊維で、廃棄時にはバクテリア等で容易に分解され、土に還るエコロジーな製品です。
・ ベンリーゼの特徴は、自重の13倍の吸水力と脱落繊維が非常に少ないことです。脱落繊維によるホコリやチリがほとんどないため、液体で濡らして使用する際に不純物が少なく、また繊維の表面が滑らかで肌にやさしい性質を持っています。これらの特徴から、電子機器、精密部品、医療用ガーゼ、美容用フェイスマスク、不織布マスクなど幅広い分野でご使用いただいています。

2.現在の取り扱い分野
・ 昨年7月に2034年度をターゲットとする10年の長期経営計画『長期ビジョン:Ozu Innovation2034』を発表し、経営体制の刷新とともに事業ポートフォリオの変更を推進するため、営業部の再編を行いました。
・ 今期より、電子部品、食品、製薬工場などの製造現場で使用される製品を取り扱うクリーンサプライ営業部、病院および介護向け製品やスキンケア製品を取り扱うウェルネスケア営業部、インフラを支える製造現場向け製品を取り扱うエコプロダクツ営業部、一般消費者向け製品を取り扱うコンシューマー営業部の4分野で活動しています。また事業戦略室を新設し、新規事業の探索や事業戦略の企画、推進に注力しています。
・ 当社グループ連結売上高の約40%をクリーン分野、25%をウェルネスケア分野が占め、この2分野で全体の約3分の2の売上を占めています。エコプロダクツとコンシューマー分野は売上比率としてはまだ若干で、アグリ分野とウェット事業は子会社が担っています。その他に含まれるのは不動産および除菌関連事業です。
【クリーン分野】
・ 売上の約40%を占めるクリーン分野は、半導体、電子部品などのエレクトロニクス関連、航空宇宙、製薬、食品工場などの製造現場で使用される不織布ワイパーの企画、販売を主に行っています。
・ 皆さんが普段使われるスマートフォンやタブレットパット、ノートパソコン、自動車などはたくさんの半導体、電子部品で構成されています。これら電子部品は目に見えないサイズのチリやホコリなども排除したクリーンルームと呼ばれる特殊な空間で製造され、作業者も無塵衣と呼ばれる作業着を着ています。このエリアで使用されるワイパーにも同様の品質が求められますが、当社はこの中で使用可能な高品質な不織布ワイパーを提供し、製造工程で使用する溶剤のふき取り、機械の清掃や部品の拭き上げなど、さまざまな場面で使用されています。このワイパーにはベンリーゼが使われ、「ベンコット」というブランドで販売しています。
・ 当社の製品は1960年代から今に至るまで、カメラやレンズ、半導体や電子部品の製造現場で長きにわたりご愛顧いただいています。日本をはじめ世界の基幹産業の製造現場で半世紀以上も使われ続けているのは当社の誇りです。今後も、電装化が進む自動車産業や成長著しい生成AI分野、医薬品、医療機器の製造工程など、当社製品をご使用いただくユーザーの裾野も大きく広がり続けると見ています。
【ウェルネスケア分野】
・ これまで病院・介護施設向け製品の販売を行っていたメディカル分野の営業部と、化粧品メーカーなどに販売を行っていたコスメ分野の営業部を統合し、今期よりウェルネスケア営業部として、感染対策、美容に関わる製品の企画、販売を行っています。
・ メディカル関連製品は、不織布ガーゼのほか、不織布シーツ、患者の検査着やドクターのガウン、除菌ウェット製品、N95マスクに代表される医療用の不織布マスクなど、主に感染対策製品を販売しています。また近年多発する災害に備え、停電、断水時にも体拭きとして使用できる長期保存ウェットタオルや除菌ウェットなどの防災製品のラインナップも拡充し、高まる市場ニーズに対応した製品を販売しています。防災関連製品は、鉄道や学校、行政機関、避難所等に数多く納めています。
・ コスメ関連製品は、医療向けの安全性の高い製品や美容液の浸透効率を上げる密着性の高い製品など、さまざまな不織布を取り扱える当社の強みを活かしてお客さまブランドのOEMを行う一方、自社ブランドのフェイスマスクやコットンパフの市場投入にも積極的に取り組んでいます。ウェルネスケア分野では、今後も心と体、心身両面での健康や快適さに貢献できる製品を開発していきます。
【エコプロダクツ分野】
・ 主にインフラを支える製造環境の改善に役立つ不織布製品の販売を行っています。青い不織布の「五大力」は放射性セシウムを吸着するシートです。東京大学と共同開発した技術を用いて、電力会社で放射性汚染水や汚染土壌の除染用途で使用されています。
・ 油吸着シートの「オイルテイカー」は国土交通省の承認を受けた製品で、船の事故等で海洋に漏れた油の吸着用として船舶会社へ販売するほか、エレベーターの製造・メンテナンス会社や、鉄鋼業など油を多く使用する会社向けに販売しています。こちらも天然綿花を主原料とした、環境にやさしい製品です。その他、作業員が体を拭くボディシートや特急列車等の座席のヘッドレストカバーなど、当社の加工技術を駆使した製品の販売を行っています。
【コンシューマー分野】
・ コンシューマー分野では、一般消費者向け製品の企画および販売を行っています。従来取り扱っていた不織布マスクに加え、ウェット製品を製造する子会社であるディプロの除菌ウェットをラインナップに加え、コロナ禍以降に拡大した需要に対応しています。一般消費者向けの製品を取り扱っているため、YouTubeなどのSNSを活用した商品のPRや認知度アップに努めているところです。
【その他】
・ 現在、当社の主要な子会社として、ウェット製品の製造を行うディプロ、アグリ分野を担う日本プラントシーダー、過酢酸系の除菌剤を販売しているエンビロテックジャパン、不織布の加工工場であるオヅテクノ、旭小津があります。これらの子会社が当社を支え、製造商社機能を強化し、付加価値を生み出す技術力や開発力で高機能な不織布事業を展開しています。

3.当社の目指す事業像
【長期ビジョン】
・ 2021年6月〜2024年5月の3カ年にわたる中期経営計画は、新型コロナウイルス感染症の拡大長期化やロシア・ウクライナ問題に起因する原材料価格の高騰など、計画策定時に想定しなかった経営環境の大きな変化により、残念ながら未達に終わりました。
・ この結果により、創業400年を超えて会社を発展させるためには大きく変わらなければならないと認識し、私をはじめとした次の10年を担う経営陣を中心に現状の問題点を洗い出し、課題の解決に向けて議論を重ねました。そして経営陣とグループ社員が目指す姿、目標、課題を共有し、グループ一丸となって企業価値の向上を実現するため、10年間の長期ビジョン「OZU Innovation2034」を策定しました。
・ 長期ビジョンで、当社の将来あるべき姿として二つの目標を掲げました。一つ目は、「より清潔・より快適」を世の中に提供する会社を目指すことです。当社の製品によって物理的に何かをきれいにすることはもちろん、お客さまをはじめ当社に関わる全ての方が精神的にも豊かになり、快適になるよう「より清潔・より快適」を提供します。二つ目は、お客さまの利便性、快適性、生産性の向上に寄与する「製品・サービス」を生み出し、提供することによって社会の発展に貢献することです。
・ これらを実現するために目指す事業像は、「自ら製品を企画・開発・生産する機能を備えた商社」への発展です。今まではお客さまからの要望に沿って製品を開発するOEM生産がメインでしたが、それらに加えて、自ら市場のニーズをキャッチし独自の製品を作る会社への発展を掲げています。
・ 数値目標は、これまでの1.5倍の規模である連結売上高150億円です。現段階では、目指す事業像を実現するために、製造機能増強への設備投資を第一に考えています。具体的な投資計画が確定次第、早期に開示を行います。
・ 長期ビジョン実現のための事業拡大戦略は、二つの軸で進めていきます。一つ目は既存事業を軸にした展開です。既存顧客や業界に新商品、新サービスを提案することはもちろん、既存製品を当社が取引をする違う分野の顧客や業界に提案することにより事業拡大を図ります。また製造現場や機械に組み込む機構部品などに注力し、フェムケアなど最近注目されている分野にも取り組みます。
・ 二つ目は新規事業による展開です。人手不足による省力化が求められる農漁業、今後の発展が見込める予防医療や在宅医療、防災、先端技術、環境対策の分野で、当社の既存事業領域での知見や取引先、人脈を活用してニーズを探索し、事業化を目指します。
【中期経営計画】
・ 長期ビジョンの推進にあたり、10年間を3段階に分けます。2024年6月〜2027年5月の第一次中期経営計画の3年間は、長期ビジョンで掲げる目標の達成、発展のための土台づくりの期間です。重点施策の着手準備や人材育成、組織体制構築などを行い、お客さまニーズの情報収集、設備投資の方向性の見極めなどを実施します。第一次中期経営計画で種まきを行い、第二次中期経営計画の4年間で新事業の芽の伸張、拡大を行い、最後の3年間、第三次中期経営計画で刈り取るスケジュールを考えています。
・ 今年度より既にスタートしている第一次中期経営計画では、長期ビジョンの土台づくりに関する施策を進めます。長期ビジョンを見据えた営業部の再編成、事業戦略室の新設など組織体制の見直しを実施したほか、来年度からの人事制度の改定に着手しています。新しい人事制度では、長期ビジョンを達成するための人材育成として、ビジョンの実現に挑戦する人材や全体最適を考え行動する人材をより評価する制度とする予定です。
・ 2027年5月期計画は、売上高105億円、営業利益3億円です。この期間は人材確保、市場調査、研究開発等に戦略的に予算を充当します。成果の結実にはタイムラグがあることから、第一次中期経営計画期間中の業績寄与は限定的であると見込んでいます。
【事業拡大への取り組み】
・ 売上規模の拡大を目指すにあたり、事業拡大戦略の1点目、既存事業を軸にした展開では大きく二つの分野での展開を考えています。一つ目は産業分野での展開です。「快適・安全かつ生産性の高い製造現場の実現に向けた製品・サービスの開発」をテーマに、殺菌や消臭、防臭機能の付与によって製造現場をより快適にすることを提案していきます。またお客さまの生産性向上、省力化の実現のため、ふき取り性や吸水性の機能向上を目指します。
・ 取扱製品を拡大するため、使い捨て消耗材の販売にとどまらず、機械に組み込まれるユニット品、機構部品の製品開発を行います。また販売製品を回収し、再生または原料へ戻すような環境に配慮した循環型ビジネスモデルの構築を模索し、事業領域、業容の拡大を目指します。
・ 二つ目は医療・美容分野での展開です。衛生材料は、病院・介護施設への販売で培ってきた知見やノウハウをもとにさらなる機能強化を図り、より清潔で人にやさしい製品を開発します。昨今注目されているフェムケア分野では、高い知見を有する専門家とタイアップし、医療機器製造業を持つ当社だから製造できる、女性の健康や快適さを保つ製品の開発に着手しています。
・ ウェルネスケア分野では、「心身両面での健康や快適さに貢献する製品の開発」をテーマにメディカル分野とコスメ分野の知見を融合し、安心して使用できる機能性の高い製品の開発を行っています。
・ 事業拡大戦略の2点目、新規事業による拡大は、今期新設の事業戦略室を中心に、各部門との連携で市場・顧客ニーズを収集し、新規事業の検討や設備投資、M&A、資本、業務提携についても検討を開始しています。

4.業績報告
・ 2025年1月10日に発表した2025年5月期第2四半期の決算では、連結売上高51億8,000万円、営業利益3億5,000万円、経常利益4億3,000万円、前年同期比で増収増益となりました。要因としては、国内外でAI関連需要が好調に推移したことに加え、製薬関連工場の稼働や海外の光学関連需要が堅調に推移したためです。
・ 各段階利益が公表した予想値を上回る見通しとなり、2025年5月期通期の業績予想を、営業利益で1億5,000万円、経常利益で1億7,000万円、上方修正しました。なお、上期に見込んでいた研究開発費が下期にずれ込むなど販管費の上昇が見込まれるため、下期の利益計上は上期より緩やかになる見込みです。
・ 一方、通期において前期比減収減益の要因として、売上高は海外におけるコスメ商材の販売減少、除染布の納入数量の減少が見込まれます。しかしクリーン分野における販売が堅調に推移していることから、減少幅は微減に留まると見込んでいます。営業利益は、人材確保、市場調査や研究開発費等に戦略的に予算を充当するため販売費が増加し、減益を見込んでいます。
【主要動向】
・ クリーン分野は直近の業績を牽引し、売上高、利益面ともに前年同期を上回りました。今後も引き続き半導体や電子部品、食品分野などへの拡販に注力し、国内外一体となった営業活動の推進を進めます。また今期新設の事業戦略室と連携し、不織布よりも品質レベルの高い素材の探索や、海外拠点の見直しなども行います。
・ ウェルネスケア分野は、病院・介護施設での除菌ウェット製品の需要は堅調に推移したものの、コスメ製品の海外需要が伸び悩み、売上高、利益ともに前年同期比で横ばいとなりました。今後の取り組みでは、メディカル商材を美容分野に、コスメ商材を医療・介護分野に、それぞれ展開を図ります。また展示会への出展を積極的に行うなど新たな顧客の獲得とニーズの掘り起こしにより、ウェルネスケアに寄与する新製品の開発を引き続き行います。
・ エコプロダクツ分野は除染布の販売実績を計上しましたが、その他の販売品は原材料などの高騰により全般的に需要が落ち込み、前年同期に比べ売上高は減少、利益面は横ばいとなりました。今後の取り組みでは、環境対策製品である油吸着材「オイルテイカー」のラインナップを拡充し訴求力の強化を行うとともに、「エコ」をキーワードに環境にやさしい製品の開発を進めます。
・ コンシューマー分野は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う需要減が一巡し、売上高は前年同期比で増加するも人員増加等の影響から利益面は減少しました。今後はウェット製品とマスク製品の販売ルート整理による効率的な営業活動を推進し、既存の商品カテゴリーにとらわれない、コンシューマー向け不織布製品の開発を進めます。またECサイトの立ち上げにより、B to Cの販売強化にも努めてまいります。

5.株主還元
・ 当社は株主の皆さまに長期的かつ安定した利益還元を行うことを基本方針としつつ、あわせて当社グループの企業体質の強化と将来の事業展開に備えた内部留保の確保を総合的に勘案し株主還元を行います。加えて、株主の皆さまへの利益還元を充実するため累進配当を実施し、増配を目指して業績向上に努めます。今期の配当金は前期同様、普通配当25円を予定しています。
・ 株主優待は年に一度、5月末日の「株主名簿」に記載された1単元以上の株主様に贈呈します。100株の株主様にはクオカード、200株以上の株主様には当社オリジナルのティッシュペーパーとトイレットペーパーの詰め合わせをお送りします。
・ 当社の株主優待品で使用するトイレットロールやボックスティッシュは、京花紙という柔らかい紙を使用しています。高知県で土佐和紙の伝統技術を駆使して作られた家庭紙のことで、柔らかな和紙の風合いと肌触りのよさが特徴です。この京花紙をバラの模様に漉き、株主優待品として使用しています。昨年は500株の株主様にトイレットロール32個とボックスティッシュ8箱の詰め合わせをお送りしました。株主様から毎年高い評価を頂いています。

6.質疑応答
Q1.柴侮ミ長のご紹介をしてください。どのような経営者か気になります。
A1.1973年(昭和48年)生まれ、今年で52歳になります。先日、アメリカのメジャーリーグで野球殿堂入りをしたイチロー選手が同い年です。性格は責任感が強いとよく言われることと、個人的にはロジックで考えることが好きです。そう言うと慎重なのかなと受け止められるかもしれませんが、一方で直感も大切にしています。物事を決める時は即決をするタイプだと思います。
2007年に小津産業に入社後、主要な営業部を経験し、2024年8月に24代目の社長になりました。歴代最年少での就任で、中途採用で社長になったのは私が初めてです。社長を打診された時は、会社を大きく変化させていくことを期待されていると感じました。私は外部でも仕事をしてきて、外から見た小津産業と372年の歴史がある中の小津産業、両方を見ているので、それぞれのよい面を融合させて、より会社を成長させていきたいと考えています。

Q2.柴侮ミ長が目指す、10年後の小津産業はどのような姿でしょうか。
A2.今回、10年の長期ビジョン「OZU Innovation2034」を策定しました。この計数目標をクリアすることが分かりやすい目標設定だと思いますが、私としてはただの通過点にすぎません。10年で会社が終わるわけではないので、その後も発展し続けるために会社を伸ばしていく必要があります。われわれは単に商品やサービスを売って利益を上げることだけを目指しているのではなく、その商品を通じて、それを使った人の人生が豊かになるお手伝いをしているというのが私の大切にしている信念です。
今回、会社の求める人材像として、共感力の高い人材、全体最適を考えて行動することができる人材と定めました。企業が成長していくために基本となるのが人材です。まずは人を育てることを優先し、10年後、私と同じ思いを持つ社員が増えているような会社にしていきたいと考えています。

Q3.御社のビジネスモデルの特徴は何でしょうか。成長戦略があれば、併せて教えてください。
A3.当社の強みは、「ベンリーゼ」という他社では扱えない素材を有していることです。これを使ってお客さまの仕様に合わせたカスタマイズ製品を小ロットで製品化できていること、半世紀以上同じ商品を使い続けていただいていることが強みです。ただ、このビジネスモデルがこの先50年続くかは分かりません。今までのようにただ販売して終わりではなく、販売した商品の回収やリサイクルで次の有価物に再生できる循環型ビジネスモデルを長期ビジョン内に構築できれば、次のステージに進めると考えて活動を行っています。

Q4.人的資本の観点での取り組みをご紹介いただけますか。
A4.企業が継続的に成長していくためには、人が一番大切だと思います。「企業は人なり」とよく言われますが、人の育成は今までも力を入れてきました。最近は研修制度の拡充を行っているほか、個人のスキルアップでさまざまな資格を取るための費用補助も開始しています。キャリアチェンジ制度や時差出勤、在宅勤務の拡充など、フレキシブルに働ける勤務体制も整えました。性別、国籍、職歴を問わず管理職に登用できる仕組みづくりや、さまざまな年代の方が働きやすい人事制度への改定にも着手しています。

Q5.新規事業への取り組みとして、特にどの分野に注力されますか。
A5.新規事業は当社の重点テーマの一つで、今期より専門部署として事業戦略室を創設し、検討をスタートしています。当社には農業関係の子会社がありますが、既存事業とシナジー効果が見込まれる農漁業の分野や、予防医療、再生医療、在宅医療の分野、また環境に配慮したリサイクル分野を中心に検討しています。

                                      以上

 

 

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