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加賀電子株式会社(8154)

開催日:2022年2月22日(火)
会 場:大和コンファレンスホール(東京都千代田区)

説明者:常務取締役 管理本部長  川村 英治 氏

 

1. 加賀電子について

・ 「加賀電子ってどんな会社なの?」という質問にひと言で答えるなら、「独立系、ワンストップサービスのエレクトロニクス総合商社」です。当社は電子部品や半導体を扱うエレクトロニクス総合商社です。最大の特徴は独立系。どこのメーカー系列にも属さず、ひたすらお客様にベストを尽くす会社です。そして部品販売だけでなく、企画・開発・生産・販売・アフターサービスまですべて行えるワンストップサービスの会社です。

当社の創業者は代表取締役会長の塚本勲。代表取締役社長は門(かど)良一。塚本会長は通称「オコゼ」と呼ばれています。魚のオコゼは、見た目はグロテスクですが、食べると非常に美味しい白身魚です。会長も見た目は怖そうですが、人柄はとてもよいので、オコゼと掛けています。

当社の設立は1968年。今年で創業55周年になります。資本金は121億円。東証一部上場企業で、今年4月にはプライム市場に移行します。グループ会社は国内に23社、海外に42社。加賀電子を入れて全65社の企業グループです。連結ベースで8,000名近い仲間が世界中で働いています。

社名は、創業者の塚本が石川県金沢市出身。加賀国です。起業の際に母親から「加賀百万石のように大きな会社になるように」と提案をされ、加賀電子と名付けました。

・ 設立当時からの経営理念は「すべてはお客様のために」です。お客様の要望には「ノー」と言わず、何でもお応えすることで、今日までお客様と信頼関係を築いてきました。

当社のビジョンは、「我が国業界No.1企業になる」こと。さらに「グローバル競争に勝ち残る企業になる」ことです。

行動指針は、「F.Y.T.」と「3G」、「加賀イズム」です。「F.Y.T.」は「Flexibility」「Young」「Try」の頭文字で、「変化に柔軟に、常に若々しく果敢に挑戦する」という意味をもちます。「3G」は「General」「Global」「Group」です。「あらゆるものをグローバルに、総合力を生かして」ということを示しています。

・ 「加賀イズム」は、創業者の塚本の語録です。諸先輩から我々に、そして将来を担う若い世代に引き継ぐべき当社のDNAです。

「経営マインド」「営業マインド」「社会人としての心構え」の3つの柱があり、それぞれに3つの基本精神があります。毎朝出社し、パソコンを立ち上げると、その中のいずれか一つが画面に自動的に表示されます。それを読んでから一日の仕事を始めるので、自然と頭に入ってきます。

私がこの中で一番心に響くのは、「TAXAN(たくさん)努力して TAXAN儲けて TAXAN幸せになる」です。「TAXAN」は当社の自社ブランドです。たくさん売って、たくさん儲けたいという思いを込めて名付けられました。

創業者は昔から「儲けは山分けだ」と言っています。たくさん利益が出れば、社員のボーナスが増える。株主様には配当を増やすことができる。業績が良ければ株価も上がり、皆が幸せになります。当たり前と言えばそうですが、今どきそういう会社はそれほど多くないのではないかと思います。

・ 当社は、1968年に資本金100万円で電子部品の卸問屋が多い秋葉原で創業しました。9月の会社登記なので初年度の決算は半年分の売上で6,000万円だったそうです。その後、1980年に売上高100億円、1991年に500億円、2000年には1,000億円の大台に乗りました。リーマンショック直前の2008年には当時最高の2,900億円まで成長しています。

当社の成長を支える市場の製品としては、CBトランシーバー、インベーダーゲーム、ファミコン用ゲームソフト、アップルコンピュータなどがあります。どれも一世を風靡した製品ばかりです。

特に1981年にアップル用の外付けモニターを世界に向けて販売した際に、自社ブランドのTAXANを打ち出しました。「たくさん売って、たくさん儲ける」という意味を持ったTAXANは、欧州でトップシェアを取り、当時の当社の業績を支えました。この間、1986年には東証二部上場、1997年には一部に昇格し、現在に至ります。

ここ最近の大きなトピックは、2019年1月の富士通エレクトロニクス株式会社の買収です。現在は加賀FEI株式会社に商号変更しています。過去最高売上を記録した2008年以降、リーマンショックも重なり停滞気味だった売上が、2019年以降、再び成長軌道に向かおうとしており、いわば「第二の成長期」に入ったと言えます。

・ 当社の強みについて、まず1つ目は幅広い事業領域の「総合力」です。当社の事業領域は、「電子部品・半導体ビジネス」「EMSビジネス」「情報機器ビジネス」「ニュービジネス」の4つがあります。

「電子部品・半導体ビジネス」は、いわゆる部品商社のビジネスです。当社の祖業であり、最大の事業です。

「EMSビジネス」について。当社の部品ビジネスは、単品取引から複数の部品をまとめて納品するキッティングに転換してきた経緯があります。そしてさらにお客様の要望にお応えし、電装基板の実装の製造受託に発展したのが「EMSビジネス」です。

「情報機器ビジネス」では、パソコンや周辺機器、ネットワーク機器、家電製品の販売代理店を行っています。

「ニュービジネス」では、プリクラやUFO キャッチャー等、アミューズメント機器の企画・販売、ゲーム映像やプラネタリウム番組等のソフト開発も行っています。

・ 強みの2つ目は「グローバル」に展開する営業・製造の拠点網です。お客様の要望に迅速かつ柔軟に対応することを旨とし、日本を起点に、中国、アセアン、欧州、米州に営業・製造拠点を展開しています。特にEMSビジネスではお客様の工場により添う形で、大型スーパーではなくコンビニ的に出店しています。海外では、中華圏に4カ所(蘇州、深圳など)。アセアンに5カ所(タイ2カ所、マレーシア・ベトナム・インドネシアに各1カ所)。欧州ではチェコとトルコの2カ所。米州はメキシコにあります。直近ではインドにも進出。国内では8カ所。山形・新潟・入間・福島・青森、鳥取に3カ所。合計で10カ国21カ所の製造拠点を構えています。

・ 強みの3つ目は「ワンストップ」です。単なる部品販売や製造受託に留まらず、当社が持つ開発力や販売力、サポート力を生かし、川上の企画設計から川下の販売サポートまで一気通貫で対応できます。特にEMSビジネスでは多くの競合企業が製造だけに特化する中、ワンストップサービスは当社にとって大きな差別化のポイントです。グループ会社各社の守備範囲は、業界最高の布陣と自負しています。

 

2. 「中期経営計画 2024(2022-2024)

・ 「中期経営計画2024」を昨年11月に公表しました。その前に本年度(2021年度)が最終年度となる「中期経営計画2021」を振り返りますと、売上高5,000億円、営業利益130億円、ROE 8%以上の2021年度経営目標に対し、売上高は若干未達ですが、営業利益は超過達成の見通しで、ROEは1年前倒しで2020年度から達成しています。

このように現行の中計で、利益項目の超過達成のメドが付きましたので、株主・投資家の皆様に次なる成長の道筋を間断なくお伝えするため、次期中期経営計画を発表しました。

・ 「中期経営計画2024」は、2022年度から2024年度までの3カ年計画です。最終年度の2024年度の経営目標は、売上高では自律的成長で6,000億円、これに新規M&Aを加えて7,500億円を目標にしています。2段構えとしたのは、将来1兆円企業を目指すには、次期中計では7,500億円くらいが必要だからです。自律的成長の6,000億円に、足りない部分は買ってくるという考え方です。

営業利益の目標は200億円です。売上高とは異なり、こちらの目標設定は1本です。M&Aで売上高の規模感はある程度、目標設定できても、利益はピンキリです。M&Aに利益を期待し、計画に織り込むことは現実的ではないと考えます。言い換えれば、営業利益200億円は自律成長で作る、ということです。ROEは株主資本コスト7〜8%を上回ることを意識し、安定的に8.5%以上維持することを目標にしています。

・ 次期中計では4つの基本方針があります。

「さらなる収益力の強化」では、高い成長性や収益性が見込める市場に注力することを、最重要課題とします。注力分野は、モビリティ、通信、環境、産業機器、医療・ヘルスケアで、EMSビジネス、および海外ビジネスの強化・拡大に取り組みます。

「経営基盤の強化」では、“我が国業界No.1企業”にふさわしい経営基盤への変革に臨みます。特に取り組むのは、コーポレートガバナンスの強化と人的資本への投資です。

「新規事業の創出」では、引き続きベンチャー投資によるオープンイノベーションを推進し、非連続的な成長を狙い、M&Aにも積極的に挑戦します。

「SDGs経営の推進」にも取り組みます。

・ 「中期経営計画2024」の事業ポートフォリオについて、当社グループの最大事業である電子部品事業は、2024年度には売上高3,800億円を目指します。EMS事業は1,500億円、CSI(Consumer & System Integrator)事業は540億円、その他で160億円を目標としています。電子部品事業は、2021年度と比較して約700億円、EMS事業は400億円、売上を伸長させる計画です。

・ 各事業セグメントでの基本戦略について、電子部品事業では、これから確実な成長が見込める産業機器や車載市場、通信分野のお客様に、商材の拡充等を通じ、事業を拡大させます。EMS事業では、顧客基盤の強化・拡大や高付加価値領域へのバリューチェーンシフトに取り組みます。CSI事業では、新規商材やサプライヤーの開拓や新規販売ルートの獲得に取り組みます。効率化の点では、グループ会社間での協業推進や重複組織の統合にも取り組む予定です。その他事業では、不採算事業の見直しに最優先で取り組み、ベンチャー投資による新規事業も創出します。

・ 次期中計の概要をサマリーにすると、基本設計は現行の中計を継承。成長力の源泉は、自律的成長と新規M&A。成長の場は海外とEMS。注力する成長分野はモビリティ、通信、環境、産業機器等です。

このようなフィールドで、電子部品の商社ビジネスと基板実装のEMSビジネスを成長ドライバーに捉え、売上高7,500億円、我が国業界トップクラスの企業となることを目指します。そしてその先のありたい姿として、売上高1兆円、グローバル競争に勝ち残る企業の実現に向け、継続的に取り組みます。

次期中計の次の中計で創業60周年を迎えるので、その時には売上高1兆円に挑戦したい。「チャレンジ1.60」というチャレンジ目標を設定しています。

・ 1兆円企業を目指す成長戦略を支える財務基盤の状況として、計画策定時の昨年9月末の実績値を元にすると、借入余力であるネットD/Eレシオはおおむね0。手持ちの現預金は400億円。銀行からのコミットメントラインは150億円を確保しています。

営業キャッシュフローは、過去3年間で300億円を創出。フリーキャッシュフローでは180億円を稼いでいます。

資本効率では、前年(2020年度)実績のROE 13.5%は、資本コストを上回っています。

安定性では、自己資本比率は40%。債券格付けではA−を取得しています。

まとめますと、ある程度、手元にキャッシュがあり、銀行借入の懸念もなく、安定的にキャッシュを創出できる体質であります。資本効率や安定性を考えた経営を行っていますので、いざという時の資金調達も対応可能な財務基盤を有しています。

 

3. 加賀電子グループの電子部品事業について

・ 電子部品事業には3つの強みがあります。

1つ目は、独立系商社として長年培った信頼とノウハウがあり、何よりも調達力があります。国内外の2,000社を超える仕入先と直接取り引きし、最良の製品を最適な形でお客様に提供しています。

2つ目は、日本を起点に米・欧・アジアなどの世界各地の60社を超えるグループ会社によるグローバルネットワークです。これを生かし、最新の知見や情報をいち早く収集しています。

3つ目は、経験豊富な技術者チームによるサポート体制です。

昨今さまざまな製造業で半導体不足が問題となっていますが、当社はこのような強みを最大限生かし、お客様のご要望にお応えしています。

・ 当社と仕入先、お客様のビジネスフローでは、グループネットワークを活用した最先端の情報網や部材調達体制で世界中から部品をかき集め、お客様の困りごとに最適な解決策を提供しています。

半導体等、部品不足が起きると、偽物が横行します。俗にブローカーという人たちが登場し、いろいろな部品をかき集めますが、不足部品の購入にはリスクがつきまといます。当社では真贋判定を行っており、さらに当社のこれまでの信用力があるので、お客様は安心して部品を購入できます。

 

4. 加賀電子グループのEMS事業について

・ 新聞紙上でEMSという言葉を目にされることも多いと思います。EMSは「電子機器の受託生産サービス」で、EはElectronics、MはManufacturing、SはServiceの頭文字です。EMSで有名なのは、FoxconnやPegatronなどの台湾系企業。これらの企業は中国などに巨大な工場を構え、AppleのiPhoneやPCなどの完成品組立を得意にしています。ロットが大きい製品を相手にしているので、コスト競争力が重視されます。

それに対し当社を含めた日系企業は、自動車や事務機などロットが小さい製品で基板実装など信頼性を求められる市場を得意にしています。このようにアジア勢と日本勢の住み分けがあります。

そしてさらに日系同士を比べると、当社は比較的小規模な投資で工場を作り、多品種少ロットに対応したビジネスモデルを展開しています。これに対し競合企業は、大型投資を伴う大量生産型ビジネスです。例えるなら、当社はコンビニで、競合他社は大型スーパー。コンビニはスーパーに比べ、売値はやや高いものの、近くにあって便利なので、つい買ってしまう。それが、コンビニがスーパーよりも儲かる理由です。同様の理屈で当社は競合他社より高い利益率を稼いでいます。

・ 当社の工場について。中国の深圳にあるのが港加賀電子(深圳)有限公司。自社工場第1号で、1,000人以上が働く当社の基幹工場です。

・ アセアンでは、タイにKAGA ELECTRONICS(THAILAND)があります。深圳に次いで2番目に大きな工場です。

・ 欧米には、チェコやメキシコに工場があります。

・ EMS事業で生産しているのは、車載関連機器、空調機器・産業機器、医療機器・医用検査機器、民生用電気機器・事務機器があります。

車載関連機器では、自動車のヘッドライトの基板、カーナビ機器を生産しています。

・ 空調機器・産業機器では、エアコンや電動工具の基板実装や製品の組立を行っています。

・ 医療機器・医用検査機器では、薬剤保管用のキャビネットや血流検査機器を生産しています。

・ 民生用電気機器・事務機器では、洗浄便座やマルチファンクションプリンタの内部基板を生産しています。

・ EMS事業の売上高をアプリケーション別にみると、車載関連が39%で最も多く、次いで空調機器関連と産業機器関連がそれぞれ19%、医療機器関連が8%です。これらの4分野を当社の成長ドライバーとして位置付けています。

・ EMS事業は、当社にとっての成長エンジンなので、競争力を高めることは重要な経営テーマです。「ボリューム:生産能力の増強」、「クオリティ:ものづくり力の強化」、「コスト:エンジニアリング力の強化」の3点に取り組んでいます。

生産能力の増強では、2019年に国内では福島県に新工場を、海外ではタイに2つ目の工場を建設しました。またこの秋にはトルコにある工場を移設・拡張し、欧州でも基板実装から製品組立までできる体制を整備する計画です。

・ 2つ目のものづくり力の強化では、2019年10月にエレクトロニクス専業メーカーのパイオニアから、生産子会社の十和田パイオニア株式会社を買収。現在は加賀EMS十和田に商号変更しています。ここには優秀な生産系人材と共に、ものづくりに関する有形無形の資産があります。ここを手に入れたことで、当社のものづくり力は競合他社に比べ、数段レベルアップしたと感じています。

・ 3つ目のエンジニアリング力の強化では、中国の設備機器メーカーと合弁で、製造設備の自社開発に取り組んでいます。これまでは既成の製造設備を使っていましたが、当社が得意とする多品種少量生産に見合った軽量級の設備を自前で作り、それを国内外の全工場に展開する計画です。設備のコストを下げて、高品質低コストの生産体制を構築します。

このように当社は、競合他社の一歩も二歩も先に行く事業戦略を進めています。

 

5. サステナビリティ中長期経営計画

・ 昨年11月に次期中計と共にサステナビリティ中長期経営計画を発表しました。加賀電子グループは、「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、「持続可能な社会の実現」と「持続的なグループの成長」の両立を目指します。

その取り組みにあたっては、お客様、取引先、株主・投資家、従業員など全てのステークホルダーとの対話を尊重し、持続可能な社会の実現に積極的な役割を果たすとともに、企業価値の向上を目指します。

SDGsに対する基本的な考え方であるサステナビリティ方針では、3つの方針を掲げています。

1つ目は、事業活動を通じて環境課題に取り組むこと。CO2の削減、廃棄物の削減、再利用の推進に取り組むとともに、環境に配慮した製品およびサービスを提供することで、地球環境を大切にする社会の実現に貢献します。

2つ目は、人権を尊重し、人財を育成すること。性別や年齢、国籍など個人の属性に関係なく、全てのステークホルダーの人権を尊重します。また、多様な従業員が心身ともに安全、かつ健康に働ける職場環境や個々の能力を最大限発揮できる人事制度・教育研修体系を整備し、イノベーションに挑戦する人財づくりに取り組みます。

3つ目は、社会との相互信頼の確立を目指すこと。法令や規則を遵守し、公正な競争、高品質な製品およびサービスの提供、適時適切な情報開示など、誠実な企業活動を実践し、ガバナンス体制の強化を図ることで社会から信頼される企業を目指します。

・ 当社では議論を重ね、マテリアリティ(重要課題)を特定しました。

加賀電子グループは、世界および当社が直面するさまざまな課題や社会からの要請に真摯に向き合い、「E:環境」「S:社会」「G:ガバナンス」ならびに「B:事業」の4つの観点から、当社の経営にとってインパクトの大きい重要課題を特定しました。これらのマテリアリティの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に寄与する企業活動を実践し、さらなる企業価値の向上を推進していきます。

・ サステナビリティ中長期目標と主なKPIについて。環境では、当社が事業活動で消費するエネルギーの再生可能エネルギー100%化に取り組みます。国内拠点の再生可能エネルギーの使用は現状1%ですが、3年後の2024年には40%、2030年には100%化を目指します。

一方、EMS事業が国内外10カ国21拠点で展開する自社工場で使用するエネルギーについては、2030年で30〜50%、2050年で100%の長期目標を設定しました。その実現のために次の3年間は情報収集・分析を進め、自家発電なのか外部調達なのか、自家発電の場合、太陽光なのかバイオマス発電なのか、等々の方針を決定します。

社会では、ダイバーシティと人財マネジメント、およびワークライフ・マネジメントと生産性向上に取り組みます。特に中核人財の多様性確保として、現在13%ほどの女性管理職の比率を2024年には15%に高めます。その前準備として、現状6%ほどの新卒女性総合職の採用比率を30%に高める計画です。

ガバナンスでは、コーポレートガバナンスコード改訂・東証再編に対応したガバナンス体制の再構築として、昨年6月に、独立社外取締役1/3以上と指名・報酬委員会の設置を実現しました。

また、経営の監督機能・執行機能の一層強化として、本年4月に委任型執行役員制度を導入することを先日発表しました。

・ 事業を通じてもサステナビリティに取り組んでいます。

医療機器×QOLとして、移動式CTスキャナーなどの医療機器の販売準備を進めています。障がい者支援×ウェアラブル端末として、聴覚障がい者向けに音を体で感じる「オンテナ(Ontenna)」を開発しました。高齢化社会×見守りシステムとして、高齢者施設向けのケアサポートシステムなども取り扱っています。

・ CSR活動の社会貢献・協賛活動については、当社は商社という仕事柄、トップから一般社員までゴルフが盛んな社風です。その流れで女子プロゴルフの新人戦である「加賀電子カップ」の冠スポンサーを20年以上続けています。歴代優勝者は不動裕理、横峯さくら、上田桃子など。最近では、全英オープンで優勝した渋野日向子プロなど、若手の登竜門となっています。この他にも毎年10月に開催される「金沢マラソン」への協賛をはじめ、さまざまな協賛活動を行っています。

 

6. 20223月期第3四半期決算概要

・ 売上高は、主力の電子部品事業が牽引し大幅増収。営業利益は、売上増に伴う売上総利益増、経費の縮減・抑制に取り組み、大幅増益で第3四半期として過去最高益という好調な決算でした。

・ 第3四半期決算を踏まえ、業績予想を上方修正しました。前回の公表値から売上高は50億円増額の4,750億円、営業利益は25億円増額の175億円、当期純利益は30億円増額の120億円としています。

・ 今期2回目の上方修正により、営業利益は3期連続で最高益更新の見通し。当期純利益は期初の減益予想から一転増益。2期連続で最高益更新の見通しです。

 

7. 最後に

・ 昨年11月に東洋経済新報社から「四季報 プロ厳選の500銘柄」という情報誌が発行され、その中で当社は500銘柄中、最上位の「本命銘柄50」に推奨されています。「業界2位のエレキ商社、上昇株価に信頼感」の見出しで詳しいレポートがあります。

・ この2年間の株価推移をみますと、2020年4月1日は1,662円で始まり、直近2月10日は3,465円の終値となりました。株価はこの2年で約2倍になっています。同期間の日経平均が1.5倍の伸びなので、大きく上回っています。

前述の四季報の情報誌が発売された昨年11月29日の株価は2,954円でした。そこからも17%上昇しています。

直近の株価は3,200円程度で推移していましたが、今日(2月22日)は下がり、午前中の引け値は3,030円でした。それでもPERは6.6、PBRは0.86、配当利回りで3.6%。1単元100株なので、1口30万円程度で株主になれます。

昨年3月に本日同様の個人投資家向け説明会をオンラインで開催。その時の株価は2,404円でしたが、2週間後には2,653円と10%以上上昇しています。

・ 株主の皆様への利益還元は、当社にとって重要な経営課題の一つです。利益配分に関する基本方針に沿って、安定的な配当の実施に努めています。

当社の配当は、普通配当と特別配当の2本立てが基本です。期初に立てた利益計画が期中に上振れし、業績修正する。あるいは最終着地が前回予想を上回る場合は、上振れ幅の程度にもよりますが、特別配当を実施することが慣例となっています。

当期は期初の配当予想では、中間配、期末配ともに1株当たり40円を予定していましたが、期中に2回、第2四半期と第3四半期に増配修正をしました。その結果、中間配で45円、期末配65円、年間配当では110円となっています。前期実績に比べ30円の増配で、8期連続で特別配当を実施します。

・ 当社のIRサイトや統合レポートなどからも情報が得られますので、ぜひご参照ください。YouTubeで「加賀電子」で検索すると、NHKで放映した紹介番組や各種動画コンテンツも見られます。

 

8. 質疑応答

Q1. 競合他社と比べた場合の御社の強み・弱みを教えてください。

A1. 強みは独立系商社であることです。当社は非常に多様な仕入先を有しています。

業界では昨年度から電子部品不足が起きています。同業他社は半導体メーカーの系列商社が多く、各社の仕入先は系列関係が主流を占めます。すると部品が不足すると、系列以外の他社からの開発能力が劣ります。しかし当社はそのような心配はありません。創業以来独立系で取引しているので、お客様から依頼があれば、世界中を探し回り、ご要望にお応えします。この点でピンチに強い会社だと考えています。

弱みは、一部の大手半導体メーカーの一次特約店ではないことです。特に外国メーカーの場合、当社が一生懸命に国内市場を開拓し、そのメーカーの製品を本格的に売り出そうとするタイミングで、他の商社に商権を切り替えられたことが過去に何度かありました。独立系商社の弱みと言えるものです。しかし当社はそれを上回る営業力で、仮に切り換えられても、他社製品を売り込むことを創業以来続けています。

 

Q2. 電子部品の需給ひっ迫に対して、どのように取り組んでいますか。

A2. 需給ひっ迫は1年以上続いており、当社は来年3月分の注文までいただいています。このようなことは以前ではあり得ないことです。メーカーは電子部品が入手できないと製品が作れませんので、当社は電子部品を潤沢に納品するために、お客様にもなるべく長めのリードタイムで部品を手配するように営業活動の中でお願いしています。

 

Q3. 顧客側のニーズが好調な中、新型コロナウイルス感染症や電子部品受給などを勘案すると、EMSビジネスのコントロールが難しい状況だと思います。対策としての具体的な取り組みを教えてください。

A3. 当社は創業以来、お客様の受注に合わせて仕入れることを鉄則としてきました。在庫は経年劣化して使い物にならなくなったり、市場価格が急落したりして、ゴミになることがあり、「在庫は罪の子」だと考えていました。しかし、ここ2年ほどの部品不足の中では、多少在庫が積み上がっても、お客様の生産を最優先するべく、いろいろな方針を立てて取り組んでいます。

例えば、200×300の大型の基板では1,000個もの部品が必要になります。このうち部品が1つでも足りないと、基板が作れません。手元に在庫が潤沢にないと、部品不足で生産不能のリスクが発生するので、現在当社では、かつてないレベルまで在庫水準が積み上がっています。

当社は部品調達能力が非常に高いので、同業他社に比べると部品不足で生産不能ということには陥っていないと考えています。

 

Q4. 今回2回目の上方修正をした背景を教えてください。

A4. 期初に予算会議を行い、グループ全社から年度予算が集まります。それらを集計し、加えて過去の実績値をベースに、その年度の全社予算を策定します。

この上期は業界的に電子部品不足が生じ、落ち込みが懸念されましたが、全社で頑張り、第2四半期の時点で下期の予想も明るくなってきましたので上方修正しました。さらに第3四半期の時点でも、業績が想定ほど落ち込まなかったことから、再度の上方修正に至りました。「2度修正するのではなく、最初からきちんと見通せよ」とお叱りの言葉も受けていますが、下方修正するよりは上方修正の方がいいのではないかと考え、このような動きになりました。

 

Q5. 配当の考え方をお聞かせください。

A5. 6年前から、「連結配当性向25〜35%」の方針を定め、これまでそれに準じています。当期は期中に約40億円の自社株買いをしているので、総還元性向は50%超になります。

今後も配当性向25〜35%で配当金をお支払いしていきたいと考えています。業績連動なので、業績が上振れたらその分を特別配当で上積みしてお支払いしたいと思います。

 

Q6. 中期経営計画2024で、新規M&A織り込み済の数字も掲げています。M&Aの対象となる地域や分野、規模など、M&Aに関する方針や考えをお聞かせください。

A6. 地域や分野の縛りは一切ありません。当社の現状のビジネスとシナジー効果が得られるM&Aの相手先なら果敢にチャレンジしたいと考えています。

ただM&Aは非常に難しい。売り手は、今がチャンスと思って売りに出るか、どうにもビジネスが成りゆかなくなり、どこかに買ってもらいたいと売りに出るケースが多いのです。買い手としては、それをすぐに業績に反映させるのは難易度が高い。当社の場合は、富士通エレクトロニクスを3年前、エクセルを2年前にM&Aし、PMIが非常にうまく進み、2社とも当期の業績に大きく貢献しています。

M&Aしてすぐに利益化するのは難しいと思いますが、M&Aする以上は数年後には大きく業績貢献できるような相手先をきちんとチェックし、M&Aしたいと考えています。

以 上

 

 

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