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株式会社ユー・エス・エス(4732)

開催日:2021年9月4日(土)

説明者:代表取締役社長 兼 最高執行責任者(COO) 瀬田 大 氏

 

1.当社の概要・業績について

・ 当社USS本社は愛知県名古屋市の南に隣接する東海市にあります。会社の設立は1980年、オークション事業は1982年8月からスタートしており、先月8月23日に事業開始39年を迎えました。

・ 1999年、名古屋証券取引所市場第二部に上場、翌2000年12月に東京証券取引所市場第一部に上場しました。当社の業種はサービス業に分類されます。

・ 2021年3月期の売上高は748億円、営業利益は362億円でした。営業利益率は上場以来、平均で40%以上です。利益率が高い理由は、仕入れた車を在庫にして販売するBtoCではなく、オークションの場所と情報を提供して、その対価として手数料をいただくプラットフォームビジネスを展開しているからです。コロナ禍でも高利益率を維持しています。

・ 当社の事業は3つのセグメントに分かれています。いちばん大きな事業はオークション事業で、売上の約81%、営業利益の約98%を占めます。その他の事業として、車の買取販売事業を「ラビット」ブランドとして全国で展開しています。また、名古屋市内で運営する株式会社アビヅで総合リサイクル事業も行っています。

 

2.オークション事業について

・ 国内のオークションマーケットは、非常に巨大な市場です。企業系、メーカー系、組合系、大小合わせて約100以上のオークション場があります。年間の流通量は700万台以上で、トータルの車両代の売上は年間2.5兆円を超えます。そのなかで当社USSは、約40%のシェアを獲得しています。

・ USS の会員は全国に約5万社で、創業から39年経つ現在でも、毎年1,000社以上の新規入会があります。会員は全国19のUSSオークション会場を利用できるという、共通会員システムになっています。

・ 関東、中部、近畿エリアの3大マーケットで、当社は取扱台数第1位を獲得しています。当社のいちばん大きな会場は、千葉県野田市にある東京会場です。ここは毎週木曜日に1万3,000台以上の車を集めてオークションを開催しています。

・ 2018年に、JAAとHAA神戸という2つのオークション会場をM&Aしました。M&A直後は全国シェアを39.4%まで伸ばしましたが、2019年以降2年間は減少しました。買収した2つの会社にUSSの厳格なルールを導入したことで、取扱台数の多い大口店等が離れてしまったからです。現在、新しい体制でこの2つの会社の営業方法を見直しており、2021年1〜6月の上期では、市場シェアを38.7%に伸ばしています。

・ USS で成約される車両金額は、他のオークションと比べて30万円以上高くなっていますが、これは高品質の車両が集まる傾向にあるからです。

・ 1982(昭和57)年、第1回USS名古屋オークションが行われました。オープン当初は顧客の前に車を一台一台引き回し、手を使った競りが行われました。手を使って行うオークションは、1台当たり3分ほどの時間がかかります。また、人と人とがダイレクトに関わるため、いわゆる忖度が発生するという、強い業者に有利に働くような不公平なオークション環境でした。そのような不公平なオークション環境を変えるため、同年10月、業界に先駆けてコンピュータ競り機を導入しました。このコンピュータ競り機導入後は、応札価格を的確に処理することができるようになり、スピーディーで公正・公平なオークション環境を提供できるようになりました。これが大ヒットとなり、年々取扱台数を増やしています。

・ 第1回USS名古屋オークションでは、出品台数は255台でした。現在は、2013年にオープンした名古屋会場が、毎週金曜日に平均9,000台以上を集めるオークション場になっています。開催当日は10台同時にオークションにかけられており、車1台が成約するまでの時間は約20秒と、高速で車の取引が行われています。また、名古屋会場は4棟の立体駐車場を設けていることで、約1万6,000台の車両が収容可能となっています。

・ オークション事業の収益の柱は、会員から徴収する3つの手数料です。1台の車がオークションに出品・成約されると、出品者からは出品手数料と成約手数料として各々平均8,000円、また落札者からは落札手数料として平均8,000円をいただきます。この3つの手数料の合計、平均2万4,000円が当社にフィーとして入るというビジネスモデルです。この手数料収入の仕組みが当社の強みで、車を多く集めて成約に結び付ければ、利益が上がる仕組みとなっています。

・ 当社のオークションは完全にBtoBで、当社会員だけが参加できるシステムです。会員は国内の新車ディーラー、中古車販売店、「ガリバー」などの買取専門店で構成されています。

・ コロナ禍で需要が増えたのが、外部落札(インターネット中継)です。外部落札とは、会員が会社にいながらリアルタイムでオークションに参加できるシステムです。毎月、衛星TV会員から約6万円、全国に約3万3,000社あるインターネット会員からは約1万2,000円の会費を徴収しています。この2つの外部落札サービスは通常より落札手数料を高く設定しており、当社の大きな収益源となっています。

・ オークション運営では、車両検査は非常に重要です。検査員が採点する評価点によって、オークションでの取引価格が大きく変わるからです。検査員は主に事故歴があるかどうかや、傷・へこみ等のコンディションをチェックします。見落としのない公正公平な車両検査をすることがオークションの信頼性を高め、結果的に取扱台数を増やしていきます。この検査の品質維持のため、当社は独自の検査員制度を導入し、毎年レベルチェックを行っています。ベテランの検査員は1台約6分で検査を行います。

・ 人の目で見ることができない車両の内部や下回りは機械を使います。一つは「下回り画像システム」です。イスラエルの企業が開発した、爆弾テロを感知する軍事技術を撮影システムへと転用したもので、車両の下回りやタイヤの消耗具合を高画質で撮影することができます。また、業界初となる車載式故障診断装置「OBD」を、株式会社デンソーと共同開発しました。このデバイスを車両につなぐことで、エンジン、トランスミッション、ブレーキなどの不具合をチェックすることができます。

・ オークション業界では、出品票の手書きが長い間主流となっていました。最近はタブレットの入力機能が進化したことに加え、コロナ禍でデジタルを導入しやすい環境になっています。当社でも、近々検査タブレットシステムを導入予定です。今までは検査員が車両のコンディション、不具合を出品票に記載していましたが、その情報がデジタル化されることで、今までにない新しい情報サービスを提供できるのではないかと考えています。

 

3.実績予想について

・ 2022年3月期の連結業績は、売上高776億円、営業利益384億円、経常利益391億円、親会社株主に帰属する当期純利益265億円を予想しています。

・ 2022年3月期第1四半期の売上高は、前年同期比126%の203億円、営業利益は前年同期比158%の106億円になりました。また、大幅に落ち込んだ前期を大きく上回るだけではなく、売上高、営業利益、ともに過去最高を記録しました。

 

4.新型コロナウイルス感染症の影響について

・ 中古車流通業界における新型コロナウイルス感染症の影響については、昨年の6月以降、完全なプライベート空間である車を通勤などで使いたいというニーズが急増しました。また、世界的な半導体不足の影響により新車の納車・納期が遅れていることから、中古車へのニーズも増加しました。その結果、オークションで取引されている車の成約車両単価が、過去にないほど上がっています。また、海外からの需要も、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準にまで回復しています。

 

5.ESGの取り組みについて

・ ESGの「環境」について、当社のメインビジネスであるオートオークションそのものがリデュース、リサイクル、リユースの3Rに貢献しています。

・ 2003年に設立した株式会社アビヅでは、総合リサイクル事業を行っています。オークションでは値段が付かず、廃車になる車が多くあります。アビヅではそのような車を適切に処理し、鉄、非鉄、レアメタルなどに再資源化しています。また、小型家電、工場からの廃材なども受け入れており、現在は廃プラスチックに力を入れています。アビヅのリサイクルビジネスは、廃材を出す委託元、リサイクル品を扱う販売先の双方から費用をいただいており、収益と環境保護の両立をしています。

 

6.株主還元

・ 当社は株主還元を最重要課題として取り組んできました。配当の基本方針として、連結配当性向55%以上を掲げています。上場以来21期連続で増配を継続しており、今期も増配を目指して1株当たり年間配当予想を58円40銭としました。

・ 2021年9月3日の株価終値は1,883円でした。これを基に配当利回りを計算すると、3.1%となります。最低投資単位である100株に投資していただくと、取得金額は18万8,300円で、年間配当額5,840円。これに500円分のQUOカードが年2回、1,000円相当が追加され、配当と優待の合計は年間6,840円、利回りは年率で3.63%となります。

・ 当社は株主優待を実施しています。保有株式数により、100株以上は500円分のQUOカード、500株以上は2,000円分の商品券、1,000株以上は5,000円相当のグルメカタログギフト、1万株以上は1万円相当のグルメカタログギフトの株主優待を、年2回進呈しています。

・ 当社は2014年から「JPX日経インデックス400」の組み入れ銘柄に選定されています。

 

7.質疑応答

Q1. 世界中コロナ禍であり、なかなか沈静化しません。しかしながら先日の記事に、中古車市場が好調だとありました。オークション市場の好調と受け取ってよろしいでしょうか。また、その理由もお願いします。

A1. コロナ禍のなか、2020年3〜5月は新車、中古車ともに車がまったく売れなくなりましたが、2020年6月以降は、車そのものが大きく見直されました。車は究極のプライベート空間となり、通勤に使えば感染予防になるということです。しかし、直近では半導体不足などから、新車の製造が遅れています。新車のオーダーが多いにも関わらず、半導体の影響で生産が間に合わず、納期が遅れる事態になっています。新車がなかなか手に入らないので、中古車の需要がいまだに強くあります。中古車流通業界は、新車が売れて初めて潤う仕組みなので、メーカーには早く増産・納車していただき、当社の流通に下取り車が回ってくることを期待しています。いずれにしても、日本国内の車は強い需要が続いていくと考えています。

 

Q2. 御社は一部上場の大企業で業績も良く、福利厚生も良さそうだと思います。今後御社を背負っていく優秀な人材の採用は、新卒、中途に限らず、いつも順調でいらっしゃいますか。また、ご苦労があればお聞かせください。定着率、離職率などに関してもお教えいただけますでしょうか。

A2. 当社は全国でオークション事業を19会場運営しています。基本的な戦略としては、「地域一番会場戦略」で進めてきています。地域に根差したオークション場運営ということで、基本的には地域採用をしています。そのなかで、本社一括での新卒採用を数年前から始めており、定期的に新卒採用を行っています。最近はコロナ禍で多少減りましたが、2年前までは70名ほどの新卒採用を行っていました。当社のオークション事業は非常に安定したビジネスで、福利厚生も手厚くしています。そのため、離職率は3%と、非常に低い水準です。また、地元に根差した仕事なので転勤が少なく、地元で家を買いやすい、家族も持ちやすいと、安心して働いてもらえていると思います。その一方で、次世代の人材をもっと育てていかなければと考えています。当社の事業はBtoBということで、一般の方には知名度が低いというハンディがあります。ユー・エス・エスという名前がなかなか一般の学生に浸透していないというデメリットは感じているので、今後はさまざまな手法を使って、会社自体の認知を学生たちに浸透させていきたいと考えています。

 

Q3. EV化、PHV、FCV(燃料電池車)へのシフトは、数年遅れで中古車市場にも波及していくと思いますが、この動きへの御社の対応をお教えください。

A3. 現在、EV車、完全電気自動車というと、テスラか日産の一部の車種しかありません。今後、各メーカーが国内のEV車導入することが予想されており、今後大ヒットになるようなEV車も出てくると思います。まずは新車メーカーに売れるEV車を販売していただき、その3〜4年後に来ると思われるEV車への代替時期こそ、当社のチャンスと見ています。代替需要が起これば、今まで乗られていたガソリン車が当社のオークションに入ってきます。また、現在、日本国内から海外に輸出される車が、年間130万台ほどあります。日本国内で流通する中古車は非常に品質が高く、今も非常に需要があります。将来、EV車を買った人が下取りに出せば、その車がまた海外で使われる可能性も高いと思われます。当社もEV車需要を見据えた検査体制を整え、社内的に対応、勉強できる環境を構築していきたいと考えています。

 

Q4. 今後、ほとんどの車が電気自動車へと移行されていきますが、今主流のガソリン車はどうなっていくとお考えでしょうか。オークションに出品される車が減少していくと、影響があるのではないでしょうか。

A4. 下取りのガソリン車は二次流通、三次流通に流れることになりますが、国内とともに海外に輸出されていくと思います。流通量が減るのではないかというご質問ですが、これは日本国内の新車販売台数に左右されます。少子高齢化ということで、将来、日本国内の新車販売台数が減るのではないかという予想も出ており、それは間違いないことだと思いますが、それでも車という商品は他の商品とは違います。移動の手段であり、人の命を乗せた機械でもあります。ですから、非常に価値が下がりにくく、ながく価値が残る商品です。二度、三度と同じ車を違うユーザーが乗られるケースも想定されますので、減少に関してはそれほど心配していません。ただ、10年後、20年後はわかりませんので、そのときまでに他のビジネスについても検討していきたいと考えています。

 

Q5. USSは瀬田社長になっても株主還元に積極的ですが、株主還元の方針について、配当、優待、自社株買いについて、社長の考えをお教えください。

A5. 当社は21年間、増配が続いています。今期も22期連続増配するように努力しています。連結配当性向55%以上を基本方針に掲げていますので、今後もできるかぎり長く増配を続けていきたいと考えています。また、株主優待におきましても、長い間行ってきました。昨日の終値は1,883円で、配当利回りは3.1%なります。これは悪くない数字だと思っています。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

 

以 上

 

 

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