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株式会社ユー・エス・エス(4732)

開催日:2021年8月21日(土)

場 所:ウインクあいち 2階「大ホール」(名古屋市中村区)

説明者:代表取締役社長 兼 最高執行責任者(COO) 瀬田 大 氏

 

1.当社の概要・業績について

・ 当社USS本社は名古屋市南に隣接する東海市にあります。会社の設立は1980年で、オークション事業は1982年8月23日に開始し、2021年8月同日に事業開始39年を迎えます。

・ 1999年に名古屋証券取引所市場第二部に上場し、翌2000年12月に東京証券取引所市場第一部に上場しました。当社の業種はサービス業に分類されます。

・ 2021年3月期の売上高は748億円、営業利益は362億円でした。利益率は上場以来平均で40%以上の高水準です。高利益率の理由は、仕入れた車の在庫を販売するBtoCではなく、オークションの場所と情報を顧客に提供してその手数料を徴収するプラットフォームビジネスを展開するからです。コロナ禍でも高利益率を維持しています。

・ 当社の事業は3つのセグメントに分かれます。1つめはオートオークション事業で、売上の81%以上、営業利益の98%を占めています。2つめは中古自動車買取販売事業で、車買取販売の「ラビット」ブランドを全国展開しています。3つめはリサイクル事業で、名古屋市港区にて総合リサイクル事業の「株式会社アビヅ」を運営しています。

 

2.オークション事業について

・ 国内のオークションは巨大な市場です。企業系、メーカー系、組合系、大小合わせて100以上のオークション場があります。年間の流通量は700万台以上で車両代トータルの売上は、年間2.5兆円を超えます。その中で当社USSは、約40%のシェアを獲得しており、顧客の会員は全国に約5万社で、現在でも毎年1,000社以上の新規入会があります。

・ 一度当社の会員になると全国の19のUSSのオークションにいつでも参加できる共通会員システムです。関東、中部、近畿エリアの3大マーケットで当社はシェア第1位です。当社の一番大きな会場は千葉県野田市にある東京会場で、毎週木曜日に13,000台以上の車を集めてオークションを開催しています。

・ 当社は2018年JAAとHAA神戸の2オークションをM&Aしました。その当時のシェアは39.4%まで伸ばしましたが、2019年以降の2年間は少し減少しました。これは、USSの値引きしない定額商売のルールに従えない大口店等が離れたためでした。現在は新体制で営業方法を見直したので、2021年1〜6月には、38.7%になりました。

・ USSで成約される車両単価は他のオークションと比べて、30万円以上高い約80万円で一番高値の会場は名古屋会場です。コロナ禍前の約100万円から現在は140万円に上がりました。

・ 昭和57(1982)年に行われた第1回USS名古屋オークションでは顧客の前に車を一台ずつ引き回して、手を使った競りでオークションを開催しました。全国で予想を上回る参加者のもと、75.8%の高い成約率を記録しました。

・ 当時の方法では、1台約3〜5分ほど掛かるうえに、人と人がダイレクトに関わることから忖度が発生して、非常に不公平な環境でした。同年10月コンピュータ競り機を業界に先駆けて導入し、スピーディーで公正公平な環境に整えました。これが大ヒットして年々取り扱い台数を増やしています。

・ 39年前の第1回目の取り扱い台数255台から現在は毎週9,000台のオークション会場へと生まれ変わりました。名古屋会場は10台同時に競りを行っており、車1台の成約に約20秒と高速で、1時間に1,000台の処理能力があります。顧客の商品は名古屋会場に4棟の立体駐車場を設けて、全部で約16,000台が収容可能です。

・ オークション事業の収益の柱は、会員から徴収する3つの手数料です。1台の車がオークションに出品し成約されると、出品者からは出品手数料と成約手数料各々約8,000円を、また車を落札した会員からは落札手数料として約8,000円を徴収しているので、当社には1台の成約あたり平均24,000円が入るビジネスモデルです。この手数料収入の仕組みが当社の強みで、多くの車を成約すれば利益が上がります。

・ 当社のオークションはBtoBで、USSの会員だけが参加できる業者専用オークションとなっており、新車ディーラー、中古車販売業者、「ガリバー」などの車買取店で構成されています。

・ コロナ禍では会員が会社にいながらリアルタイムにオークションに参加できる外部落札システムの需要が伸びました。衛星TV会員から毎月約6万円と全国で約33,000社のインターネット会員からは月額約12,000円の会費を徴収しています。この2つのシステムでの取引は通常より高い設定のため、当社の大きな収益源となります。

・ オークション運営に重要な車両検査は、当社の検査員が採点する評価点によって行われ、この評価点は取引価格に大きく影響します。主に事故歴があるかどうかと、傷、凹み等のコンディションを見落としなく公正公平で信頼される車両検査にするために、独自の資格制度を導入しています。

・ 当社の全国300名の検査員にはレベルチェックのテストを行っており、熟練検査員は、1台6分のスピードで検査する能力があります。

・ 人の目で見ることができない箇所には機械を使っています。車両の下回りやタイヤの消耗の検査はイスラエルの爆弾テロを感知する軍事技術を検査撮影システムに転用しました。

・ 業界初となる車載式故障診断装置「OBD」は、株式会社デンソーと共同開発しました。エンジン、トランスミッション、ブレーキなどの不具合をチェックしています。

・ オークション業界では出品票の手書きが長年主流となっていますが、新たにタブレット入力によるデジタル出品票を導入し、2022年3月期中の本格運用を目指しています。

・ デジタル出品票では会員が車検証のQRコードを読み込むと、デジタル化した車両情報がUSSに送られて、当社検査員が検査結果を入力します。今後はデジタル情報をビッグデータ化して、新しい情報サービスを提供したいと考えています。

 

3.業績予想について

・ 2022年3月期の連結業績は、売上高776億円、営業利益384億円、経常利益391億円、親会社株主に帰属する当期純利益265億円と予想しています。

・ 2021年8月3日発表の2022年3月期第1四半期の売上高は、前年同期比126%の203億円、営業利益は前年同期比158%の106億円となりました。大幅に落ち込んだ前年を大きく上回るだけでなく売上高、営業利益ともに、第1四半期として過去最高を記録しました。

 

4.新型コロナウイルスの影響について

・ コロナ禍において中古車流通業界は恩恵を受けました。完全なプライベート空間である車を通勤などで利用するニーズが2020年6月以降に急増しました。また、世界的な半導体不足の影響で新車の納期が非常に遅れたために中古車のニーズが増加してオークションでの成約車両単価が過去にないほど上がり、海外需要も、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に回復しています。

 

5.ESGの取り組みについて

・ ESGのE「環境」について、当社はメインビジネスであるオートオークションでリデュース、リサイクル、リユースの3Rに貢献しています。

・ 2003年に設立した総合リサイクル事業の「株式会社アビヅ」は、オークションで値がつかずに廃車となる車を適切に処理して、鉄、非鉄、レアメタルなどの資源マテリアル化を行っています。車以外の小型家電、工場からの廃材なども受け入れ、さらに中国で処理できなくなった廃プラスチックのリサイクルにも力を入れています。アビヅのリサイクルビジネスは廃材を出す委託元とリサイクル品を使う販売先の両方から費用をいただくダブルインカムで収益と環境保護を両立しています。

 

6.株主還元策

・ 当社は株主還元を最重要課題として取り組んでおり、配当の基本方針として連結配当性向55%以上を掲げています。株式上場以来21期連続で増配を継続しており、2022年3月期も増配の1株当たり年間配当予想を58円40銭としました。

・ 2021年8月20日の株価終値は1,826円で配当利回りは3.19%なので、最低投資単位の100株に投資すると取得金額182,600円で年間配当額5,840円です。優待の500円のクオカード年2回分を追加すると、配当と優待の合計は年間6,840円になるため、利回りは年率3.74%です。

・ 当社は年2回、4パターンの株主優待を行っています。100株以上は500円分のQUOカード、500株以上なら2,000円分の商品券、1,000株以上では5,000円相当の「グルメカタログギフト」、10,000株以上は10,000円相当の「グルメカタログギフト」の株主優待を年2回実施しています。

・ 当社は、2014年から「JPX日経400」の組み入れ銘柄に選定されています。

 

7.主な質疑応答

Q1. 今後ほとんどの車が電気自動車へと移行すると予想されていますが、今主流のガソリン車はどうなっていくのでしょうか。オークションに出展される車が減少していくと影響があるのではないでしょうか。

A1. 今後の予想は良好です。エポックメイキング的で誰もがほしがる電気自動車は現在のオークション市場にはまだありませんが、3〜4年後は出品される予想です。その時に4〜5年間は代替え需要が大きく生まれるのでビジネスチャンスだと考えています。また、現在、国内でEVを発売していないトヨタ自動車株式会社の動向が注目されています。当社は製造に携わっていませんが、今後5年ぐらいで発売するとみています。しかし、充電するインフラが整わないと普及は難しいとも考えます。

 

Q2. 次世代燃料自動車に対する貴社の取り組みついて教えていただけますでしょうか。

A2. オークションの入り口である車両検査が非常に重要と考えています。検査の結果で取引価格が大きく上下するためです。当社は株式会社デンソーとの連携で見えない内部の検査を可能にし、今後電気自動車に必要なバッテリーの劣化のチェックにも着目していきます。現在はバッテリーの劣化をチェックできる装置が少なく、メーカーごとで使用バッテリーの種類もバラバラなことから正確なバッテリー劣化チェック技術が課題です。チェック方法で今後の流通のあり方も変わってくるとみています。

 

Q3. 東海地方において日本一のカーオークション企業で、業績と利益の伸びは投資の対象となることと思います。今後も増配を考えて発展してください。今の時点で来期も連続の増配ということですが、22期連続はすごいと思います。どこまで続けていきますか。

A3. これからも続けていきたいと思っています。

 

以上


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