リファインバース株式会社(6531)
開催日:2017年11月19日
場 所:大阪新阪急ホテル(大阪府大阪市)
説明者:代表取締役社長 越智 晶 氏

 

1. 会社概要
・ 当社は2003年12月に設立、2016年7月28日、東証マザーズに上場しました。
  本社は東京都中央区です。
・ 産業廃棄物を原料として新たな素材をつくる工場が千葉県八千代市、富津市(リファインバースイノベーションセンター:上場時に調達させていただいた資金を使って建てた工場)の2カ所にあります。グループ全体の従業員数は133名。連結の100%子会社を2社有しています。
・ 上場して間もない小さな会社で、成長の初期段階にある会社だと思います。
・ 当社はコーポレートコピーとして「日本を、資源大国にしよう。」を掲げています。一般的には日本は資源がない国だといわれていますが、当社は日常的に出てくる廃棄物を資源に変えました。廃棄物を原料とした次世代素材メーカーです。従来の技術だけに頼るのではなく、新技術を生み出すイノベーションに継続して挑戦してきました。
・ 1983年に創業した御美商(現在のジーエムエス)が当社のベースです。東京都の下町で産業廃棄物の収集・運搬をトラック1台で行う会社でした。これが当社グループの原点です。ホテル、商業施設、住宅などの内装のリニューアル工事に伴って出る廃棄物を集めていました。
・  1990年代、オフィスのOA化で床下配線になったことで、カーペットタイルが多く使用され、大量のゴミが出るようになりました。カーペットタイルは処理困難物で、産業廃棄物業界全体が困っていました。ここにビジネスチャンスがあると思い、2000年からカーペットタイルのリサイクルにチャレンジしました。
・ 零細産廃業者でしたので、人も金も技術もありません。試行錯誤しているときに、さまざまな人との出会いがあり、そうした人たちに助けられ、リサイクルの新規事業を独自に立ち上げました。
・ 例えば、現在の取締役最高技術責任者・堀内は大手工作機械メーカーで約30年間、設計・開発に携わったエンジニアで、工作機械の技術を応用してカーペットタイルのリサイクル技術を独自に開発しました。
・ 大手化学メーカー出身の取締役事業開発部長・加志村は出来上がった素材を樹脂製品としての品質までに高め、顧客に販売し、マーケティング戦略を担ってきました。
・ 私はコンサルティングや投資を行う会社の出身です。担当者として当社に投資し、実証プラントの立ち上げにも参加、そうした縁で当社に入社しました。
・ 2001年、実証プラント、2006年、量産プラント、その後約10年かけて事業を軌道に乗せ、2016年7月、東証マザーズへ上場しました。
・ 当社グループは大きく分けて再生樹脂製造販売事業と産業廃棄物処理事業の2つの事業に取り組んでいます。再生樹脂製造販売事業はリファインバースとリファインマテリアル、産業廃棄物処理事業はジーエムエスが担っています。

 

2. 再生樹脂製造販売事業
・ 再生樹脂(合成樹脂)製造販売事業の特徴は4つあります。合成樹脂は従来石油をベースに製造されていますが、当社は石油の部分を廃棄物に置換え、再生樹脂(合成樹脂)を製造しています。
・ 【第1の特徴】は、入り口と出口で売上が計上される収益性の高いダブルインカムモデルであることです。
・ オフィスビルではテナントの入れ替えの際に必ずカーペットタイルが張り替えられ、大量の廃棄物となります。当社は産廃中間処理業者経由で年間450万平方メートル(東京ドーム100個分の面積)の廃棄物を回収します。その際、お金を払うのではなく、廃棄の処理受託という名目でお金を頂戴します。
・ 当社が仕入れた廃棄物(お金をお支払いするのではなく頂戴している)から独自の再資源化プロセスによって再生樹脂そのものを製造し、インテリアメーカーに販売します。インテリアメーカーはカーペットをつくり、エンドユーザーが使用し、何年かたつと廃棄物として出てくるというサイクルです。
・ 当社が頂戴する処理受託費は埋め立て処分費よりも安いので、ユーザーや中間処理業者にもメリットがあります。また、当社の再生樹脂は石油化学メーカー製の合成樹脂よりも安く、カーペットタイルをつくるインテリアメーカーにもメリットがあります。
・ 【第2の特徴】は、独自開発技術による高品質・低コストの製造プロセスが実現した価格優位性を持っていることです。
・ カーペットタイルは表面のナイロン繊維と裏面の塩化ビニールが固着しており、簡単には、剥がせません。一般的なカーペットタイルは1辺50センチメートルの正方形です。当社は工作機械の技術を使い、1枚あたり2秒程度で繊維層と樹脂層に分離することに成功、粉になって出てきます。分離と粉体化を1プロセスで瞬時に実行する画期的な独自の技術です。
・ 【第3の特徴】は、参入障壁の高いニッチ市場で独占的ポジションを築き、強固なビジネスモデルを構築したことです。オンリーワンのビジネスを展開しています。
・ リサイクル事業の難しい点は原料調達です。いつどこから廃棄物が出てくるのか、わからないので、効率的に集める仕組みをつくらなければいけません。産業廃棄物処分業の許認可や産業廃棄物業界でのネットワークづくりも重要です。当社は産業廃棄物処理業者としてスタートしたことから、これらが簡単に行えました。ただ一般的な製造業者からすると、許認可はもちろん、業界イメージからくる心理的な障壁などからなかなか難しいと思われます。
・ 製造面では優れた技術力・生産設備に加え、工場稼働後は品質管理や安定的な製造が求められます。
・ 販売面では、まったく付き合いがなかったインテリアメーカーなどを開拓する必要があります。品質管理、デリバリー、コストをどうするのかなど、産業廃棄物処理業界にはノウハウがありません。
・ 原料調達、製造、販売の3つをそろえるには時間、お金、労力が必要です。当社は約15年かけて3つの機能を充足させました。新たな業者が参入するには、それなりに高いハードルがあるのです。
・ 【第4の特徴】は、競合企業が少ないブルーオーシャン市場で高い成長ポテンシャルを持っていることです。
・ カーペットタイルのリサイクルでは過去に競合会社も登場しましたが、3つの機能のいずれか、あるいは、すべてがうまくいかなくなり、参入後3〜5年で撤退しました。現在、国内でカーペットタイルのリサイクルを行っているのは当社だけです。
・ カーペットタイル調達量は順調に増加、2017年6月期で年間450万平方メートルを集め、再資源化しました。

 

3. 産業廃棄物処理事業
・ 産業廃棄物処理事業も安定的に成長しています。
・ 【第1の特徴】は、カーペットタイルリサイクルをフックとした建築系廃棄物全般処理の受託です。
・ 当社がカーペットタイルのリサイクルを始めたころ、『日本経済新聞』などで取り上げていただきました。直後に森ビルから「リニューアル工事ではカーペット以外のゴミもたくさん出る。他のゴミと分離するのには手間とコストがかかる」と問い合わせがありました。当社グループでは建築系廃棄物全般の処理ができますから、「分離は当社で引き受けます」とお答えし、取引を開始しました。
・ カーペットタイルのリサイクルがきっかけとなり、建築系廃棄物全般の処理事業が伸びています。
・ 【第2の特徴】は、もともと内装系廃棄物処理をしていたので、小規模解体工事から収集運搬・中間処理の一貫体制による利便性・対応力の強さがある点です。
・ 昨今ではマンションなどのリノベーション案件が伸びています。大京グループが有する東京23区内のライオンズマンションのリフォーム・リノベーションで出る廃棄物は、ほぼ当社で処理しています。ビル1棟の大きな解体工事ではなく、小さなリニューアル工事でもフットワーク良く対応しています。
・ 産業廃棄物処理事業は安定的なキャッシュフローを生み出しながら着実な成長が可能なビジネスです。ここで得たキャッシュフローをベースに再生樹脂の研究開発に資金を投入、将来の成長のタネになる事業をつくり込んでいきます。
・ まだ売上高は小規模ですが、基本的には右肩上がりで、2017年6月期には15億円弱になりました。2018年6月期も順調に伸びています。

 

4. 今後の成長戦略
・ 【第1の戦略】は、カーペットタイルリサイクル事業のエリア拡大による成長です。
・ 現在、当社は主に東京都で年間450万平方メートルの使用済みカーペットを集めています。国内消費量は年間3,000万平方メートルですから、ごく一部しかリサイクルできていません。今後は他のエリアにも事業を広げたいと考えています。
・ 将来的には、ほとんどリサイクルされていない全世界使用量2.5億平方メートルのカーペットを取り込み、グローバルな事業展開による成長を目指します。
・ 2017年夏から、カーペットタイルのリサイクル事業を関西・東海圏へ広げました。それぞれのエリアで事業基盤を持っている会社と提携、使用済みカーペットを集めています。当面は東京まで運搬し、既存工場でリサイクルしますが、ある程度のボリュームが集まるようになれば各エリアで工場をつくることも考えていきます。まずは地場の企業と提携し、集める仕組みをつくります。
・ 【第2の戦略】は、新規事業立ち上げによる事業領域の拡大による成長です。
・ 新規事業の1つ目は廃棄物を無機物と有機物に分離・粉体化したものを配合し、製鋼副資材を製造するものです。例えば、無機物では生石灰、炭酸カルシウム、火力発電所で石炭を燃やした後に出てくる石炭灰などから製鋼副資材を製造します。新日鐵住金に協力していただき、製品化を進めています。富津市に建てた新工場で9月より量産体制に入っておりますので2017年末・年明けに生産量・販売量が一気に伸びる見込みで、2018年6月期の収益に貢献していくだろうと思います。
・ 新規事業の2つ目はナイロンリサイクル事業です。
・ カーペットタイルの重量比で80%を占めている樹脂層は製品化しましたが、ナイロン繊維は有効利用ができず、燃料化や埋め立て処分にコストをかけてきました。
・ そこで、数年前からケミカル技術を開発。2018年中に立ち上げる設備では、繊維の中からナイロン樹脂を100%に近い高純度で抽出できます。処分にかかっていた費用がなくなり、ナイロンの販売益が加わりますから、収益構造が一気に改善します。
・ 新規事業の3つ目はエアバッグリサイクル事業です。ナイロンリサイクル技術を他のナイロン製品に適用し、参入しました。
・ エアバッグはナイロンの織物にシリコン樹脂がコーティングされ、従来の技術では、うまく分離できません。当社は新技術を開発、機械粉砕と化学粉砕の独自プロセスを通すことでナイロンとシリコンの完全分離に成功しました。これまでシリコン樹脂がコーティングされたコート布はリサイクルされていませんでしたが、今後は再資源化処理が可能になります。
・ 当社の大株主であり創業以来の事業パートナーでもある住友商事の関連会社、住商エアバッグ・システムズの工場から出てくる端材を使い、2018年に立ち上げるナイロンの化学処理プラントで行います。将来的には廃車時に出てくるエアバッグのリサイクルを目指します。既にメディア等にも取り上げられており、工場端材だけでなく使用済みのものに関してもいろいろな問い合わせをいただいています。
・ ナイロンのリサイクル事業は当社の今後の成長のコア部分と思っています。年間3,000トン(売上高規模10億円程度)のリサイクルができるプラントを想定しています
・ また、細々と行っているものが漁網のリサイクルです。多くの漁網にはナイロンが使われています。その他さまざまなナイロン製品はリサイクルされ、自動車部品、建築資材、家電部品などの原料として使用されます。
・ 製鋼副資材事業やナイロンリサイクル事業などが加わった際の想定収益は連結売上高が2017年6月期の23億円から約2倍の50億円、連結営業利益が同2.8億円から約4倍の10億円です。これを数年以内に実現することを目指しています。
・ 建設系廃棄物の処理からカーペットタイルのリサイクルと主に建設業界で事業を行ってきましたが、製鋼副資材の事業化で鉄鋼業界、エアバッグのリサイクルで自動車業界へと事業領域を広げました。市場規模が大きい業種に事業を展開していくことで、将来的に大きな成長ができるよう、事業基盤を整えてきました。
・ 2016年に上場し調達させていただいた資金で2017年7月、千葉県富津市に新たな工場が完成、量産・本格稼働に入りました。
・ また、今後成長していくために、扱える素材を拡大すべく、炭素繊維のリサイクルや中空糸などに使われるスーパーエンプラという高付加価値素材のリサイクルも研究開発を進めています。

 

5. 業績動向
・ 2018年6月期〜2020年6月期の成長ストーリーです。
・ カーペットタイルのリサイクルは安定成長を目指します。関西・東海エリアで事業を立ち上げ、規模を拡大していきます。
・ 産廃処理事業も安定成長を目指します。
・ 製鋼副資材は2018年6月期に立ち上げ、2019年6月期から規模を拡大します。非常にマーケットが大きく、場合によっては新プラントの能力を増強し、さらなる規模拡大を目指します。
・ ナイロンリサイクルでは2018年6月期中に漁網の新たなプラントを立ち上げ、事業化・規模拡大を目指します。
・ 2017年6月期決算まで4期連続の増収増益、過去最高益を更新し、成長トレンドにあります。新工場も竣工し、新規事業も開始しました。皆さまからお預かりした資金を使って、この1年間で、さらなる成長基盤が築けました。
・ 2018年6月期の主要テーマとして、業績は引き続き過去最高益を目指します。新規事業の収益化とプラントの立ち上げを進め、研究開発も引き続き積極的に行っていきます。
・ 2018年6月期業績予想では売上高は前年比115.5%の26億5,000万円、営業利益は前年比131.9%の3億6,900万円を見込んでいます(2017年8月発表)。
・ 第1四半期の業績は前期売上高5億8,900万円が今期5億4,400万円へと減少。営業利益も6,900万円から1,600万円へと5,300万円減少しました。これは新工場が9月から本格稼働したため、ほぼ1カ月分の再生樹脂事業収益だけしか計上されていないからです。想定通りであるため通期の見通しに変更はありません。
・ 株価は上場以来、順調に推移。今後も企業価値を高めていく取り組みを積極的に行っていきます。
・ さまざまな廃棄物を再資源化する事業を軌道に乗せることで、当社が目指している「日本を、資源大国にしよう。」というテーマに対して少しでも寄与したいと考えています。ぜひ応援をお願いします。

 

6. 質疑応答
Q1. 上場のメリットを教えてください。
A1. 当社の事業は素材の製造なので、顧客はメーカーです。製鋼副資材事業は新日鐵住金と数年前から取り組んできましたが、上場後にペースが上がり、半年で事業化発表まで、こぎつけました。上場したことで信用力が増し、人材採用も容易になりました。

Q2. 長期投資として見るとしたら、何に注目していけばよいでしょうか。
A2. 当社は成長の初期段階と考えています。一つひとつはニッチな事業なので、そこだけに集中すると成長に限界が生じます。どのような新規事業を、どのようなペースで立ち上げられるか、リサイクル対象をどれだけ広げられるかといったことが当社の長期的成長のポイントです。

Q3. M&Aや資本業務提携などに関するお考えをお聞かせください。
A3. 石油に由来するバリューチェーンの中ではコモディティー化してしまい、バリューが出ない設備・工場・技術があります。当社が新しい再生樹脂の製造販売に利用すれば、まったく違う価値が出てくるケースもあると思います。やみくもに進めるわけでありませんが、成長していく上で必要なものを手に入れる手段として有効だと考えています。

Q4. 新規分野で最初に利益が出るものは、どの事業でしょうか。
A4. 2018年6月期から収益に貢献するのは製鋼副資材事業です。2019年6月期以降、ナイロンのリサイクル事業が収益貢献すると思います。

Q5. 調達先・販売先を安定的に確保しなければ成立しないビジネスですが、御社が成功した理由を教えてください。
A5. リサイクル事業のポイントとなる質問です。カーペットタイルのリサイクル事業では参入した会社もありましたが、撤退しました。再生樹脂を使う顧客にとっては「今月は100トンあるが、来月は50トンしか供給できない」では素材として採用できません。安定供給が不可欠です。逆に販売先という出口を安定的に確保していなければ、入り口にモノがたくさん入ってきてもゴミの山になります。入り口と出口が完全にマッチすることはなく、タイムラグがあります。初めに原料を安定的に集められないと供給ができませんから、タイムラグをしっかりマネージメントしていくことが事業の最も難しい点であり、参入しても長続きしない要因です。当社は出口の顧客から素材を安定供給するメーカーとして信頼を得ました。
                                                以上

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