サムティ株式会社(3244)
日 時:2017年8月19日
場 所:大和コンファレンスホール(東京都千代田区)
説明者:代表取締役社長 江口 和志 氏

 

1. 会社概要
・ 当社グループの経営理念は「倫理、情熱、挑戦 そして夢の実現」です。倫理観を持ち、情熱をもって挑戦をしています。優れた住環境を演出するなかで、すべての人々の夢の実現を目指している会社です。
・ 会長・森山茂と社長・江口和志の2人が代表権を持っています。1982年に設立し、本社は大阪市淀川区西中島にあります。2011年の東京支店開設を皮切りに、5年間かけて福岡、札幌、名古屋に支店を開設しました。
・ 資本金は77億4,700万円、総資産は1,399億9,500万円(2017年5月末現在)です。決算期は11月末、2017年8月の従業員数は連結で約180名です。
・ 事業内容は不動産事業、不動産賃貸事業、その他の事業の3つです。総合不動産業を目指し、グループ内に管理業やアセットマネジメント事業を有しています。
・  2007年7月に大阪証券取引所ニッポン・ニュー・マーケット「ヘラクレス」(現・東証JASDAQ市場)に上場しました。2015年10月、東京証券取引所市場第一部に市場変更しました。
・ 2015年6月、サムティ・レジデンシャル投資法人(3459)が、東証J-REIT市場に上場しました。当社はサムティ・レジデンシャル投資法人のスポンサー企業です。
・ グループ会社は、サムティアセットマネジメント株式会社、サムティプロパティマネジメント株式会社、株式会社サン・トーアです。
・ ホテルを運営する株式会社サン・トーアは2006年にM&Aで取得しました。サン・トーアは東京・茅場町と大阪・淀屋橋に2つのビジネスホテルを運営しています。創業125年、渋沢栄一氏が設立した会社です。
・ 2011年12月にサムティ管理株式会社(現在のサムティプロパティマネジメント株式会社)を設立しました。リーシングや管理を行う会社です。
・ J-REIT市場進出を見込み、2012年11月にサムティアセットマネジメント株式会社を100%子会社化しました。安定的な収益を継続的に確保できる会社です。
・ サムティ本体は、用地を仕入れ大型の賃貸マンションの開発を行っています。また、中古物件を購入し、バリューアップをしています。高稼働の物件はもちろん、稼動の悪い物件や賃貸付けしていない物件を取得して、サムティプロパティマネジメント株式会社がリースアップを行っています。サムティ本体には設計部署があるので、古い物件をリニューアルし商品価値を高めて保有もしくは売却することができます。
・ サムティ株式会社、サムティアセットマネジメント株式会社、サムティプロパティマネジメント株式会社、株式会社サン・トーアが一体となって資産価値を高めた物件を、東証J-REIT市場に進出するサムティ・レジデンシャル投資法人(3459)に供給します。
・ サムティ・レジデンシャル投資法人(3459)(不動産投資信託)は他リートと比べて築年数が新しいのが特徴です。当社が開発した新築物件を供給するため、築年数ゼロの物件を多く保有しています。保守費用がすぐに必要な物件は保有していません。

2.ビジネスモデルの特徴
・ ビジネスモデルのポイントは不動産賃貸事業です。不動産業において一般的な企業は通常、仲介をして得た資金で土地を買い、小さな戸建てをつくって売却し利益を得ます。利益を得るとより大きな土地を購入し、一戸建てを建て売却してさらに利益を得ます。この再投資を繰り返すため、不況で資金繰りが回らない時には倒産してしまいます。しかし、資産を持っていれば家賃収入が毎月安定的に入ります。1日、1日の積み重ねが30日になり1ヶ月分の家賃になります。家賃を基盤にすることで会社は安定していきます。
・ 当社はマンションの1室、1棟のマンション家賃収入を徐々に積み重ねていきました。ビルに比べて、不況時でもマンションの家賃はそれほど下がりません。バブル崩壊、リーマン・ショックの時も多くの不動産会社が破綻しましたが、当社は家賃を基盤にしているため生き残りました。
・ 好況時には不動産事業で土地を購入し、賃貸マンションを開発して売却し、大きな利益を得ます。また、中古物件を買いバリューアップ、リースアップを行い、売却して大きな利益を上げます。一方、不況時には家賃収入を確保することを目指します。足元のしっかりした事業として不動産賃貸事業を行い、そのうえで不動産事業により飛躍することを考えています。
・ 当社のビジネスモデルの強みは、年額50億円前後の家賃収入でした。上場した翌年の2008年、大きな資金を得て伸びようとしていたところにリーマン・ショックが起きました。その後、不動産業だけでなく全産業で不況の時期が続きましたが、家賃収入が安定的にあったおかげで当社は会社を維持することができました。
・ 成長を支えるフロービジネスである不動産事業と、安定性を担保するストックビジネスである不動産賃貸事業を、時代に合わせてバランスよく行えることが当社の一番の強みだと考えています。
・ 当社の保有資産の分布は、本社のある関西が約39%、福岡支店がある九州・四国地区に21.8%となっています。他に札幌、名古屋、東京に資産を保有しています。首都圏は利回りが低いため、11.2%と他地区よりも少なくなっています。
・ 当社のビジネスは東京・大阪など大都市を中心に展開していますが、賃貸マンションなどの資産は全国に保有しています。全国の中核都市に分散投資をしているのです。少子化、過疎化の時代と言われますが、地方の中核都市は人口が集まり稼動も良い状態です。東京・大阪の賃貸マンションの稼動率よりも地方の中核都市の方が90〜95%と高く、利回りの良い物件が多くなっています。
・ 被災地の熊本にも賃貸マンションを4棟保有しています。多少地震があっても補修工事を行ってすぐ対応できるので、ほとんどの物件が100%で稼動しています。熊本地域の中心に人が集まるため、そこに保有物件があると安定的な収入になります。
・ 当社の賃貸の稼働率は平均90%を超えています。リーシング、賃貸付けに長け、100戸程度の新築マンションは2ヶ月ほどで満室にできます。当社でリースアップをするため、中古物件を買うときには全く賃貸がついていない物件を購入する場合もあります。そのような稼動がゼロである物件があるため、全体では90%という数字になります。当社は賃貸付けには自信を持っています。
・ 不動産事業の2016年11月期の売上高は437億7,300万円です。不動産事業のうち開発流動化分野では、土地を買い新築マンションを開発しています。再生流動化分野は中古物件を買い当社でバリューアップして売却しています。
・ 富裕層等を顧客にもつ販売会社に物件を供給しているため、当社に営業部員はいません。販売会社に新築物件を売却する業者間取引が伸びています。開発流動化分野は、得意とする大型賃貸マンションの自社ブランド「S-RESIDENCE」シリーズにより、2017年11月期第2四半期の売上高が前年同期より約2億円増え49億円となりました。再生流動化分野も大きく伸びています。2016年11月期第2四半期は80億円の売上高でしたが、2017年11月期はすでに200億円を超え、前年より120億円増加しています。投資分譲は決まった取引先があるため、40億円から80億円と倍になっています。こうした状況により、2017年7月に業績予想を上方修正しました。
・ その他の事業はホテル運営等です。当社はビジネスホテルを運営する株式会社サン・トーアをM&Aで取得しました。インバウンドが増え、政府の観光立国政策もあってホテルは不足しています。当社もホテル開発・運営に進出をしていますが、場所がどこでもよいわけではありません。場所を厳選してホテル開発・運営をしています。
・ 2018年3月、博多駅前に自社ブランド「S-PERIAホテル」(287室)のオープンを予定しています。また、東京にも着工している物件があり、京都や大阪でも用地を取得しています。
・ 当社の基本はビジネスホテルですが、京都ではややハイグレードなホテルの開発を予定しています。京都の訪日観光客は欧米の夫婦が多いです。京都でも立地のよいJR京都駅や四条烏丸の近くに用地を取得し、夫婦で泊まれる少し広めのホテルをいま着工しようとしています。当社はラグジュアリーホテルと競争するつもりはありません。京都では、広くて良質でありながら、宿泊料が比較的手頃なホテルを目指しています。

 

3.中長期経営計画「Challenge40」
・ 2013年に10年の中長期経営計画を発表しましたが、経済状況も変わり、目標数値を予定より早く達成したため、2016年11月期に5年間の新たな中長期経営計画「Challenge 40」を設定しました。東京オリンピック・パラリンピックの年、2020年11月期に完結する計画です。
・ 当社の環境も、本社以外に4つの拠点の開設、東京証券取引所市場第一部に指定変更、J-REIT市場への進出と変化がありました。事業環境面でも、日本銀行による追加金融緩和、インバウンド需要、マイナス金利と変化しました。
・ 中長期経営計画では財務体質を強化していきます。一番大きな目標は、不動産業が好調なこの時期に売上を伸ばしていくことです。目標数値はROE15%以上、ROA7%以上、自己資本比率30%以上です。EPS(1株当たり純利益)も300円以上を目標にしたいと考えています。
・ 不動産業はよい時期は収益が大きくなりますが、それは長く続かないと思います。当社もリーマン・ショック後、なかなか成長できなかった教訓もあります。不況になっても勝てる会社になり、会社を強くしていきたいと考えています。
・ 販売・投資は、北海道から九州まで支店ごとに計画をしています。収益不動産は賃貸マンション等の購入をする事業です。再生不動産は中古物件を買いバリューアップして販売する事業です。「S-RESIDENCE」は当社の新築大型マンションで、J-REITもしくは外資系企業に1棟で売るビジネスです。投資家向けのワンルームマンションは投資会社に1棟で卸したり、投資会社を通じて投資家に分譲で売却する物件です。また、当社ブランドの「S-PERIAホテル」でビジネスホテルを開発し稼動をしていきます。中長期経営計画ではトータルで約3,000億円の投資を行い、目的を達成していきたいと考えています。

4.株主還元策
・ 2017年11月期は中間期で業績の伸びが良く、業績予想を上方修正しました。2016年11月期の配当金は1株当たり33円でした。2017年11月期の期初は3円増配の36円を目標にしていました。中間期の上方修正により配当は42円を予定しており、期初から9円の増配になります。
・ 最終利益は2017年11月期の中間、5月末時点で80%達成しています。発表した上方修正は現段階で確実に達成できる数値としています。

5.不動産事業の現況
・ 当社が開発・販売を計画している新築大型マンションの「S-RESIDENCE」と、東京・大阪地区の新築ワンルームマンションを合計すると43棟、約3,000戸になります。この規模の新築物件を売却予定物件として保有する会社は、ワンルームマンションに限っては多くないと思います。当社は新築で供給するため注目を浴びています。富裕層、外国企業、リート、ファンド等からニーズがあり、堅調に売れています。
・ 現在、戦後ベビーブーム世代、70歳くらいの富裕層の方が、子・孫の代に残すために不動産を購入しています。富裕層においては、現在の借入金利が低いため、通常よりワンサイズ大きな物件が非常によく買われています。また、外資系企業も日本の不動産を活発に購入しています。
・ 今後、不動産価格は2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに一度下がり、またオリンピックを前に上がっていくと言われています。現在は上昇中で、不動産事業は非常に好調な時期が続いています。

6.質疑応答
Q1.マンション開発事業やホテル事業において用地取得は順調に進んでいますか。また、用地取得に関して2020年までの見通しはどうでしょうか。
A1.用地取得は順調に進んでいます。とくに東京が良い状況です。ファミリーマンションを開発する会社は、財閥系、電鉄系等、様々な会社があります。通常、ファミリーマンションを開発する場合、300坪、500坪、1,000坪と大きな土地を購入します。しかし当社はワンルームマンションを開発するので、土地は100坪程度で十分です。75坪でも可能で、大きくても150坪から200坪です。大手の参入があまりないので、ライバルが少ないなかで用地を買うことができます。各支店で用地を取得していますが、エリアも土地の広さも他社とはあまり競合しません。基本的にワンルームマンションは、駅から近い土地でなければ家賃が安定的な収益とはなりません。当社はネットワークがあるため、用地取得は順調です。一方、ホテル用地は立地のよい場所を買う必要があり、厳選して購入しています。

Q2.最近株価が好調ですね。やっと動き出した理由は上方修正と増配なのでしょうか。期末、来期に向けて足元の事業は好調ですか。
A2.会社の業績には自信がありましたが、なかなか株価が動きませんでした。2017年7月10日に中間期の上方修正・増配を発表しました。上方修正をし、配当金も2016年11月期から比べると大幅に上げ、いま不動産業が好調なために評価されているのだと思います。上方修正発表後、株価は上がっています。ただ、上方修正も強気なものではありません。業績の裏づけがあるため今期は上方修正をしていますが、決して無理はしていません。当社は2年先に売上を見込む用地をいま仕入れています。2018年11月期の商品もあり、用地もあります。とくに新築物件は着工し完成を待つだけです。右肩上がりに推移している点も、株価が動き出した要因だと思います。配当を出し、株価を上げることで、投資家の皆様に還元していきたいと考えています。

 

以上

 

 

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